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2020年9月24日

9月29日 天然住宅 オンラインセミナー~工法編~

 図でわかる天然住宅。



設計の小野寺さんが講師です。


無料ですのでどうぞお気軽にご参加ください。


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家づくりを考えるとき、「自然素材」や「無垢」という言葉をキーワードにする方も多いと思います。

私たちも、自然素材建築が当たり前の選択肢になる未来を目指し、日々、家づくりを探求しています。

でも、自然素材が単なる「お化粧」として使われることに対しては、少し違和感を持ちます。

壁と天井は漆喰で仕上げ、床には無垢のフローリングを敷く。

それだけでも、もちろん魅力的な空間になると思います。

私たちも仕上げにはこだわりを持って、家づくりをしています。


ただ、それは単なる「お化粧」とも言えます。


壁の中ってどうなっているのでしょうか?

漆喰は、何の上に塗られているのでしょうか?

フローリングを剥がしてみたら、どんな床下になっているのでしょう?


住み始めたら見えなくなってしまうところに、何が使われているのか、そこにどういう意味や効果があるのか。

そこにこそ、本当に気持ちがいい空間の鍵が隠れているかもしれません。


自然素材建築の魅力は、きれいにお化粧をした見た目だけにとどまりません。

すっぴんも、なかみも、とても魅力的なんです。


■日時 2020年9月29日(火) 10:30〜11:30

■場所  オンライン ※ビデオ会議システムZOOMを使用します。

■参加費 無料になりますが、アンケートへのご協力をお願いしております。

■お申込み こちらより
https://tennen.org/event_contents/9499




天然住宅こだわりの「すっぴん」、お見せ致します!





2020年9月11日

「Farm to Fork(農場から食卓まで)」の第一歩

 

「Farm to Fork(農場から食卓まで)」の第一歩


EUは新たな戦略として、「Farm to Fork(農場から食卓まで)」を打ち出した。


話を短くするために私の感じているところから述べよう。

要は、これはアメリカ流の「巨大アグリビジネスへの依存」をやめて、小さな農家・企業・消費者が、自然環境と一体となり、共に持続可能な食料システムを構築しようとする戦略なのだ。


アメリカ流のやり方なら広大な農地を巨大企業が独占して、「アグリビジネス」による食物戦略が行われる。それは第二次大戦後、今に至るまで同じ「化学薬品と彼らの提供する種」による農業だ。それは世界の農地を破壊するばかりだ。広大な農地を機械で植付・収穫し、被覆作物もなくて土は雨に流され、土は養分を失ってカチカチになっている。そのため土壌は農業すらできないただの無機物の荒れ地になっている。


今、世界の農業で見直されつつあるのが「」だ。「土」は無機物なんかではない。たくさんの微生物と共生する「有機物」の場なのだ。


実際に収量の多い「豊かな土」とは、多種多様な微生物の生息している土だと理解されている。その「土」を守れるのはどちらか。答えはおのずと明らかであるだろう。同じ農地でも作物の収量は4~5倍違う。


日本は政府がその先棒を担ぎ、メディアも無批判にそれを伝えるので、特別意識しない人なら必ずアメリカ流の農業こそが未来の形だと誤解している。狭い農地ではダメで、目新しい農薬、化学肥料、遺伝子組換え作物を受け入れるのが普通と思っている。有機無農薬というような持続可能な農法は、まるでお伽話のように扱われる。


しかし現実を見てみよう。世界の56%の食料は小さな農家によって生産されており、土を痛めつけない農法のおかげで豊かな土地が日本に広く広がっている。そのメルクマールになるのが土壌微生物の多様性と数だ。日本の農地は著しく高い。多くの人がお伽話として認めようとしないのに、その実、足元の農地では豊かな土が維持されているのだ。

 ところが農民でない人たちは農家の懸命な努力を無視して、農家のためだと言いながら土から生命を奪う農業を支持している。このままでは世界中の土が壊されてしまうというのに。



 アメリカ流の農業は、除草剤の効かない「スーパー雑草」の登場に困り果て、農薬の人体に対する加害に巨額の賠償金を払いながら、世界中の農薬を集めてはそれに耐性を持つ遺伝子組み換え作物を作り、種から農薬、化学肥料に至るまで独占しようとしている。



 それに対抗しているのがEUだ。例えば国連では、2017年の国連総会で、2019年~2028年を国連「家族農業の10年」として定めた。そして加盟国及び関係機関等に対し、食料安全保障確保と貧困・飢餓撲滅に大きな役割を果たしている「家族農業」に係る施策の推進・知見の共有等を求めている。これこそ「巨大アグリビジネスの世界支配」に対するアンチテーゼだ。

 地域の小規模農民は世界のマーケットの中では本当に小さな存在だ。しかし人々の食料供給には欠くことのできない存在だ。日本はアメリカの手先なのでわからないかもしれないが、現実に今も「家族農業の10年」の真っただ中なのだ。


 この流れの先に、「Farm to Fork(農場から食卓まで)」の戦略がある。小さな農家・企業・消費者が、自然環境と一体となり、共に持続可能な食料システムを構築する戦略こそが必要なのだ。


 林業でも農業でも、日本は世界一の最先端の技術を持つ。ただ政府だけが三流で理解できないだけで。私たちはどちらに進んだらいいのだろうか。


 日本はまさに宝の持ち腐れだ。人々が自分でもっと学ぶようになれば変わるのだろうか。有機農法でも持続可能な林業でも、世界一優れた仕組みを持っている。きっとそれは自然から学んでいるからだ。人々がもっと現場を知れるようになれば変わるだろう。


庭で小さく菜園を始めてみた。小さなコンポストを入れてから家の生ごみがなくなった。その小さな試みが「Farm to Fork」の第一歩なのだ。


2020/08/27発行 田中優天然住宅コラム#162 よりhttps://tennen.org/read_contents/9173

 






 


 

 

2020年9月10日

9月19日 天然住宅オンラインお住まい見学会 伊豆のオフグリッドファーム

実際に天然住宅に住んでいらっしゃる方のリアルな感想をぜひ聞いてみてください。


「オンライン見学会」 自然と共に暮らす。


■建主様のこと

元々東京で暮らしていらっしゃいましたが、ご主人の早期退職を期に、伊豆に約5,000坪の土地を購入し、移住されました。

無農薬のオリーブ栽培とオリーブオイル製造を軸に、自然と共に暮らすことを選ばれた、バイタリティあふれる大同様ご夫婦です。


ご主人は、電気工事士の資格を取得して、自らオフグリッド設備を設置、メンテナンスされている他、敷地の開拓、本格的なDIYを楽しみながら取り組まれています。

奥様は麹と発酵調味料の製造、発酵食品関係のワークショップ、農家民宿のお客様の受け入れなどを日々されています。


■お住まいのこと

農家民宿を開業することを念頭に、フルオーダーで設計し、2016年に完成しました。


外壁は周囲の緑と馴染む杉板と漆喰、内部は農家民宿やワークショップに対応できる広々とした空間設計になっています。

リラックスできる桧風呂も見ものです。


自然エネルギーの活用と、災害対応も考え、

電気→オフグリッド

給湯→太陽熱温水器

水→井戸水

暖房→薪ストーブ

を活用されています。


実例写真はこちら



 ■オンラインでのセミナー参加について

当セミナーは、ご自宅からお気軽に参加いただけるよう、オンラインで開催します。
パソコン、スマホ、タブレット、いずれかの端末をお持ちでしたら簡単にご参加いただけます。お申し込みの方には、事前にご案内致します。


■日時 2020年9月19日(土) 14:00〜15:30

■場所 オンライン  ※ビデオ会議システムZOOMを使用します。

■参加費 無料


■詳細・お申し込み 下記リンク先フォームよりお申込みください。


https://tennen.org/event_contents/8841



■当日の見学会の内容(予定)

①家と設備の案内

・ご自宅

・お庭

・オフグリッド設備 

 

②建主様インタビュー

・家づくりに込めた思い

・天然住宅の家の暮らし心地

・暮らしている中で思うこと、感じていること

 

③質問コーナー

参加者の皆様からの質問に建主様と天然住宅のスタッフが回答します。



2020年8月26日

木材の「ウイルス不活化」②


「燻煙木材」の効果

 木材の「ウイルス不活化」①で述べたのは木材の成分でウイルスを「不活化」できるという話だった。

 でも天然住宅の使っている木材はさらに「燻煙(くんえん)」してある。煙を当てて燻してあるのだ。この燻したことの効果もある。燻すことで害虫が寄らなくなるだけでなく、抗ウイルス効果もあるのだ。それがただ普通に家を建てただけのことで得られるのはとても得だと思う。それを狙ったわけではなく、昔からの技術に従っただけなのだが。




 もう一つ狙ってやっていることに、透過性の高い素材を選んで使っていることがある。「適気密」と呼んでいたが、今よりも気密を上げていきたいと考えている。そうすることにより、冬場に室内温度をより保ちやすくすることができる。もちろんぼく自身も天然住宅仕様の家に住んでいて温かいが、暖房の効きがよくなれば、より暮らしやすいと思う。


 何とか暖房エネルギー効率を上げていきたい。そこでウチの一級設計士が真面目に取り組んでくれている。自然素材の良さを活かしながら、気密性を上げて、より快適な状態をつくりだせるように。


 透過性の高さには良い点もたくさんある。今回の新型コロナウイルス問題で「密閉は良くない」と言われるが、「密閉」空間にはならない。それ以上にありがたいのは、石油系や有害化学物質を使った一般的な高気密空間をつくってはいないので、「24時間換気」をしなくても「シックハウス」にならない点だ。


  よく家の性能表示で断熱性能を示す値に「UA値」、気密性能を示す値に「C値」がある。しかし残念なことに、UA値に「換気による熱損失」は計算上考慮されない。 「UA値」が基準になる前は「Q値」というのが基準で、そこでは熱損失が考慮されていた。


  熱を確保するのにビニールやベニヤ板で張り詰めてしまうのは簡単だし、それで「C値」を高めることはできる。 しかし天然住宅では、どちらも使わないことがポリシーになっている。使えば匂いがするからすぐに気づくのだ。


 しかし燻煙乾燥の木の匂いが嫌だという人もいる。かつての「燻煙乾燥」と比べたら、今はほとんど匂わないのだが、それでも嫌な人はいる。それなら燻煙していない木材を用意することもできる。この燻煙の効果にも「抗ウイルス」がある。「ステイホーム」しているだけでウイルスを不活化できるなんて、とてもいいと思わないか。

 

**********

天然住宅では
「森を守って健康長持ち」をコンセプトに、国産材で化学物質を極力排除し長く使える住宅造りをしています。
https://tennen.org/
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西日本のお客様はこちらでも対応しています ↓
天然住宅life (天然住宅西日本) http://tennen.life/
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リフォームもご相談に応じています。
お気軽にお問合せください。

2020年8月25日

8月29日 天然住宅オンラインセミナー 「天然住宅の家を知る。」

「自然素材の家」に住んでみたいと思う方へ



天然住宅では、「森を守って、健康、長持ち」の家づくりをしています。

 

・木材がどこからきているのか?

・どのような人たちが森を守っているのか?

・家づくりに使われている建材は?

・どのようなこだわりをもって家づくりをしているのか?

 


天然住宅を知っていただくために、一番良い方法は「体感」です。

建材にこだわり、安全で安心な家づくりをすることによって得られるのは、空気のすこやかさだからです。


しかし、今の情勢下で実際の建築現場に足を運ぶのはハードルが高いかもしれません。



見学会でお話している天然住宅の家づくりのこだわりや健やかな空間をつくるためのこだわりについて、オンラインでお話したいと思います。


意外と家は「衝動買い」するもの。

勢いで購入してしまう方がたくさんいます。

ご自身の生活はもちろん、ご家族の人生にも、社会に対しても大いに影響がある家づくりです。


この期間を、一旦立ち止まってじっくり考える、良い機会にしていただければ思います。


お気軽にご参加ください。

 

 

■日時 :2020年8月29日 10:30〜11:30

■オンラインでのセミナー参加について

当セミナーは、ご自宅からお気軽に参加いただけるよう、オンラインで開催します。パソコン、スマホ、タブレット、いずれかの端末をお持ちでしたら簡単にご参加いただけます。お申し込みの方には、事前にご案内致します。

■講師
天然住宅 代表取締役/家づくりガイド 田中竜二

■参加費
参加費は無料になりますが、アンケートへのご協力をお願いしております。


■お申込みはこちらより
https://tennen.org/event_contents/8588



2020年8月21日

地球温暖化防止のルールが変わっていた

HWP時代の「木造建築」ってすごいんです。


 伐採木材製品(※HWP)という考え方ができていた。

 これまでは「伐採された木材は搬出された時点で大気中に排出されたもの」として温暖化させるものとカウントされていたが、それが「木材製品」として使われれば、大気中に排出されたものとしなくていい炭素が固定されたと考えるのだ。


※Harvested Wood Productsの略。
森林外に運びだされた全ての木質資源のこと。
2011年の第17回締約国会議(COP17)での、京都議定書第二約束期間における森林等の取扱いに関する新たな枠組み。(第一約束期間では森からの「搬出時」にCO2排出とみなされていました。第二約束期間では「燃焼分解」「埋立処分」時に排出とみなすように評価方法を見直しています。)


 これまでは、伐採しても運び出さずに放置する「切り捨て間伐」が有利にカウントされていた。林内に炭素として残っているので「炭素を固定している」と扱っていたのだ。それに対し「伐採木材製品(HWP)」が炭素を大気中へ放出した扱いにされていた。これでは逆だ。林地を荒らすばかりの「切り捨て間伐」が地球温暖化防止策になり、実際に炭素が固定される「伐採木材製品(HWP)」が温暖化を招くものとして抑制されてしまっていたのだ。そのせいで国内でも「切り捨て間伐された」荒れて入ることもできない森が増えていた。

 それがやっと改正されて、「切り捨て間伐」は評価されず、きちんと木材製品として使われるも
のは炭素を固定しているとしてカウントされるようになったのだ。




 ここから天然住宅の木造建築を考えてみよう。もちろん炭素蓄積になっている。地球温暖化を招かずに炭素がプールされているのだ。

 ここから先がまた違う。天然住宅は「住み継ぐ家」を前提にして、なるべく長く使えるように設計されている。主たる素材はスギだから、50年あればもう一度木材が育ってくれる。それだけで持続可能だが、天然住宅では最低でも100年、できれば300年持つように設計している。

 長期耐久性を担保するために、基礎コンクリートの打ち方から木材の乾燥方法、組み立て方まで気を遣う。


  その「伐採木材製品(HWP)」はその後、カーボンニュートラル(炭素的に中立、排出した分は吸収されるからプラマイゼロ)とされるのだが、天然住宅はここから先も違う。


 木材を無垢のまま、余分な防腐処理や化学物質処理をしていないから、取り壊した家の木材は無公害なのでそこから燃料として使えるのだ。燃料ペレットでも薪としても使える。もしさらに「木質ガス」にして使って「炭」を取りたければ「くりこまくんえん」社の給湯発電施設に届けることもできる。 ここでは熱をかけて「可燃性のガス」を取り、それを燃料として発電・給湯していて、最後に炭素の塊である「炭」だけ別に取れる。この炭は土壌改良剤として森に埋めよう。するとまたさらに炭素は貯蔵されるのだ。





 家を建てることは環境破壊ではない。それどころか炭素のプールとして使えるのだ。そんな炭素をプールできる住宅なら、家は建てた方がずっと環境に良いことになる。「悪いことではない」というのではなく、環境保全のために家を建てた方が良いのだ。

 これは画期的なことではないか。貯金をしてフェラーリを買っても環境破壊にしかならないが、天然住宅なら環境保全になるのだ。そんな未来を考えてもらえないか。


天然住宅 田中優コラムは随時更新中!


2020年8月6日

8月8日 天然住宅無料オンラインセミナー「資金計画のはじめかた」

8月8日、天然住宅スタッフによるオンライン「資金計画セミナー」があります。
 
とにかくウチのスタッフは親切で誠意のあるメンバーだから、安心してご参加を。

皆様お待ちしています。

【オンライン開催】 資金計画のはじめかた。


安心して家づくりに取り組む方法とは


家づくりにおける最初の難関は、多くの人にとって「予算設定」ではないでしょうか。

周りの人が家にいくらかけたから、住宅ローンの借入可能額がいくらだったからというなんとなくの理由で「予算設定」をしてしまう方が多い印象です。

しかし、ご家族によって今後の収支のバランスは様々ですし、選ぶ家や住み方によっても初期コストやランニングコストも変わってきます。


そこで、天然住宅では、老後のことまで見据えて、長期の収支・貯蓄の推移を現実的にシミュレーションしたうえで家づくりにかけられる予算の限度額を確認してから、「予算設定」をすることをお勧めしています。



家づくりを始めたいけれど、つまづいてしまっている方。

ぜひこの機会に、「家づくりを安心して進めるための予算設定」について学んで、 設定した予算に自信を持って、家づくりの夢を具体的な計画に変えていただければと思います。


■日時 2020年8月8日  10:30~11:30


■場所 オンライン
※ビデオ会議システムZOOMを使用します。

 
■参加費 無料になりますが、アンケートへのご協力をお願いしております。
 

■講師 天然住宅 企画部/家づくりガイド  増本


■詳細・お申込み

https://tennen.org/event_contents/8567





2020年7月21日

これぞ職人技!大黒柱の刻み

天然住宅lifeで一緒にしている一級建築士、大塚尚幹さんの家作り動画です。
こういう職人たちへのリスペクトが支えている。


<大塚尚幹さんコメント>
 
(岡山県備前市)牛窓のパン屋さん、”おぷすと”の木材の加工が始まりました。
7寸角のヒノキの通し柱を6本使います。
こういう手加工をしてくれる大工さんはとても少なくなりました。

本来の大工さんにとって、柱や梁を一つ一つ、墨付けして刻んでいくのが技術の見せ所であり、上棟したら8割方出来たようなものです。最近の多くの大工さんはその墨付けや手刻みが出来ません。

日本の造の技術の伝承がなくなりつつあります。
なんとかその技術を残していきたいです。


2020年7月17日

7月25日 天然住宅無料オンラインセミナー~ 持続可能な暮らしを学ぶ~



天然住宅のオンラインセミナーで持続可能な暮らしの話をします。
ご参加お待ちしています。
 

【オンライン開催】 持続可能な暮らしを学ぶ。
 ~暮らしから考える、明日の生き方~

 

■日時 2020年7月25日 10:30〜12:00
 
■場所 オンライン
※ビデオ会議システムZOOMを使用します。
  
■参加費 無料
 
■お申込み 下記フォームよりお申込みください。


   
**** 
  

家づくりはゴールではありません。
 
天然住宅では、家づくりを通して数年後、数十年後の「豊かな暮らし」の実現を目指しています。
 

暮らしは、社会と密接に関係しています。
現在の社会は、地球温暖化やエネルギー問題、貧困、食糧の安全性など、様々な課題がありますが、だからといって、悲観的な考えを持ち続けるばかりでは、状況は悪化の一途をたどるばかりです。
 

これからの社会に必要なことは、そこから学び、考えを力に変えることではないでしょうか。
 

今回のセミナーでは、一般社団法人天然住宅の代表であり、環境活動家の田中優から、「持続可能な暮らし」への考え方を聞いてみたいと思います。
 
 
環境活動家の田中優は、「天然住宅」の創業者です。
この活動もまた、社会問題への「解決策」として生まれたものでした。
 
  
現在、社会で起こっている問題も、どこかにきっと良くなるきっかけやヒントがあすはずです。
 

地球温暖化を抑制する暮らし、エネルギーの自給や省エネ、菌との共生、森づくりや家づくり、暮らしを楽しくするアイデアや、考え方をぜひ受け取っていただけたらと思います。

2020年7月2日

コロナ対策を考える 1~3



どうしたら健康でいられるか
免疫力を落とさないこと
好中球の減少
スペイン風邪と昆布の相関
食物繊維と微量ミネラル
吉田俊道さんの野菜
印鑰智哉さん
Web of life

どうしたら健康でいられるか

「新型コロナウイルス」についてこの機会に考えたい。   

 いろいろ調べたのだけれど、結局のところ自分の免疫力に頼るしかないのだと気づく。  

 というのはウイルスだから抗生物質は効かないし、新型だからワクチンも特効薬もない。
 「手洗い・うがい」で感染を防いでも完全に防げるものでもない。ウイルスはどんどん形を変えるしいつかは体内で戦わなくちゃならない。  

 それが体内に入ってきても大丈夫な状態にしておかないと、いつまでも自分だけ感染しないようにしておくわけにもいかない。 しかも感染力の強い新型コロナウイルスは、どうしても世界中に広まってしまう見通しだ。さて、どうしたらいいのだろう。


免疫力を落とさないこと

わかったのは、治るのは結局自分の免疫力が頼りだということだ。しかも白血球の六割を占める「好中球」が頑張ってくれていて、それがウイルスを食べて不活化させるには、「抗体」という目印を付けられるようになるしかない。    


 むしろ心配なのは免疫が頑張りすぎて暴走して、「サイトカインストーム」を起こせば命に関わる。免疫を正常化させるには、腸内細菌の「クロストリジウム菌」の一種が頑張って「酪酸」を増やしてもらうしかない。元を正せばきちんと暮らして免疫力を上げ、「水溶性食物繊維」を摂って酪酸を増やして、免疫力を弱めるものを摂らない努力をすることになる。


好中球の減少


ここに良い話が一つと悪い話が一つある。    

 悪い話はこの「好中球」が関東の放射能汚染のあった地域で減っているということだ。白血球の中の成分の比率を「白血病分画」というのだが、例えば福島県では男児の好中球が二割以上も減っている。もちろんこれは放射能の影響と考えられるが、もちろん政府は認めていない。市民の味方である三田先生だけが伝えている事実だ。    


 「白血病分画」の調査自体は珍しいものではなく、放射線技師などは定期的に調べられているものだ。それを三田先生は「免疫力が弱まるというような被害にはならない、好中球自体が最後の砦の役割をしているからだ」と述べている。  

 でも、どうやら今回の新型コロナウイルスは、「最後の砦」の出番のようなのだ。



スペイン風邪と昆布の相関

良い話の方は、百年前のスペイン風邪が世界的流行を起こした時に、日本は死者の比率が低かったことだ。絶対数ではなく、死者数の割合が世界的に見て少なかったのだ。この時、何が違っていたのだろうか。      

 ここにスペイン風邪での死者の比率の高かった県と、昆布の消費量の多かった県のグラフがある。同じ年に比較されたものではないのでその点は注意してほしい。スペイン風邪の死者数の多かった県と、昆布の消費量の多い県とは見事に逆相関しているのだ。      

 「あれから全然食べない県になった」とかそういうことがない限り、この傾向は健在だろう。そうするとスペイン風邪と新型コロナウイルスが似ているとすれば、これに対しても日本人の死亡率は高くないかもしれない。


昆布の消費量

食物繊維と微量ミネラル

そもそも最近の腸内細菌フローラの重要性から見ると、昆布は、「フコイダン」(海藻のぬめり成分に含まれる天然成分)という海藻類の成分を出すまでもなく、それ自体が「水溶性食物繊維」として重要な成分だ。自己免疫の暴走である「サイトカインストーム」を避けたいと思うのであれば重要な成分なのだ。   
  

 それだけで万全とは言えないだろう。私たちの免疫機能には食物の微量ミネラルが重要で、それは農薬などで弱った植物ではなく、頑丈に育った植物の化学物質が重要だからだ。それを(植物の)フィト・(化学物質)ケミカルで補うことが重要になる。だから植物を摂ることは重要だが、頑強な野菜の持つ「フィトケミカル」を摂ることはさらに重要なのだ。


 
吉田俊道さんの野菜

世界では「食べる庭(エディブル・ガーデン)」が広がっているが、天然住宅では小さな庭でも「食べる庭」作りを実施している。しかも今回の新作映画「発酵の楽園」で取り上げられている吉田俊道さんが参加・監修して作った庭だ。      


 そこで採れた野菜をおいしく食べさせてもらったことがある。とても美味しくて感動すらした。あんな美味い野菜を食べていて、その上さらに免疫力が上がるのだとしたら、少なくとも僕は他に何もいらない。ビールは欲しいとは思うが。 そう、この「発酵の楽園」という映画、ぜひ観てほしい。これが免疫力の源だったのかもしれない。

 
吉田俊道さんとの土づくりワークショップの様子


印鑰智哉さん

ぼくにはもう一人、欠かせない友人がいる。印鑰智哉さん、「いんやくともや」さんと読む。その彼は今や食と農に関する第一人者となっているが、そんなことよりとても親切で信頼できる人だ。      

 ぼくが彼と知り合ったのは、1992年のブラジル会議に出掛けた時に、ブラジルで通訳をしてくれた人だった。とんでもなく親切で、何でも疑問に答えてくれたし、背景まで含めて詳しく伝えてくれる人だった。その彼と日本で再会した時、本当に幸せな気持ちになった。   

 でもそれだけではなかった。彼は次々と新たな情報を伝えてくれて、新しい書籍と出会う機会ももたらしてくれたからだ。そのひとつ、彼が読んでいたのが「あなたの体は九割が細菌」というものだった。その彼は今、フェイスブックで書いている。長いのだが、短くして紹介しよう。


 
Web of life
(引用ここより)   

Web of lifeという言葉がある。生き物たちはお互いにつながっていてそのつながりがあるから生きていくことができる。そのつながりが私たちやこの地球に持つ意味をあらためて考える必要がある。    

かつて、生物はどんどん進化していくけれども、その生物自身が自分の遺伝子を変えていくから進化していくと考えられてきた。     

でもたとえばラウンドアップを大量に撒いて数年で耐性雑草が生まれてしまう。なぜ、そんなに早く遺伝子が変わるのか?実際に雑草の遺伝子がそんなスピードで変わることはできない。実は雑草が耐性を獲得したのは自分の遺伝子を変えたからではなく、耐性を持つ微生物を取り込んだからだった。細菌は1000倍、さらにウイルスは細菌の1000倍、早く変わっていくことができるという。     

細菌を取り込むことで雑草たちは生き残る能力を獲得することになったと考えられる。植物や動物、私たち人類のような大きな生命が誕生したのは細胞の中にミトコンドリアがあって大きなエネルギーを作れるようになったからだが、そのミトコンドリアも元は独立した細菌だった。      

そして私たちの遺伝子の4割近くはウイルスの影響を受けているという。つまり、そうした微生物を取り込みながら私たちは変化を遂げてきたことになる。自分たちが自分たちの力で進化していくという以上に、さまざまな(特に微生物の)力をもらいながら新しい能力を獲得してきた、というのが真相のようだ。     

編み目のように存在する生命、Web of lifeこそが進化の原動力であり、個々の生命を切り離せば、無力となってしまう。化学肥料と農薬による農業はこのWeb of lifeを否定し、その力を化学物質で代替させようというものだ。この農業がまさに抗生物質耐性菌やさまざまな病気の原因を作り出していることもこの根本的な問題に起因している。    


今、ウイルス以外にも世界で抗生物質耐性菌の出現など対応不可能な病原体が増えている状況は深刻である。Web of lifeが絶滅に向かいつつある。そうした動きは止める以外ありえない。(中略)     

今、私たちがやらなければならないことは、この新型コロナウイルスとの敵対的プロセスが続く間、感染による犠牲を出さないために、免疫弱者、そして社会的混乱から生み出される社会的弱者を守り切る、ということにつきると思う。       

今回のウイルスであれば免疫の強い人であれば感染してもワクチンの開発の前に免疫を獲得していけるだろう。でも、免疫の弱い人にとってはこれは命取りになってしまいかねない。空間と時間が確保できれば、免疫の弱い人も安全に守れるだろう。   

 だから、免疫弱者、社会的弱者への対応こそが最大の関心事にしてほしいのだけれども、政府の姿勢にはその配慮がまったく感じられない。新自由主義がまさに犠牲にしてきた部分だけに、政策変更には抵抗するだろう。さらに特別措置法で緊急事態宣言ができるようになってしまえば、政策維持が強化されてしまう。   

 新自由主義とはWeb of lifeの相互依存、生命の多様さを否定し、特定のものたちだけが利益を独占しようという政治方向なのであるから、この対立は根源的なものにならざるをえないだろう。   命が守れない新自由主義ということで、人類は新自由主義から脱しなければ生き残れない。ここからすべてが変わっていくだろう。   

 今後、今回以上にさらに強力なウイルスや病原菌に備える必要もある。まずは身近な免疫弱者、社会的弱者を守ることから始め、根本的な政策変更を求める力を強めていくこと、すべての分野での政治を根本から変えていくことだと思う。 

 (引用ここまで) 

*****    

全く同感だ。「食べる庭」を作った時、植物の根の先にもっと膨大な細かな根があった。でも今気づいてみると、それは「糸状菌」という別な微生物だったのだ。


 



2020.3月発行 

天然住宅 田中優コラム より

コロナ対策を考える

コロナ対策を考える2

コロナ対策を考える3

より

2020年6月30日

7月4日 天然住宅 無料オンラインセミナー~持続可能な林業を学ぼう~

今年は春の植林ができなかったから、オンラインのセミナーだけでも参加しようかな。

大場さんがいろいろ始めてるし、知りたいし。

皆様のご参加お待ちしています↓

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天然住宅 持続可能な林業を学ぶ。
家づくり学校オンラインセミナー


オンライン家づくり学校、第3弾は「持続可能な林業」のお話です。

家をつくること、木を使うことは環境に悪いと思っていませんか?

家づくりで使う木材や、暮らしの中にある木製品には、「森を守れるもの」と「森を守れないもの」があります。


では、森を守れる木材をどうやって選びとれば良いのでしょう?

林業から製材まで行う「山側」のお話を聞くことで、身近な生活をより環境に優しいものにしていくことができるかと思います。


また、環境に優しい選択は、身体にも心にも、家族や社会にも優しい影響を与えてくれます。

手に取る木材を変えることで暮らしを豊かに、家づくりを日本の森を守れるものにすることができます。


古から伝わる知恵を踏襲し、最先端(でも機械化とは正反対)の手法を取り入れた「持続可能な林業」を宮城県で実践している大場 隆博 (Takahiro Ooba) さんにお話してもらいます。


普段なら、宮城まで出かけていかなければ聞けない貴重なお話をオンラインで聞いていただけます!

お話を聞いた後、森を見つめる目が変わるかもしれません。
ぜひ、ご参加ください。

そして、落ち着いた頃、一緒に山に行きましょう!




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<イベント概要>

■日時 2020年7月4日  10:30~12:00

■場所 オンライン  ※ビデオ会議システムZOOMを使用します。

■参加費 無料

■詳細・お申し込み


■講師紹介

株式会社くりこまくんえん
大場隆博さん

NPO法人日本の森バイオマスネットワーク副理事長/NPO法人しんりん理事長。
森林の環境保全機能を十分に発揮させるために、持続可能な自伐林業を行いつつ、森林資源を有効活用する社会システムをつくり森林を育てる人材育成に取り組んでいる。


動画「天然住宅short movie 森を守る編」より大場さん




 



2020年6月19日

新型コロナウイルスに対抗するには

ぼくの考える「新型コロナウイルス」対策を天然住宅コラムに書きました。

普通の暮らしの中から対策したい。消毒なんてやめて。

ぜひご一読ください。


『新型コロナウイルスに対抗するには』


 私はもちろん医療関係者ではないし、これといって特別な知識があるわけでもない。しかしその問題が降りかかってきて、毎日のニュースや気にかかる情報を自分なりに考えてきた。もちろんそんな私の発言に対し、「シロウトのトンデモ説」だという批判があることも知っている。しかしそれでもなお、他人事にして無視するのではなく、自分なりの対策を考えていきたいし、シロウトだからと考えずにいることは嫌だった。

 何が役立つのだろう。それが薬やワクチンであれば、時間がかかるにしても誰か専門家が考えつくだろう。しかし私としてはワクチンに頼るのは嫌だし、できる限り自然の中から解決策を見出したかった。ワクチンはそれを保管するための防腐剤や殺菌剤が必要になるし、薬はアビガンに催奇性(奇形を生み出すこと)があるように、何かしらの副作用を耐えなければならない。その点食べ物は、長年の間人々が食べてきているのだから安全性は立証済みだし、余分なものを添加しなくても大丈夫だ。

 そうしたものから考え続けることにした。そこで今思いつく中からの解決策を見ておきたい。偶然「天然住宅」のお客様の中から、「優さんはどう考えているのか知りたい」という声が届いてきた。誠にありがたい言葉だと思い、これを書いてみることにした。


 まず病気の本体だが、ウイルスによって感染するもので、呼吸器系と、胃液を乗り越えられないはずの消化器系にも感染する。呼吸器系では呼吸器の浅い部分の気管を超えて、肺の奥まで到達して重病化する。しかも重篤化させるものの多くはウイルス本体によるものではなく、そのウイルスに対抗しようとした免疫(主にIL-6=インターロイキン6)の過剰分泌によって引き起こされている。「サイトカインストーム」と呼ばれるものだ。




 「アクテムラ」という薬剤の点滴によりウイルスの増殖を抑制すると共に、「サイトカインストーム」を抑制できる。


 この「サイトカインストーム」は、傷つけられた血管を修復するために血栓を作り出す。そのため、もともと弱い血管に大量の血液を流すことが必要な状態にある「高血圧」や「循環器系疾患の予備軍」の人たちには、致死的な病変をもたらす。ウイルスを抹殺するために、ウイルスに感染した細胞そのものを抹殺するからだ。

 重症化の原因は、ウイルス自体による被害ではなく、「サイトカインストーム」と呼ばれる自己免疫の暴走なのだ。


 これは自己免疫疾患だから、同じく自己免疫疾患である関節リウマチの薬品である「トシリズマブ」などに非常に大きな改善例が見られ、中国およびイタリアにおいてCOVID-19の治療薬として推奨されている。

 「アクテムラ」もまた同様の効果を持つ。このように「インターロイキン6(IL-6)」による「サイトカインストーム」を免れる方法も存在する。

 消化器系の病変にも同じ機序が起きていると思われる。従ってこれにも同様に効果があるものと見られている。


 この「サイトカインストーム」に対してはもう一つ、「制御性T細胞」(Tレグ)が大きな作用を持っている。そもそも「T細胞」というのは「Thymus(胸腺)」の頭文字をとってそう呼ばれている。そこでは「サイトカインストーム」のような免疫の爆発的な発生と、それを抑制する「制御性T細胞」とが拮抗して成り立っている。その爆発的な免疫機構の発生を抑制する機能として、「Tレグ」の存在が大切だ。その「Tレグ」というのは、一体何なのか。


 全く驚くべきことに、それは腸内細菌の一つ、一部には病原性を持ったものもある「クロストリジウム菌」が、腸内に流れ込んできた「水溶性食物繊維」を分解したときに生み出すものだった。その菌は「酪酸菌」の一種で、臭いの良くない「酪酸」の一種だった。


 これは日本人には馴染みのある菌で、海産物など水溶性食物繊維をよく食べて消化してきた人たちにはよく発達しているもので、日本人と海洋沿岸のわずかな国の人たちだけが持つようだ。日本人だけが「海苔を消化できる」というのは有名な話で、食べ物と共生して腸内細菌が発達してきたのだ。しかもさらに昆布の生産量は北国の北海道周辺だというのに、昆布の消費量が最も多いのは沖縄であったりする。これは日本国内で「北前船」というような、国内を流通する不思議な物流の発達によってもたらされた。

 今回の新型コロナウイルス問題で、東アジアの沿岸部では、他国と比べて非常に死者数が少ない。



 それはこの海産物からの「水溶性食物繊維」を食べるという文化が、日本全体に広がっていたことと無関係ではないと思う。それによって免疫を調整する「Tレグ」が機能していて、人々の免疫機能を整えていたのだと思う。


 そして「液性免疫」の獲得免疫の場合には、最初に「免疫グロブリンM」(免疫グロブリンとは血液や体液中にある抗体としての機能と構造を持つ蛋白質の総称で、G、A、M、D、Eの5種類がある)がある。



 その獲得免疫の「免疫グロブリン」は、通常、先に「免疫グロブリンM」が活動し、次に「免疫グロブリンG」が活動する、それを「B型肝炎」で示すと常識的のようになっていた。これが標準的な免疫活動の順序だ。




 ところが今回の新型コロナウイルスでは、免疫グロブリンの発生の順序が異なっている。




 そして免疫グロブリンMが非常に早い時点で活性化した場合に重症化したのだ。

 それらを合わせて考えると、日本人は今回の新型コロナウイルスに遭遇する前に、先に同じようなウイルスに遭遇していて、免疫グロブリンMを飛ばしてグロブリンGに進んでいたのではないかと思わせる。同じ「コロナウイルス」の一部であるインフルエンザを経験していたか、中国でMARS(重症急性呼吸器症候群)が広まった時に、日本に重症化せずに広まっていたのではないかと思わせる。これを同じコロナの一種として「コロナX」とすると、辻褄が合うのだ。




 そして私は以上のようなことから、新型コロナウイルス対策としては、PCR検査すら十分に行わず、対策は後手後手で、感染がおとなしくなった頃にやっと「緊急事態宣言」をし、「三密対策」ばかり言ってマスク二枚しか配らなかった国なのに、気づいてみると死者数の被害の少ない国であったことになったのだと思う。政府のだらしなさが目立ち、それでも被害が少なかったのは、日本人が優れた食文化を保持していたことと、真面目な国民性が、不足しているはずのマスクをつけ、過剰な接触をせずに外出などを「自粛」したおかげであると思う。


 しかしいささか過剰になってしまった。「自粛」を正義の御旗にして、他人にまで強制しだした時には戦時中の人々のような薄気味悪さを感じた。
 

 元の社会に戻そう。気を付けるべきは「三密」で閉じこもることではなく、唾に触れてしまうような密集して一皿の食事を分け合うような会食と、感染した場合に重篤化しやすい人たちの隔離であり、特に若い人たちはきちんと理屈に合った食生活をして、自己免疫を強めることに努力すべきだ。隔離を中心にして社会を閉じ込めさせて閉塞させるのではなく、開放的で合理的な仕組みを構築すべきだ。


 特にだらしない有力者が作った社会の仕組みに迎合すべきではなく、一人一人からの発信から社会を合理化すべきであると思う。これからすべきことは、いろいろな意見と事実を積み上げ、話し合いながら社会を良い方向に進めていくことだと思う。そのための期間であったとすれば、この「緊急事態」の期間も無駄ではなくなるだろう。

(特に多くのデータと考え方は児玉龍彦さんの意見を参考にした。謹んでお礼を言いたい)

参考動画 
https://youtu.be/8crwEQN_DbA


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2020年5月18日

木材の「ウイルス不活化」①

 相変わらずテレビでは「新型コロナウイルス」感染の話ばかりしている。

 「三密」を避けるだとかで「自粛」「社会的距離」の話ばかりしている。でもこんな身動きできない息苦しい社会をみんな望んでいるんだろうか。

 調べてみると死亡者の中央値は八十歳代で、既往症のない人の被害はー%もない。しかも対策としての薬理もいくつか見つかっている。なのに若い人たちをステイホームに閉じ込めていていいんだろうか。隔離すべきなのは大多数ではなく、少数者の方で良いのではないか。

 それともう一つ、個人の免疫力の向上と共に、ウイルスを不活化させる方法はないのだろうか。相手が雑菌なら「殺菌」だが、相手がウイルスだと生命体かどうか怪しいので「不活化」という。

 それが住んでいるだけで自動的にウイルスを不活化できたらすばらしい。できるのか。

 不思議なことにそれができるのだ。以下のグラフを見て欲しい。このグラフは大きいほど「抗ウイルス活性値」が高い、要は菌で言えば「殺菌力」が高いのだ。


スギよりヒノキの方が高いようだが、スギで十分だ。ヒノキの成分だと目が覚める効果があって寝室には向かないかもしれないので。 

 これは木材の中の精油分の効果だろうから、高温乾燥した木材にそれだけの効果があるかどうかわからない。要は天然住宅で使っているような「低温乾燥材」であれば文句なしに抗ウイルス作用があるのだ。

 ただ何年続くのかはわからない。我が家は土台にヒバを使って建てているが、「蚊殺しの木」と呼ばれる通り室内に蚊が入ってこない。「蚊取り線香いらず」なのだ。蚊取り線香を使うと喉が痛くなるので使いたくない。いつまで「蚊殺し効果」が続くのかはとても気になるのだ。今のところ五年になるが、大丈夫だ。「ヒバオイル」も売っているので、効果が落ちてきたら壁に塗ろうと思っている。 

 それで蚊だけでなくて、 ウイルスから守られるなんて、とてもいい話だと思わないか。


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2020年5月10日

山の地崩れは「とぐろ根」のせいではないか

天然住宅 田中優コラム 第152回 2020/04/27 発行より


山の地崩れは「とぐろ根」のせいではないか


植林する苗木は今のままでいいんだろうか。素直に疑問に思う。

というのは、スギなどの苗を受け取ってそのまま植林している。もちろん捻じれないように南北だけは確認してから植えているが。


しかしこの写真を見てほしい。
とぐろを巻いてしまったいわゆる「とぐろ根」だ。


そこでもう一枚の図を見てほしい。



本来、実から生まれた苗木では、真っ直ぐに地下深くに伸びていく「直根(ちょっこん)」がある。


この根が地下深く刺さってから根を広げ、岩を抱きかかえるようにして地面に強く支えを作る。



ところがポット苗などではポットの中でとぐろを巻いた根が、地面に胡坐をかくように座るだけで根を深く差したりしない。本来は太く伸びる直根は、その場で胡坐をかくようにその場に広がる。おかげで実に安定が悪いのだ。


今、山の地肌を見てみると、地滑りを起こしたようにタテに山肌がはがれてしまっていることが多い。かつてはスギの木は根を深く張らないのかなと思っていたが、全くの勘違いだったのだ。


本来の自然な状態では深く根を張っている。ところがポット苗などでそこに置いていくだけの植え方をするから、もしくは最初から直根を切った苗を植えているから、根を深く張りようがないのだ。

そしてよく植えられる急な斜面に「とぐろ」を巻いていたのでは、少しの荷重で倒される。


「植林」が問題なのではなく、直根を押し込んで丸めてしまったり、邪魔だから切ってしまったりしたせいでこんな事態になったのだ。



▲速水林業の植林方法


三重県の速水林業では、根を残せるように根を縦長にシートでくるんでから植えていた。これも多少は効果があるだろうが、植えるときについ上から力をかけてしまいやすい。根は折れ曲がってとぐろを巻いてしまうだろう。つまり植えるときに細心の注意を払うべきだったのだ。


今年こそ、細心の注意を払って植林したい。
毎年出掛けている岐阜の渓谷には、巨大な一枚岩に乗ったスギの木がある。それは浅い苔の上にスギの木が生えているように見える。おそらく岩を穿って根が生えているのだろう。何年経ってもびくともせずに立っている。


真っ直ぐ伸びる根に添え木をして、植林するときに土に刺してはどうだろうか。
どうするかはこれからだが、もう山がずる剥けするような姿は見たくない。
少なくとも私たちが関わった植林地はきれいなまま残したい。

育った後でその植林地を見たら、美しくて手間をかけたことがわかる森になるだろう。美林を作るには、見ることのできない土の下が大事なのだと思う。

2020年4月29日

「足るを知る」暮らし

 世間は新型コロナウイルス蔓延防止の「緊急事態宣言」で騒がしくなっている。テレビは朝からその話ばかりで、特に大都市圏の被害者数が毎日増加していることが伝えられる。こうなると地方に住んでいるものには大都市圏から人が来るのを危険に感じるようになる。できれば来てほしくないと感じてしまう。地方は高齢者の比率が高いからだ。もし感染死すれば、村八分の残り二分すら失われる。


地方に住んでいるととても静かな暮らしになる。若い人にはとても耐えられない暮らしかも知れない。まず人混みはない。人との距離が気になるほど人がいないのだ。そして窓の外には山が見える。枯れ木ばかりだった山は、毎日気づかぬ内に点描画のように黄緑色の点を落とし、やがて新緑の緑を広げてくれる。




 我が家は有害化学物質を全くに近いほど使っていない家なので、家にいて心配になることがない。水も井戸、ポンプも太陽パネルの自給なので、心配がないだけじゃなくランニングコストもかからない。井戸水の農薬汚染も昨年検査した。全く不検出だった。今や水道水にも検出されるのだが、その心配もない。

 家を安心して居られる場所にしておくことが大切だと思う。金を使う時に、将来の支出を避けられるように使うように心がけてきたことが役立ったのかもしれない。電気も自給だしガス代も太陽温水器のおかげで大きくはない。







 そうして暮らしていると、使い道のない支出のおかげでゆとりさえできる。カネを稼ぐためにしなければならないということもない。ただしインターネット環境だけは大事にしている。報道もビデオもそれで見ているから、新聞は取らなくなった。勤めていた時には毎朝新聞を熟読していたのが嘘のようだ。唯一不自由なのは、相手がFAXでしかやり取りできない場合だ。固定電話もなくしてしまったから、FAXは受信できないのだ。今ではパソコンと携帯電話だけだから、写メかメールでもらわないと受信できないのだ。


 こうして近くに住む友人たちと交流しながら暮らしていると、シンプルな暮らしだけが必要だったのではないかと思える。私が設立した「天然住宅」も「未来バンク」も東京にいる息子たちに引き継いだ。では私は何をしているかというと、毎月数本の原稿のために毎日インターネットで調べものをしている。



 世間はあいかわらず新型コロナウイルスで騒がしい。どうやら今回だけはそのまま終了しそうにない。これからはずっとうまく付き合っていかなければならないようだ。しかしさほど心配しなくていいかもしれない。こうして今は戦っているが、歴史的に見るとヒトとウイルスは共存してきた時代の方がはるかに長いのだから。もしウイルスが取り付く種を絶滅させてしまうものであれば、ウイルスもまた絶滅する。そしてヒトの進化にとってウイルスは欠かせないものであった。「ウイルス進化説」という。



 中でも面白いのは、人が遺伝子を進化させる場面で、ヒトはウイルスを活用してきたという事実だ。

 例えば子どもが生まれてくるときに、母体の血液型と一致しない場合でも問題なく生まれてくる。本来なら一致しないということは、免疫的には「非自己」として排除されるはずなのに問題なく育つ。

 これは胎盤が問題ないようにろ過して通し、栄養や酸素だけでなく細胞も通しているからだ。その胎児の持つ細胞は、母の心臓を修復したりする。それ以外にも様々な臓器や脳にまで胎児の細胞が発見されている。この不思議な半浸透性を持つのが胎盤で、それは一本の鎖しか持たないウイルスのRNAを通じて受け取ったものと理解されている。それはヒトの二本鎖のDNAと違って変化しやすく、その中から適した機能を持つものだけを選択的に受け取ったらしい。


 さらにヒトの体細胞のエンジンとして機能している「ミトコンドリア」さえ、他の生物から取り入れてしまっている。ヒトはそもそもが他の生物と共生することで進化してきたし、今もそれは続いているのだ。人の害になるウイルスは、そもそも人間界の外に暮らしていた生物が持っていたものだ。ところが他の生物を殺し絶滅させ、環境を壊したことで、暮らす場をヒトの体内に見出せなくなったのかもしれない。それらは人畜共通感染症(ズーノシス)と呼ばれ、いずれも致死率の高い疾病となっている。それ以外の生物種には取り付く予定がなかったのだろう。



 ウイルスに対抗するのは「自然免疫」と呼ばれる最初から持と免疫だが、新たなものに対しては同じ免疫メンバーだが「獲得免疫」と呼ばれる新たな仕組みが対応する。新型コロナウイルスが怖いのは未だヒトが獲得していない免疫で、ワクチンもまだ開発されていないからだ。しかし免疫力が強ければ、どうやら重症化は避けられるようだ。



 ということは、原理的に免疫細胞群が元気で適度な数を維持していれば、最も最適な状態になるのだろう。そのためには免疫を強く維持し、爆発的に増加させないように抑制手段も維持する必要がある。爆発的に増殖させないように、有害化学物質や農薬などを不必要に摂取せず、抗酸化成分や微量栄養素を摂取するように気を配るのがいいだろう。



「天然住宅」に暮らし始めた人がインタビューに答えている。


「子どもは本能で生きているのでとても素直です。息子たちが天然住宅に初めて足を踏み入れた日、着ている服を全部脱ぎ出して裸で床の上を転がりだしたんです。気持ち良さを本能で分かって、それを体現したんでしょうね。長男は、『学校で嫌なことがあっても、この家に帰ってきたら全部なくなる』と言い、次男は『完全に気持ちいい!』という名言を残してくれました」。




 こんな時、居場所としての住まいの大切さがわかる。若い頃は住居など気にしていなかった。しかし今では自分の基盤になる住まいなしにいられない。できればいろんな生物たちと共存したい。他の生物のテリトリーを侵すことなしに。



 ヒトはこれ以上尊大な生き物にならない方がいい。自分たちの都合に合わせて自然を改変したり、他の生き物の生存を危機に陥れたりしない方が。どうやら環境破壊を進めてしまうのは、使いきれないほどの金欲と、獲得するための組織・制度であるらしい。でも生きるのに必要なのはほんの少しの資源で足りる。「足るを知る」ことが大事なようだ。




2020年3月22日

コロナ対策を考える(天然住宅コラム)

天然住宅コラム 第147回、148回より


どうしたら健康でいられるか


「新型コロナウイルス」を機会に考えたい。

いろいろ調べたのだけれど、結局のところ自分の免疫力に頼るしかないのだと気づく。
というのはウイルスだから抗生物質は効かないし、新型だからワクチンも特効薬もない。
「手洗い・うがい」で感染を防いでも完全に防げるものでもない。

ウイルスはどんどん形を変えるしいつかは体内で戦わなくちゃならない。
それが体内に入ってきても大丈夫な状態にしておかないと、いつまでも自分だけ感染しないようにしておくわけにもいかない。
しかも感染力の強い新型コロナウイルスは、どうしても世界中に広まってしまう見通しだ。さて、どうしたらいいのだろう。

免疫力を落とさないこと



わかったのは、治るのは結局自分の免疫力が頼りだということだ。

しかも白血球の六割を占める「好中球」が頑張ってくれていて、それがウイルスを食べて不活化させるには、「抗体」という目印を付けられるようになるしかない。むしろ心配なのは免疫が頑張りすぎて暴走して、「サイトカインストーム」を起こせば命に関わる。

免疫を正常化させるには、腸内細菌の「クロストリジウム菌」の一種が頑張って「酪酸」を増やしてもらうしかない。

元を正せばきちんと暮らして免疫力を上げ、「水溶性食物繊維」を摂って酪酸を増やして、免疫力を弱めるものを摂らない努力をすることになる。

好中球の減少




ここに良い話が一つと悪い話が一つある。

悪い話はこの「好中球」が関東の放射能汚染のあった地域で減っているということだ。
白血球の中の成分の比率を「白血病分画」というのだが、例えば福島県では男児の好中球が二割以上も減っている。
もちろんこれは放射能の影響と考えられるが、もちろん政府は認めていない。


市民の味方である三田先生だけが伝えている事実だ。「白血病分画」の調査自体は珍しいものではなく、放射線技師などは定期的に調べられているものだ。

それを三田先生は「免疫力が弱まるというような被害にはならない、好中球自体が最後の砦の役割をしているからだ」と述べている。

でも、どうやら今回の新型コロナウイルスは、「最後の砦」の出番のようなのだ。

スペイン風邪と昆布の相関

良い話の方は、百年前のスペイン風邪が世界的流行を起こした時に、日本は死者の比率が低かったことだ。絶対数ではなく、死者数の割合が世界的に見て少なかったのだ。

この時、何が違っていたのだろうか。

ここにスペイン風邪での死者の比率の高かった県と、昆布の消費量の多かった県のグラフがある。同じ年に比較されたものではないのでその点は注意してほしい。
スペイン風邪の死者数の多かった県と、昆布の消費量の多い県とは見事に逆相関しているのだ。

「あれから全然食べない県になった」とかそういうことがない限り、この傾向は健在だろう。

そうするとスペイン風邪と新型コロナウイルスが似ているとすれば、これに対しても日本人の死亡率は高くないかもしれない。




▲スペイン風邪の死者数



▲昆布の消費量

食物繊維と微量ミネラル


そもそも最近の腸内細菌フローラの重要性から見ると、昆布は、「フコイダン」(海藻のぬめり成分に含まれる天然成分)という海藻類の成分を出すまでもなく、それ自体が「水溶性食物繊維」として重要な成分だ。

自己免疫の暴走である「サイトカインストーム」を避けたいと思うのであれば重要な成分なのだ。
それだけで万全とは言えないだろう。

私たちの免疫機能には食物の微量ミネラルが重要で、それは農薬などで弱った植物ではなく、頑丈に育った植物の化学物質が重要だからだ。
それを(植物の)フィト・(化学物質)ケミカルで補うことが重要になる。

だから植物を摂ることは重要だが、頑強な野菜の持つ「フィトケミカル」を摂ることはさらに重要なのだ。

吉田俊道さんの野菜


世界では「食べる庭(エディブル・ガーデン)」が広がっているが、天然住宅では小さな庭でも「食べる庭」作りを実施している。しかも今回の新作映画「発酵の楽園」で取り上げられている吉田俊道さんが参加・監修して作った庭だ。そこで採れた野菜をおいしく食べさせてもらったことがある。

とても美味しくて感動すらした。
あんな美味い野菜を食べていて、その上さらに免疫力が上がるのだとしたら、少なくとも僕は他に何もいらない。ビールは欲しいとは思うが。

そう、この「発酵の楽園」という映画、ぜひ観てほしい。
これが免疫力の源だったのかもしれない。

▲吉田俊道さんとの土づくりワークショップの様子