「森を守って健康長持ち」 がコンセプトの、田中優が代表を務める天然住宅 の住宅が、現在田中優移住先の岡山県和気町 にて建築されています。
日本の森を守り、住む人が健康になるように極力化学物質などを使用せず、長持ちする家を建てることで経済的にも社会的にも資産が長く続くよう考えて住宅を提供している会社です。
今回は“構造”を見て頂く1回きりの見学会 です。
工事が進んでいくほどに見えなくなってしまう、基礎や骨組 、そして壁の中 ・・
建て主のS様のご協力のおかげでこの見学会が実現しました。
多くの住宅で使われる高温乾燥ではなく、低温乾燥の国産杉 を使用。
梁には、奈良まで建て主様と買い付けに行った、曲がりの松 。
今では貴重となった手刻みの仕口継手 などもご覧いただけます。
(天然住宅スタッフが岡山の景山建築さんを見学した際のレポートはこちら)
「本日は岡山へ打ち合わせに来ました。
その前に、現地工務店にて、7月中旬上棟予定のお宅の、手刻み中の木材を見学しに行きました。
6寸角の吉野杉の柱は圧巻です。色も綺麗。四面無節!
それよりもっと太い松の曲がりの梁は、昨年松の市で競り落としたもの。
刻み方は地域によっても、大工によっても、特徴が違いますね。
丁寧に刻みをしてくれていて、上棟が楽しみです。」
もちろん田中優や、東京から天然住宅のメンバーも駆けつけます。
ご自由に見て頂き、質問などあれば遠慮なくしてみてください。
断熱材はウッドファイバーです。
手で触って安全性を確かめてもらえます。
化学物質の匂いはせず、無垢材の香りが漂う工事現場をぜひご体感下さい。
家を考えられている方、健康に気をつけたい方、伝統的な建て方、木材などにご興味のある方など、どなたでもご参加大歓迎です☆
■日時 2019年 8月31日(土) 10:00~12:00
■場所 岡山県和気郡和気町
JR山陽本線「和気」駅付近 お申込みいただいた後、ご案内メールをお送りします。
■参加費 無料
■お申込み 予約制です。下記フォームよりお申し込みください。 https://tennen.org/event/okayama-kouzou.html
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今回設計監修して頂いたのは現在岡山市在住の大塚尚幹 (しょうかん)さん。
田中優宅のオフグリッドシステムや太陽熱温水器などでもお世話になっています 「自エネ組」の代表の方でもいらっしゃいます。
その大塚さんからのメッセージです
「私の設計する住宅は、国産木材で太い通し柱や梁をつかった 手刻みによる木造構造。主流はプレカットという工場で仕口加工するもの。 プレカットと手刻みとの割合は99:1以下。 そんな消滅しそうな技術にこわだるのは、大工の腕の見せ所だからです。
建て方(上棟)したら8割が完成(時間やお金割合出ない)したようなもの。 骨格は変えられないし、その骨格が意匠になり、家の見せ場になるからです。
大黒柱と称している7寸角(210mm角)の通し柱は樹齢100年以上のもの。 見ただけで安心感があります。
要所要所に大工による手刻みのこだわりの仕口が拝見できます。 それが作り手(大工)の気持ちの表れと感じます。
作り手の気持ちがこもるような、家づくりを続けています。
住宅を建てようと思っていない人も、お気軽に見に来て下さい。」
その大塚さんがS様邸上棟式の様子を動画に素敵にまとめられています!
https://www.facebook.com/shokan.otsuka/videos/2325185197574767/
・国産木材100% 合板なし
・通し柱は6寸角、7寸角
・免震構造
・梁は赤松
・柱は杉
・土台はヒノキ
動画はこちらからより詳しくご覧いただけます
https://youtu.be/Kd2h860z9Do
VIDEO
奈良に木材を買い付けに行った様子、コンクリート打設作業、有限会社景山建設様での手刻み加工や継ぎ手・コミセンなどの伝統工法での建築などを見ることができます。
(少し田中優も上棟式に参加させていただいた様子もあります^^)
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また、施工して頂く工務店さんは、同じく岡山市の有限会社景山建築様。
https://www.facebook.com/YouXianHuiSheJingShanJianShe/
素晴らしい技術と職人さんがいらっしゃいます。
「先日の手刻みの現場。 渡りあご継 太鼓梁長ほそ継 金輪継 込栓などなど 普段なかなか見ることのできない、そして数の少なくなった仕口。 我社も最近めっきり少なくなったやり方。 久しぶりに見ましたが、みんなのの意気込みも違ったような気がしました。」
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2019.5 地鎮祭
2019.7 上棟式
天然住宅 田中優コラム 新タイトル ・・ 「持続可能な社会を目指して 」
田中優のコラムタイトルが変わりました!
今後、「住まいと森のコラム」改め「持続可能な社会を目指して」を 連載していきます。
天然住宅のミッションは 「家づくりを通して持続可能な社会を実現する」 こと。
目指すべき持続可能な社会をかかわってくれる皆様と共有し、 希望のある未来を描いていきたい。
環境活動家として長年様々な活動に携わってきた田中優から、 「住宅」に限らず、様々な観点でコラムをお送りできればと考えています。
持続可能な社会を目指して、私たちが希望を持ち、一歩踏み出すために、 備えておくべき知識や知恵、考え方について、お伝えできる場になればと考えています。
このコラムが、何か考えるきっかけに、 一歩踏み出すための小さな勇気になれば、とてもうれしく思います。
本気で「持続可能な社会」をつくっていきましょう。
天然住宅フェイスブックページ https://www.facebook.com/tennenjutaku/ より
□◆ 田中 優 より ◇■□
2019年7月発行 天然住宅コラム第131回
『 地球温暖化を真面目に対策する 』
https://tennen.org/yu_column/ondanka-2.html
▼新タイトルは「持続可能な社会を目指して」
「天然住宅コラム」のタイトルが変わった。
住宅に関連することを書いてきて、 「もっと自由に書きたいんじゃない?」なんて聞かれて。
何が書きたいかって、やっぱ環境や食べ物の危機 について書きたい。
今までは、それを住宅に関連付けて触れていたけど、、、
自由に書いていいの?了解。
でも、やっぱり少しは住宅会社らしくしようなんて忖度してます
(「忖度」なんて言葉は合わないかな)。
そんなわけで自由になって原稿を書こうと思う。
▼地球温暖化は進んでいる
6月の終わりから熱波がヨーロッパを襲っている。
図1を見てほしい。
30度を越えたところが紫色で、フランス全域はそれ以上で40度に近い。
図1
こんなに暑いのがヨーロッパの現状なのだ。
こんなに暑いのでは死者すら出るし、エアコンなしに暮らせない。
それがまた電気消費を増やして地球温暖化を進めるのだから質が悪い。
かつては避暑地みたいに思っていたヨーロッパは、 今やサウナに入りに行く土地みたいだ。
日本は梅雨だけれど、梅雨があって良かったとすら思ってしまう。
もちろん梅雨が終われば日本も熱波に囲まれるのだろうが。
▼世界の気温の推移
もう一つ、世界の気温の推移を色だけで示したグラフもある。
1901年から2018年までの温度だが(図2)、一目見てわかる通りどんどん赤く なっている。
図2
これでも「地球温暖化なんてない」と言う人もいる。
もはや「奇を衒ったことを言って目立ちたがる人」と見なされても仕方ないだろう。
さすがに「百聞は一見に如かず」なのだ。
「温暖化懐疑論」なんて呼ばれているが、 これを見ても「論」というのに値する話かどうかわかるだろう。
さてぼくとしては個人でも、温暖化しないためのことはしたい。
もちろん全体で言えば日本の温室効果ガスは電力会社を始めとする大企業が排出 していて、個人のせいでないことは百も承知なのだが。
で、何をしようか。
ここで三つの段階でできることを述べたい。
もちろんそれはそれらの企業を免罪するための話ではなく、 子孫たちの未来のためにできること。
幸い、世界では温暖化防止の行動をすることは企業でも当たり前になってきている。
日本企業は政府と共に相手にされない状況になりつつあるのでは、と心配である。
次号コラム『個人で温暖化防止をするにはまず「省エネ」』 https://tennen.org/yu_column/ondanka-3.html に続く
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<< 天然住宅コラムは 第134回 まで更新中!>>
目次一覧はこちら http://tennen.org/yu_column
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・資料請求 http://tennen.org/request
他にもたくさんのこだわりがあります。
ぜひHPでチェックしてみて下さい。
9月13日(金)大阪吹田市モモの家でのイベントに、田中優も参加します!
以下イベントページより
「新潟からようこそ!保養の未来を語り合うごはん会」
新潟県の山間部にある自然体験センターで、福島県内に暮らす親子を招く保養イベント「いのちキラキラ希望の風フェスタ(風フェス)」 を2011年から続けている2人が大阪にやってきます。
甲状腺や心電図検査、整体やハーブ療法、食養生講座、などを交えた1泊2日の交流だけでなく、福島県内での相談会なども積極的に続ける二人のお話を伺いつつ、放射能から子どもを守るための取り組みの未来について、美味しいごはんをたべながら語らいましょう。
翌日のイベントでご一緒する田中優さんも参加してくださいます。
「なんとなく話を聞いてみたい」という方も大歓迎。お気軽にご参加ください。
◎会場 モモの家 吹田市泉町5-1-18 阪急吹田駅から徒歩7分
◎時間
17時〜18時 風フェスと保養についてのお話
18時〜20時 ごはんをたべながら交流
◎入場料
ごはん代1000円+ドネーション
※ドネーションは会場使用料やゲスト交通費に充てさせていただきます。
◎ゲスト 井上 真由美 (いのうえ まゆみ) (風フェス共同代表 / ホメオパス)大橋 保隆 (Yasutaka Oohashi)( 風フェス共同代表 / 鎚起銅器作家)
田中優
◎進行 冨田貴史 (Takafumi Tomita) (海旅Camp共同代表 / 冨貴工房)
◎ごはん
へちまやカフェ
◎お申し込み
冨田貴史まで takafumitomita1320@yahoo.co.jp
080-6947-2491
※ごはんの準備がありますので、事前の申し込みをお願いします。
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9月14日は大阪市内でイベントをします!
「みんなの未来を!保養と養生」 https://www.facebook.com/events/486469352100319/
こちらもふるってご参加下さいませ◎
2019.8発行 田中優無料メルマガ より
「プルサーマル利用」と聞いても知らないのが普通だろう。プルサーマル燃料(MOX燃料) といって、普通のウラン燃料に代えて、ウランにプルトニウムを混ぜた核燃料を原発で燃やす ものだ。
このプルトニウムは長崎に落とされた原爆の燃料となったもので、ウランより爆発性が高くて危険だが、そのまま持っていると「核兵器を開発するのではないか」と疑られる。だから世界的に所有しないよう核拡散防止条約で規制されている品だ。ところが原発から出る「使用済み核燃料」を再処理すると、このプルトニウムが増える。日本以外の国は再処理しない方針だが、日本の方針だけは「使用済の核燃料は再処理すべし」となっていて、1トンで核兵器が作れることを、すでに40トンを越えて持っている。減らすどころか増えているのだ。
他国から見ると「日本がプルトニウム量を増やしている、さては核兵器を作るつもりだな」と思われても仕方ないので、そのプルトニウム量を減らしたい。
そこで仕方なくウランに混ぜて核燃料にしてしまえと考えたのだ。ところがこのプルサーマル燃料の方がイランより費用が高い上に扱いが厄介だ。だから世界で止めているのだが、値段の高い分を電気料金にツケ回しができる日本ではそれができる。そして九州電力の玄海原発3号機、福井県の高浜原発、静岡県の浜岡原発、福島県の福島原発3号機と、全国に広げられていた途中で東日本大震災により、風向きが変わり始めた。
それが6月21日、参議院議員会館での院内集会の会議の席上、政府は質問されてこう明言した。
「プルサーマルで用いた後の使用済MOX燃料の発熱量が、使用済ウラン燃料と同等になるのに300年以上かかる。ウラン燃料ですら、発熱量が下がるのに使用後15年経ってからでないと、乾式貯蔵に回すことはできない。「使用済のプルサーマル燃料」は、さらに300年以上経たないと再処理はおろか、運搬することすらできない」 と。
これは恐ろしい話だ。東海地震にも南海地震にも、再度の東北大地震にも待ってもらわなくてはならない。地震があって水道や電線が途切れてしまったら、冷やすことすらできなくなるのだ。プルトニウムは自然発火してしまう危険もあるし、それを混ぜた核燃料は冷やして攪拌し続けていないと溶け落ちるか核爆発 する。
そんな超危険なものを、300年以上も冷やして保管し続ないと次の過程へ進めない。そして同じ会議の席上でそのためん必要になる「第二再処理工場」について聞かれ、 「目途は立っていない」「研究開発で特性を把握しながら具体的に検討していく課題と認識している」 と答えた。
つまり実質的に進んでいないと言い、300年経って冷えたとしても、次に必要になる施設は「目途すら立っていない」のだ。先を考えずに進める日本政府の姿勢は、ここに極まれり、という感じだ。
怖いのはプルサーマルを積んだ原発に、事故を起こして爆発した福島第一3号機があることだ。モノをまともに考えないか、その能力のない現政権は、福島原発を「コントロール下にある」としてオリンピックを誘致した。しかし今も福島第一原発はコントロール下どころか毎日放射能を放出している。必要な汚染された排出塔の撤去すら、せっかく作ったクレーンの高さが足りなくて撤去できず、そのままになっている。崩れ落ちた核燃料には、プルサーマル燃料が含まれているのだから、手出しすらできない。
7月4日、グリーンコープ岡山主催で龍谷大学の大島堅一さんの講演会があって参加した。その資料の中に新聞各社の意識調査があり、原発の未来に対するアンケートが示されていた。「原発再稼働か廃炉か」の問いには、各社の結果とも「一対二の比率で廃炉を支持する」人の方が多かった。プルサーマル以前に原発の発電単価は他よりも高く、二酸化炭素の排出削減にも役立たない。
よく見ると「原発は二酸化炭素の排出量が少ない」と書かれているのではなく、「発電時の排出量が少ない」と書かれている。つまり採掘も混合も再処理も廃棄も含まれていない計算なのだ。ついに人々は見放した。それでも進めようとするのは、政府と既得権を持つ産業界の関係者ばかりだ。
今や原発で儲けている企業以外は応援すらしない。というのは日本流の進め方に同調していたのでは、世界でビジネスできない状況が生まれたためだ。たとえば「ダイベスト運動(温暖化を進めてしまう企業に投資しない、投資を引き上げる運動)」や「RE100運動(再生可能エネルギーからの電気で将来的にすべてまかなう宣言)」などが世界的な企業に広がり、「石炭火力発電」を進めることはできないし、再生可能エネルギー100%を目指さないと、生産品を売ることもできない。
それどころか部品を納入することすらできない。世界では原子力も同じ扱いだ。
そんな中で原発や石炭火力を中心に進めているのはトランプのアメリカと日本政府ぐらいだ。しかしそのアメリカでは、政府が旗を振っているが、多くのアメリカ企業や自治体は従っていない。温暖化防止を続けているのだ。もはやこの流れを独裁的な政府が変更させることもできなくなった。
そんな中で「新聞記者」という映画が公開され、大変な人気になっている。さっそく観に行ってきた。まるで現実の政権のしている「モリカケ事件」、「伊藤詩織さんレイプ事件」「デマによる人格否定事件」など、現実そのままに進行する。
それは確かに必見の映画ではあるのだが、個人的には別な感想も持った。なぜそれらの事件に関わった人たちが簡単に自殺するのか、ということだ。人々はまるでガラス細工のように繊細で、小さな狭い身内社会だけの常識に囚われて生きているようだ。人はもっと野太く生きていい。だれに何と言われようと、自分は自分で生きていいのだ。ところが映画の中では人々が、属している小さな社会の中の「常識」に囚われて、死んだり苦悩したりしている。
狭い社会など抜け出して飛び出せばいいのにと思う。友だちを失うにしてもほんの小さな社会の中の話だし、悩むのもほんの一時のことだ。新天地で新たな関係を作ればいい。
新たな自分を生き直すことだってできる。今いる社会がすべてではないのだ。それより次の社会を睨んで行動する方がいい。今なら社会は変えられる。
こんなイベントが世界で企画されているようだ。
今年9月20日はこれだね!
9月20日 グローバル気候マーチ 開催!
(公式サイトより)
気候変動による悲惨なニュースが日常となってしまった今。
すでに世界中の子どもたち・若者は、「気候危機への緊急対策」を求め立ち上がってきました。
わたしたち大人も声を届けるときがきました。
日本でも9月に向け準備がはじまっています。
ぜひお近くのマーチ・イベント・アクションをフォローしてください!
(公式動画より)https://www.facebook.com/350japan/videos/406791263264828/
「気候危機の影響を直接体験するのは、私たち若い世代です。
9月20日、すべての皆さんに参加してほしいと思っています。
この世界規模の問題は、すべての人に関係しています。
私たちの地球は1つ。
だからすべての皆さんに関心をもってもらいたい。」
「今未来のために戦わなければ、未来すらない世界がやってきてしまいます。」
「子どもだけに将来の問題を押し付けてはいけません。
今度は、大人も協力すべきです。
“わたしじゃない”と思うなら、誰がやるべきでしょうか?
“今はまだ”と思うなら、いつやるのですか? 」
▼ 参加する、企画する、他詳細 はこちらより https://ja.globalclimatestrike.net/
J-WAVE NEWSに、NO NUKES 2019レポートがアップされています☆
『坂本龍一、アジカン・後藤らが“脱原発”を語る
「電気はどこからでも作れる」』
・・坂本がオーガナイザーを務める、3月に開催された「脱原発」をテーマにしたロックフェス「NO NUKES 2019」について話。
坂本:「NO NUKES」ということで「原発をやめようよ」という趣旨でミュージシャンが集まってやるフェスです。今回は嬉しいことに新しく出てくれたバンドやアーティストがいました。Nulbarich、Yogee New Waves、STRAIGHTENER(ストレイテナー)、サンボマスター。とても嬉しいんですけど、本来の趣旨としては「こういうフェスをもうやらなくていい社会になってほしい」という、そのためにやっているフェスなので、まだ続けなきゃいけないという状況は、だいぶ残念なんです。こんなことをやんなくていいような社会というか世界になってほしいですよね。
そんな「NO NUKES 2019」から、坂本とASIAN KUNG-FU GENERATIONのゴッチこと後藤正文さんと田中 優さんのトークセッションの模様をお届けしました。田中さんは東京に住んでいましたが岡山県に移住して、電力会社から一切電気を買わずに太陽光パネルで完全自立生活をしています。
田中:僕はもともとNGOで世界を助けたり手伝うようなことをしていて、その前はずっと江戸川区役所に勤めていました。役所に務めながら運動していた期間が20年ぐらいあって、わりと退職金が出る年齢になったので役所を辞めました。坂本さんに「優さん、食べられてる?」って心配されたことがありますね。
坂本:いろいろな知識があって、生活で具体的なことを実践されていて、今は岡山で電線が来ない場所で自分だけの家で……。
田中:電線を切っちゃったんですよ。自宅に太陽光発電を置いてバッテリーを買って、バッテリーに貯めた電気で自給する。2年に1日ぐらいは電気が足んなくなって家族で近くの温泉ホテルに避難したりしてますけど。
坂本:ゴッチも蓄電池をおいてコンサートをやってるんでしょ?
後藤:アジカンは、楽器の音とかは全部ソーラーで作って蓄電池に貯めてずっとツアーしています。まだ蓄電池が大きくて、トラック1台は増えちゃう。前に横浜アリーナで開催した「ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN FES.」も、それでやったりとか。
田中:今や電気はどこからでも作れるから、わざわざ自然エネルギーってこだわらなくてもいいかな。みんなにそのへんで足踏みなんかしてもらえば、そこで電気を作れちゃう。
坂本:東京駅の改札口に置いて実験していたよね。
後藤:僕が作ってる新聞『The Future Times』9号で、エネルギーの記事もあります。地元・静岡県の食品残渣で発電するっていう。たとえば、チョコレートの出来損ないが山ほど入ってきて、それを微生物が分解してバイオガスになって、それでメタンを燃やして。「ゴミを買ってくれ」という業者があるから儲かるそうですよ。全国に展開して産業化すると強いと思います。そういう話が『The Future Times』に載っています。
田中:ついでに言うとさ、今や有機無農薬を自分でやっていくっていうのがすごく広がってきているんですよ。そのコツがようやくわかったの。腐敗させちゃだめで、土とか有機物を発酵させるの。そうすると必ずそれは植物にいい影響を及ぼして、元気な野菜に虫がつかないで採れるっていうふうになっていく。土の中に生ゴミとかを混ぜ込んで、雨に当たりすぎると腐敗しちゃうからビニールシートか何かで避けてやってね。そうやってくと本当に元気な野菜が採れるんですよ。
https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2019/05/55-12.html
写真:田中優スタッフ