田中優インタビューがアップされました!
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2018.6.17 毎週一つ、F.I.N.編集部が未来の定番になると予想する言葉を取り上げて、その言葉に精通するプロの見解と合わせながら、新しい未来の考え方を紐解いていきます。
今回紹介する言葉は、今までの常識を覆す自給自足の電力のあり方「オフグリッド」です。
F.I.N.的新語辞典
『オフグリッド【おふ・ぐりっど/off-grid】』
家屋などで電力会社が提供する送電網を引き込んでいない状態を表し、その代わりに自家発電などで電力消費を賄っていること。
近年、世界で広がり認知されていて、特に欧米諸国では一般的なエネルギーシステムとなっているオフグリッド。日本でも、2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、エネルギー消費の仕方について考え始め、オフグリッドの生活にチャレンジする人が増えています。今や世界規模で取り組むべき、大きな課題となっているエネルギー問題。今後どのように展開されていくのでしょうか。
今回、地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境や経済、平和などのさまざまなNGO活動に関わる環境活動家の田中優さんにお話を伺いました。
ご自身でもオフグリッドの生活をおくる田中さん。
その魅力について次のように話します。
「日々、自力で生きることの楽しさを体感しています。これまでは電力会社のような大きな存在の下で生活していましたが、今はまるで野菜を育てるように生活に不可欠な電気を自分で生み出すことができます。電気代もかからず独自のライフスタイルを維持できるので、気持ちが良いですね」。
この生活を始めてからの5年間、電気が不足したこともあったという田中さん。
素敵なエピソードを教えてくれました。
「今まで4回ほど電気が足りなくなりました。その時は近くにある温泉ホテルに出掛けて食事をして帰ります。不便さも楽しみに変えていくことが大事。子どもは電気が不足するのを楽しみにしているほどです」。
現在、バッテリーの技術は日々進展し、価格は低下してきています。
さらに電気自動車に貯めた電気をつなげることなどができれば、ほとんど電気が不足することはなくなると田中さんは予想します。
「地域にあふれるほどのエネルギーが自給できるようになれば、その場所で経済圏を作り出すことも可能になりますし、蜘蛛の巣のような送電線も必要がなくなります。未来の遠くまで見渡せる風景は、従来と全く違った風景になるでしょう。
また、我が家の二酸化炭素排出量は一般家庭の一割ほどしかないので、地球温暖化も起こす可能性が低く、原子力発電の操作も不要。自然と共生できる持続可能な暮らしは難しくありません。したいと思えば実現できるんです」。
シンプルでクリーンなエネルギーを主としたオフグリットは、変わりゆく環境の中で、今後私たちの快適な生活を実現する最大の方法かもしれません。
~グリーンコープ生協おかやま様主催 2018年度脱原発学習会~
“無料講演会”です!
お近くの方ぜひ。
偶然ですが、岡山に移住してすぐに田中優の家もグリーンコープの組合員となり、食材や洗剤など毎週購入しています^^
以下ちらしより
「原発って、本当に必要なの?」
「自然エネルギーって、いったい何?」
暮らしの中で日々使われている「電気」。
日本でも、ようやく選べる時代になりました。
さぁ、何を基準に選びますか?
そして、どんな暮らしがしたいですか?
東京から岡山に移り住み、エネルギーを自給自足しておられる講師のお話を聴きながら、身近な「電気」について、また日々の暮らし方について、一緒に考えてみませんか。
田中優『原発に頼らない社会へ』
1.日時 7月6日(金)9:55~11:45 (受付開始9:40)
2. 場所 西川原プラザ別館第6会議室(岡山市中区西川原255番地)駐車場もあります
3. 参加費:無料(要予約) 組合員の方も、組合員でない一般の方も、どなたでもご参加大歓迎です。
託児有:有料(要予約)組合員 税込324円、一般 税込540円
4. でんきの相談会について
希望者のみ・・・現在ご利用中の電力会社の「電気使用量のご案内」と「印鑑」をご持参ください。
5. 参加申込みについて
参加ご希望の方は、6月28日(木)までに、メールで以下の1~6の項目を入力して gcokayama_moushikomi@yahoo.co.jp までお申し込みください。
*******************
1【お名前(ふりがな)】
2【電話番号】
3【住所】〒
4【1歳未満のお子さん同伴ですか?】
5【組合員の場合:組合員番号8ケタ】
6 託児有の場合
【お子さんのお名前】【性別】【年齢】歳 ヶ月 【アレルギーの有無】
*******************
主催 グリーンコープ生協おかやま理事会
TEL 086-805-2552(平日9:30~15:30)
Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/1184898748313892/
田中優も以前から反対している熊本の立野ダムの建設が、今夏にも着工するとのことです!
「立野ダム、今夏にも着工 22年度の完成目指す」 より
https://this.kiji.is/381216959125718113?c=92619697908483575
国土交通省は17日、白川上流で建設を進めている国営立野ダム(南阿蘇村、大津町)本体について、今夏にも着工する方針を明らかにした。着工は熊本地震の影響で約1年ずれ込んだが、国交省は当初の予定通り2022年度までの完成を目指すという。
立野ダムは、白川と黒川の合流点の約1キロメートル下流に建設し、集水面積は阿蘇カルデラの内側約383平方キロメートル。熊本市の市街地など白川下流の洪水の予防や軽減を目的とする。1983年に事業着手し、地震前までは周辺の工事を進めてきた。
高さ約90メートル、上部の長さ約200メートルのコンクリートダム。
下部に約5メートル四方の穴を3カ所設け、普段は穴から水が流れるが、大雨時には自動的に水がたまり、下流に一度に流れる水の量を減らす。総事業費は約917億円。
立野ダムに対しては、白川流域の複数の市民団体が反対や慎重姿勢を示しており、国や県に、反対派も交えた住民討論集会の開催を求めている。
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もう一度見直しませんか?
「世界の阿蘇に立野ダムはいらない」販売のお知らせ
田中優より
「熊本地震を経験して止めたいもの、原発だけでなく「立野ダム」もあります。
阿蘇の外輪山がほぼ唯一切れている場所に予定されて工事中です。
地図で見ると右上が崩落した阿蘇大橋、左下に工事中の場所を記しました。
ここの地形は活断層がそのまま地形になっています。
それを利用してダムを作る気です。正常な神経とは思えないです。
この冊子、よくできていてお薦めです。ぜひ読んでほしいです。」
★詳細、お申込み方法はこちらより
お申込みメールフォームhttp://tanakayu.blogspot.com/search?q=%E7%AB%8B%E9%87%8E
・在庫はあと5冊!(2018.6.23現在)
・送料無料
・書籍代は864円(税込み)
・メールフォームでのお申込みの場合、クレジットカードは使えません。書籍を送付時に請求書も同封しますので、郵便局よりお振込みください。その際のお振込み手数料(郵便振替口座で最も安いのは80円)がかかります。
・2冊以上お買い上げの方はその振込手数料もこちらで負担します。
★または 公式web shopでも販売開始しました!(クレジットカード払いも可能です)
https://tanakayu.thebase.in/items/11917494
先着順にて受付、在庫がなくなり次第販売終了とさせて頂きます。
【書籍の詳細】
2012/12発行
立野ダム問題ブックレット編集委員会 (編集)
立野ダムによらない自然と生活を守る会 (編集)
単行本: 85ページ
出版社: 花伝社 (2012/12)
・立野ダム問題とは?
・住民の視点でまとめた災害対策の提案
・阿蘇の大自然と白川の清流を未来に手渡すために。
第1章 検証・2012年7月白川大洪水
第2章 2012年7月白川大洪水被害者が体験したこと
第3章 立野ダム計画の問題点
第4章 国土交通省の「立野ダム事業検証」を検証する
第5章 立野ダムは災害をひきおこす
第6章 住民が考える白川流域の総合治水対策 など
田中優天然住宅コラム 第106回 『 七年目のお便り 』
http://tennen.org/yu_column/nananen.html より
▼七年目のお便り
七年前に天然住宅で家を建ててくれた建て主さんからうれしいお便りがあった。
こんなメールだ。(特定できないように少し編集しています)
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『ご無沙汰しています。みなさま、お元気でいらっしゃいますか?
今日は親バカ丸出しのメールお許しください。
家を建ててもらったときに小学生六年生だった長男が高校三年生になり、「第96回全国高校サッカー選手権大会」に○○高校サッカー部で出ます! よかったら、見てやってください。
登録メンバー30人のうち、ベンチ入りできるのは、20人。スタメンは11人です。
正直、ベンチ入りも確実ではないです。でも、1%でも可能性のあるものは、もう、何も諦めません。もう、奇跡は起こっているので、次の奇跡を信じます。
アレルギーは相変わらず多岐にわたり、むしろ、この夏の練習が大変きつく、高校になってから、食べることができるようになってきた大豆が再び食べれなくなったりしています。
「エピペン」をお守り代わりに持ちつつも、夢のひとつを掴むことができました。
感無量。我が家にとっては奇跡です。
天然住宅さんに家を建ててもらわなかったら、今の長男はないのは確実です。
これまでKと、我が家に関わってくださった方、皆さまの愛が彼の力になりました。
ありがとうございます! 皆さまにもお礼をお伝えください。』
**********************
▼最大の摂取物
当時担当したスタッフはこう言っている。
「化学物質過敏症で、当時の打ち合わせは息子さん入院中の病院で行うこともよくありましたが、天然住宅に越して、かなり良くなっていました。嬉しいですね~」と。
本当にうれしいお便りだ。おかげでスタッフも再び元気を取り戻す。
体調が改善するには時間がかかるので、必ずしも住んでいてもすぐ治ったりはしない。
でも家で安全な空気を吸っていた期間が長くなれば、その分だけ改善する。
なぜなら家の中の空気は、人が体の中に入れるものの中で最大のものなのだからだ。
飲食するものの重さの五倍の重さの空気を体内に取り入れているからだ。この重さも
ないような空気が、体内に入れる最大の摂取物になるのだ。
起きている時なら「臭い」と思えば逃げられる。だが寝ているときは困難だ。
中国では「ホルムアルデヒドのない建物は作れない」とまで言い切っているが、天然住宅なら現実に可能だ。天然の木材にも含まれるが、量的に比較にならないほど少ない。
今の普通の住まいから、いち早く害のない環境に移ってもらいたいと思う。
天然住宅は、そのためにできること様々に考えているので、スタッフに相談してほしい。
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田中優が共同代表を務めます非営利の住宅会社「天然住宅」のHPでは、田中優のコラム「住まいと森のコラム」を配信中です。
「森を守って健康で長持ちする」住宅や森の再生へのヒントなどがたくさん入っています。
☆--★ コラムは 第108回 まで更新中!☆---★
田中優の「住まいと森のコラム」
■目次一覧 http://tennen.org/yu_column
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・施工例 http://tennen.org/gallery
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・こだわり ~高断熱適気密・お家で森林浴・工法~ http://tennen.org/kodawari
・プラン集 http://tennen.org/plan
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他にもたくさんのこだわりがあります。
ぜひHPでチェックしてみて下さい。
6月15日発行の田中優有料・活動支援版メルマガ最新号はこちら!
『天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(上)』
10年目になりました一般社団法人「 天然住宅 」。
モットーは「森を守って、健康・長持ち」、なぜそう考えるのか改めて考えてみました。
最初にぼくが海外に行ったのは、サラワクというところでした。
それは森林問題を考えるスタディツアーでした。
天然住宅設立からさかのぼること、約20年前のこと。
そこで目にしたもの聞いたことが、ぼくが天然住宅を作るきっかけの一つとなったのです。
<メルマガ主な内容>
・天然住宅の信念
・森を守ること
・マレーシア、サラワク州の熱帯林
・世界の森林破壊と荒廃する日本の森
・短命で安普請な家が当たり前に
・有害物質で処理される木材
・木材の乾燥
<<以下本文より>>
『当時、世界中で破壊されていく熱帯林の中で、一番多く破壊していたのが日本だった。熱帯林は豊かな生態系で、不思議な進化に満ちている。虫と植物が共生していたり、つる植物が進化して立派な樹木になっていたりする。(中略) それを日本は、わずか数年使ったら捨ててしまうベニヤ板の生産のために、世界で一番大きく破壊している。
ベニヤ板の消費の最大のものが「コンクリートパネル」、次が安物の家具だった。略して「コンパネ」と呼ばれ、コンクリートが固まるまでのわずかな間だけ使われると剥がされて捨てられていく。日本に丸太が届いてからわずか数か月で捨てられる。その実態も知りたくて、当時住んでいた地元の土建業に頼んで取材させてもらっていた。あらかじめ文献を見て、使われるコンパネは、大体二~三回使われると廃棄されると聞いていた。
しかし現場で聞いてみると、畳一枚のサイズのパネルを指さして、「このコンパネいくらだか知ってる? 厚さ12ミリもあって頑丈なのに、この一枚で千円しないんだよ。紙より安いんだ。それに穴開けて組んでボルトでとめて、コンクリートを流し込むんだ。だから一度使ったコンパネは穴が開いてるし、コンクリかすもついている。それを埋めてもう一回使うと思うかい?」と答えてくれた。
「よほどでなければ使い捨てだよ」と話した。』
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<<ラインナップ>>
■「この世にムダなものはない(28)~万物は流転する~」
内燃機関の自動車が駆逐される日
電気自動車のアキレス腱
高レベル放射性廃棄物の最終処分
日本列島を形作った四つの出来事
一、大陸から引きちぎられる
二、南から火山群が連続衝突する
三、連続するカルデラ噴火
四、東西に圧縮される東日本
「プレート・テクトニクス」
未来に向けて、大変革を
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■「この世にムダなものはない(29)~地方の時代へ~」
「地方では売れない」という神話
ホンモノを見に行くーコンニャク
大徳醤油
飯尾醸造
技術の進展は「店舗や認証」を凌駕する
店舗は本当に必要なのか
新たな地方の時代へ
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■「この世にムダなものはない(30)~エコロジカル・フットプリントと「文化力」~」
なるべく環境を壊さない暮らしをする
買い物の分が含まれていない
持続できない今の暮らし
なるべく「地産地消」する
モノを大事に使う
エコロジカル・フットプリントと「文化力」
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■「この世にムダなものはない(31)~シロウト主体に森と林業を見直す~」
「エコラの森」
木材が人を傷つける
動物たちと協働する森
「自伐林業」と「使い尽くす林業」
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■「この世にムダなものはない(32)~水問題をどう解決するか~」
中国での植林
日本の現状
バーチャルウォーター(仮想水)
再び中国の問題へ
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■「この世にムダなものはない(33)~豊かさを目指して貧しくなるより本物の豊かさを~」
豊かさの尺度は
意外と豊かなアジアの暮らし
「一日1.25ドル以下が貧困」という尺度
どんな暮らしがいいだろうか
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■「この世にムダなものはない(34)~失われた小さな流れ~」
幼いころの記憶
揚水発電ダム予定地だった村
揚水発電所とは
ダム建設反対運動とその後
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6月末までのご登録で、6月発行分(この冊子プレゼント特典号と、6/15、6/30発行予定のメルマガ)が無料でお読み頂けます。
☆17日の午後は田中優によるセミナーを行います。
☆化学物質フリーのすまうとさんの家具の展示もあります。
・6月に完成お引き渡しを迎える新築の住宅
・自然豊かな高尾の緑を感じられる場所での建築です
・リビングは、陽の光をたっぷり取り込めるよう、トップライトと吹き抜けを配置
・書架を壁全面に配したスタディルーム
・2Fは屋根勾配を利用し、広い天井空間をとり、将来ロフトスペースにできるように
・大屋根をかけ、2Fの小屋裏スペースも有効に使い、お子様のスペースと、予備室を
・国産無垢材100%、合板集成材不使用、自然素材をふんだんに使用した住宅
無垢杉の香りと、柔らかさ、暖かさ、自然素材でつくる空間の気持ちよい空気感をぜひ体感いただければと思います。
天然住宅特有の「新築のにおい」をぜひ体感しにいらしてください。
また今回、化学物質不使用、防腐剤フリーの木材で作られた「すまうと」の家具も展示します。
ぜひ、無垢の家具に触れて、体験してみてください。
★建物データ
敷地面積:358.16㎡(107.74坪)
延床面積:117.88㎡(35.65坪)
間取り:4LDK
工法:木造(強化筋交い)
■日時
6月16日(土) 10:00~16:00 (オープンハウス・予約制)
6月17日(日) 10:00~14:00 (オープンハウス・予約制)
14:00~16:00 (見学会+田中優セミナー)
■場所 八王子市高尾町
JR中央線・京王線「高尾」駅から徒歩
■参加費 無料
■内容
オープンハウス型見学会(スタッフがご案内いたします)
※17日(日)14:00~田中優によるセミナー
■お申込み
下記フォームよりお申込みください
http://tennen.org/event/takao.html
株式会社Re様のホームページにて、田中優×オフグリッドの生みの親でありパーソナルエナジー開発・販売をされている粟田さんとの対談イベントでの書き起こしを公開中です。
イベントは2016.2.20に開催されました
https://tanakayu.blogspot.jp/2016/02/off-grid-live2016.html
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vol.2 田中優2『電力の小売り自由化と家庭のエネルギー消費』
http://re-energy.co.jp/news/222/
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▼2016年4月から始まった電力の小売り自由化
そして、今回電力の自由化ということで小売り自由化だけで実現しました。それ以外の自由化で言うと、送電線の自由化とか、「総括原価方式」をやめる、かければかけた分だけ電気料金に上乗せできるというのがあるおかげで、例えば、中部電力ってあのヘナヘナの浜岡原発のところに20何メートルという高さの防波堤を建てましたよね?
あれ、5000億円近くかかったんですが、全部「総括原価方式」で皆さんの電気料金に乗せて良いことになっていますが、それが自由にできる「総括原価方式」が廃止され、そして送電線網が自由化されるのは2020年になりました。先に伸びちゃったんですよ。
2020年までは自由になりません。その結果自由化された時に、今回の自由化は小売りの自由化だけ。
小売りの自由化で送電線網は相変わらず電力会社が持っていて、その電力会社がその託送料金というのを、電気を送るための送電線を使った費用をとるんですよ。
これが何とkWhあたり9円もとるんですね。
そして、電気の方を同じ電力取引所というところから買ってくると、これが約11円/kWhかかるんです。だから11円電気の値段+送電線9円、合計20円/kWhになるんですね。
だから事業を始めようと思って、この託送料金が嫌だから「オレ送電線を張るよ」と言ったら、道路法で許されません。道路に何か設置することができるのは、既存の企業だけですから、電力会社、水道、NTT、ガス、そういったところ以外は張ることすら許されない、という状態ですね。
そしてこの20円/kWhを払って自由化を進めるということになるわけです。
ところがこれ高いですね電気の値段。これを避けたいと思うと、大きな発電所から直接自分が電気を買い取ってくるという方法がもう一つあります。取引所を経由せずに直接電気を買ってきちゃうという方法があって、そのどちらかを選ばなければならないという風になるわけです。
▼託送料金に入れられた原発コスト
そして、この託送料金って何でこんなに高いの?と見てみると、これは送電線の送電費用なんですが、送電費用の中に原子力のコストを入れられてしまっています。電源開発促進税、これ原発を進めるための税金ですね。
それと核燃料再処理費用、六ケ所村の再処理工場でやる費用、これがですね、何と合計で9.3円も託送料金の中に入れられてしまっている。送電線のコストに、何で発電のコストを入れるんだよ、ということをちゃっかりやっちゃっています(その後に福島原発の処理費用も入れられた)。
そのおかげで日本では残念ながら自由化されても元々の電気の値段が高いので安くできないという仕組みになっているんですね。
しかも例えば東京電力のデータで見ていくと、電気の値段って節電している人は使えば使うほど料金が高くなる側なんですね。逆に、電気をすごく消費している人は使えば使うほど安くなる側になる。
家庭は電気を使っていくと、月に192kWhを超えると、19.42円が25.91円になる。そして300kWhを超えると29.93円になる。これは節電をした方が経済的に得になるような仕組みが作ってあるんです。
新たな「新電力会社」はここの仕組みの中に参入していくんですよ。そうすると20円で買ってきた電気でこの省エネをしている世帯のところに電気を送れますか?20円で買ってきて19.42円で売ったらどうなります?大赤字ですよね?
だから、小さなところに対しては残念ながら電気を送りたくない、という状況になります。それをグラフに描いてみました。節電している世帯って、ぼくらみたいなところには多いんです。すごく電気の消費量が少ない方が結構多いんですね。
そういう人に相談をされて、うちはどこを選んだら良いの?って調べてみたんです。そうすると何と、51kWhあたりよりも電気消費がひと月少ない方、1日2kWhもいかない場合だと、ガスを東京ガスに契約をしている人だったら、東京電力を辞めて東京ガスから電気を買うようにすると、割引率が大きくなって、ですから消費の少ない方には東京ガスが得になる。
消費がそれを超えると東燃ゼネラルが安くなるんですが、この東燃ゼネラルというのは石油会社の集まりです。そこが自分で発電所を持っているんです。要は。
その持っている発電所があるから、だから安くできますよ、ということでこういうのを選ばない限りは得にはならない、という構図になります。
▼結局、自由化でトクをするのは浪費家...
じゃあ全体ではどうなるの?ということで調べてみると、何と得になるのはこの辺の人たちですね。ここで見ると例えばひと月に2~3000円ほど安くなるんですが、これがどれくらいの消費量かと言うと、ひと月に7~800kWh消費する方なんですよ。これは、相当消費をする方です。
日本の中で、平均の家庭で360kWhくらいだと言われていて、ところが東京電力はこれまで家庭の消費の平均値は290kWhだと言っていたんですね。
何で東京電力は290kWhと言っていたかというと、300kWhを超えると値段が高くなってしまうので、平均世帯の電気料金が高く見えてしまうじゃないですか。だから300kWhを下回るところにわざわざ東京電力は設定して、「だから高くないよ電気は」と言うためにやっていただけ。
どちらにしても実際のところはよくわかっていないという状況なんですね。そういう中で結構好き勝手な数字を出して、今「全国平均が364kWhだよ」と言ってみたりですね、日々刻々と適当な数字が出るという状況になっています。
この結果、どういうことが起こるかと言うと、得をするのは圧倒的に電気の浪費家です。だから電気を浪費しないと、自由化で得はできません。
そうなると家の中でせっかくCO2排出量が少ない、例えばストーブを使っていたという方が、オール電化に変えちゃった方が得だなとかなっちゃうんですよ。だからこの自由化は、電気を浪費 させるための自由化になっちゃっています。
今回の自由化に期待するのは恐らく間違いですね。残念ながら得する方は電気の浪費家だけで電気の浪費を促進する形の自由化にしかなっていない、というのが実態だと思います。
そして2020年まで託送、送電線は自由化されない、そしてこの後どんなことが予定されているかと言うと、色々調べていくと変な話がいっぱい出てきまして、この託送料金の中に廃炉費用を入れちゃおうよ、いやそれ原発のお金じゃないですか、発電の費用でしょ。
ところがそれも入れちゃおうよというような話になっていて、これが送電線の自由化は2020年ですから、今年2016年に自由化されて生協さんとか色んなところで良い電気を届けるようにしたいなんてことでやっているわけですが、恐らく20円でそれを仕入れてきて、25円以下で売らなくちゃあ電力会社に勝てない、となってくると恐らくつぶれますね。4年もたないですよ。4年経たずしてそれらがつぶれて、その後にはまた、従来通りのものすごくデカイ企業が市場を支配するという構図に戻ってしまうんじゃないかとみています。
▼それでも日本の家庭の電力消費は小さい
そして一方で家庭の中のエネルギー消費なんですが、世界中の国の家庭のエネルギー消費を見て行ってみると、何と一番エネルギーを浪費をせずに使っている国はどこの世帯でしょうか?
日本なんですよ圧倒的に。我々が実は世界の模範のような暮らしをしています。
この中の緑の部分が電気、真ん中の黄色い部分はお湯、左側のピンクの部分は暖房です。それを非常に効率良くやれている模範が我々日本の家庭だったんです。
にも関わらずいつも言われるのは、「ライフスタイルの問題で皆さんが浪費をするから」と言われてきたわけですね。大きな間違いです。我々こそが模範的な暮らしをしています。
そしてその中で家庭からのCO2はどこから出てくるのと見てみると、実に50.8%が電気なんですよ。
だから地球温暖化に対応するのであれば、電気から二酸化炭素を出さないこと、とにかく節電が一番重要なんです。それ以外のことはやってもほとんど意味がありません。その次に大きいのが車ですから、電気と車、これが家庭内のCO2の4分の3を占めているという構図です。
そしてその電気なんですが、何に使っているのかと調べてみると、ここにデカイ3つあるのが「IH・エコキュート、電気温水器」というのは要はオール電化ですね。
▼エネルギー効率的にも最悪なオール電化
エネルギー的にオール電化は最低なので、オール電化は辞めてもらうとあとの残りがこれなんですよ。この残った部分で圧倒的に大きい方から順に、「冷蔵庫、照明、テレビ、エアコン」その次が「パソコン関係、AVオーディオヴィジュアルとIT関係」、その次が「暖房便座」。
だいたいここで半分以上の消費をするわけです。だったらどうしたら良いの?
ぼく努力忍耐をするのを辞めてもらった方がよいと思います。なぜなら努力忍耐に頼った世帯は、1年後には元に必ず戻りますから。だから努力忍耐をしない方がいいと思う。じゃあすべきことはと言うと、省エネ製品を上手く利用していくことなんです。
これ、1995年製品を100として、どこまで省エネが進んだかをグラフにしました。
今見た中で一番電気消費が多かったのは「冷蔵庫」でしたね。冷蔵庫は何とこの間に、マイナス97%。ですからかつての3%しか電気を食わなくなりました。
だからかつての電気を確保するならば、今の冷蔵庫を33台並べることができます。そこまで省エネをしたので、冷蔵庫についてはもし古いのをお持ちだったら今すぐ買い替えた方が良いです。
なぜなら年間に3万円電気料金が安くなりますから。だいたい3年で元がとれちゃうという構図になるからです。それ以外の機械は、買い替えるタイミングになったらとにかく省エネ製品を選ぶということをやって欲しい。
そして先ほど「オール電化をやめた方が良い」と簡単に言いましたが、何でかと言うと、熱を電気で作るとどうしても効率が悪い。
何で効率が悪いかと言うと、その発電の時点で6割の熱を捨てて40%だけが電気になっているので、だからそれを熱に戻すんだったら最初から火を使えばということなんですね。
そして、その省エネ製品を使ってなおかつ熱を電気で作らない、その2つをやった場合どれくらい電気消費が減るかと言うと、3分の1以下です。
だから今の電気消費を減らす方が全然簡単なんですよ。それは何と3分の1以下に減らすことができて、その費用の合計がどれくらいになるかなと計算してみました。
50万円かからないんですよ。家の中の冷蔵庫を買い替えて、エアコンを買い替えてテレビを買い替えて照明を買い替えて・・という風にやっていっても、何と50万円かからないくらいでできてしまうんです。そっちをやって、その後に今度オフグリッドをしていくというやり方をしていった方が効率的ですね。
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<<現在vol.12まで公開中☆>>
▼トークライブ書き起こし目次
http://re-energy.co.jp/news/cat_news/transcribe/
▼vol.1 田中優①『電力の未来はオフグリッドしかないかも』
http://re-energy.co.jp/news/97/
▼vol.2 田中優2 『電力の小売り自由化と家庭のエネルギー消費』
http://re-energy.co.jp/news/222/
▼vol.3 田中優3『自然エネルギーにも使い方があるんだ』
http://re-energy.co.jp/news/228/
▼vol.4 粟田隆央1『パーソナルエナジー誕生秘話』
http://re-energy.co.jp/news/252/
▼vol.5 粟田隆央②『震災、原発事故、橋の下世界音楽祭』
http://re-energy.co.jp/news/257/
▼vol.6 粟田隆央③『すべてのエネルギー消費者が、エネルギー生産者になる』
http://re-energy.co.jp/news/263/
▼vol.7 粟田隆央④『オフグリッドを切り拓いてきたからこそわかる事』
http://re-energy.co.jp/news/268/
▼vol.8 田中優×粟田隆央 トークセッション①
http://re-energy.co.jp/news/295/
▼vol.9 田中優×粟田隆央 トークセッション②
http://re-energy.co.jp/news/298/
▼vol.10 Q&A①
http://re-energy.co.jp/news/328/
▼vol.11 Q&A②
http://re-energy.co.jp/news/331/
▼vol.12 Q&A③
http://re-energy.co.jp/news/340/