2016年7月26日

自民党が学校の先生の政治発言の密告を推奨した件

田中優より

ぼくはこの記事を見て、カンボジアのポルポトを思い出した。
わずか2年ほどの間に人口の三分の一を殺した。とにかく教員や知識人など、政府に反対しそうな人から殺した。「反知性主義」にはそうしたものを感じる。

  ◇   ◇   ◇   ◇  


▼「自民党が学校の先生の政治発言の密告を推奨した件」

参院選の投票日を前にして、自民党が教員の政治的な発言の密告を受け付けるホームページを作成していたことが発覚し、物議を醸しています。

『党文部科学部会では学校教育における政治的中立性の徹底的な確保等を求める提言を取りまとめ、不偏不党の教育を求めているところですが、教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」、あるいは「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。

学校現場における主権者教育が重要な意味を持つ中、偏向した教育が行われることで、生徒の多面的多角的な視点を失わせてしまう恐れがあり、高校等で行われる模擬投票等で意図的に政治色の強い偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることをわが党は危惧しております。

そこで、この度、学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施することといたしました。皆さまのご協力をお願いいたします。』


全文はこちらより
http://bylines.news.yahoo.co.jp/watanabeteruhito/20160709-00059798/

2016年7月25日

7/30(土)天然住宅 お住まい見学会@藤沢

3月にお引渡ししたばかりのお宅にて、早くもお住まい見学会を開催します!
場所は人気の湘南エリア。近場の海までは自宅から自転車で5分。
家族で海に足を運ぶことも多いそうで、最近サーフィンもはじめられました。
 
建て主さまは20代と30代の若いご夫婦。
天然住宅がこれまで家づくりをお手伝いさせていただいたお客様の中で
一番若い建て主さまです。
1才の娘さんと親子3人、湘南での暮らしを満喫されています。
 
Sさま邸の建物は25坪の規格プラン。
ここ数年、天然住宅で一番ご要望の多いプランです。
 
キッチンはタカラスタンダードのセミフラット対面型。
リビングの様子を見ながら調理したり、リビング側からも調理に参加できるなど、
家族のコミュニケーションをとる場として活躍しています。
洗面室、浴室は1坪ずつ配置するなど、限られた空間を有効に使い
暮らしにゆとりを感じられる間取りにしました。
庭には広めのウッドデッキがあり、リビングと外のつながりが感じられます。
 
ひとつひとつの居室はコンパクトながらも、
2階は3部屋+ウォークインクローゼット、多目的に使えるホールも設けています。 
 
壁はホタテ貝を主原料にした、漆喰の塗り壁を一面に。
壁の一部はセルフビルドしていただきました。 
 
国産の間伐材を使った木工キット「組手什(くでじゅう)」で作った
収納などもご覧いただけます。
 
湘南地方は、ここ最近特にご相談の多いエリアです。
この近辺で家づくりを考えられている方は、是非この機会に足をお運びください。
たくさんの方のご来場をお待ちしています!
 
★建物データ
敷地面積:120.03平方メートル
延床面積:87.77平方メートル
間取り:4LDK
工法:木造(強化筋交い)
 
▼Sさま邸の施工写真はこちらからご覧ください。
広々ウッドデッキとオーニングのある家
http://tennen.org/gallery/g_kikaku/wooddeck.html


ウッドデッキとオーニング

自然素材の家リビング



天然住宅を体感したいという方はもちろん、こんな方にもおススメの見学会です!
□ 湘南エリアへの移住を検討している。
□ 家づくりは土地探しからはじめたい。
□ 他の住宅会社(大手ハウスメーカーetc)での建築と悩んでいる。


<建て主さまからメッセージをいただきました!>

「私たちが天然住宅に決めたきっかけも見学会でした。
天然住宅について知らなくても、将来的にお家の建築やリノベーションなどを
検討されているのであれば、1人でも多くの方にご覧いただき、
天然住宅の良さを体感して頂ければ幸いです。
皆さまのご来場をお待ちしております。」

■日時 2016年7月30日(土)
    午前の部11:00~12:00 午後の部14:00~15:30(セミナー有)

■場所 神奈川県藤沢市  (JR東海道線「辻堂駅」徒歩21分 もしくは
  「藤沢駅」よりバス「東町」停留所下車徒歩5分)

■参加費 無料

■内容 見学会+ミニセミナー+建て主様によるお話
    ※田中優は都合により同席できません

■お申込み 下記、フォーマットよりお申込みください
http://tennen.org/event/fujisawa2.html





スノーデン氏は横田基地に2年間もいた 衝撃のインタビュー内容

田中優「スノーデン氏は横田基地に2年間もいたんですね。」

記事より。
「ここでスノーデンは驚くべきことを語った。
「日本で近年成立した(特定)秘密保護法は、実はそのために米国がデザインしたものです」と。
NSAの監視網を日本で法的に認めさせると同時に、拡大するために。
「もちろんこれはけっして公では語られないことです」
と彼は続けた。」


▼「スノーデン独占インタビュー( 1 / 5 ) ~ 僕が横田基地でやっていた工作活動」
 http://mat-ottomo.jugem.jp/?eid=448

▼スノーデン衝撃インタビュー( 2 / 5 ) ~ 日本での諜報活動と世論操作
 http://mat-ottomo.jugem.jp/?eid=451

▼スノーデン独占インタビュー( 3 / 5 ) ~ プライバシーこそ権利の源だ
 http://mat-ottomo.jugem.jp/?eid=452

▼スノーデン独白( 4 / 5 ) ~ 無差別監視の危険な誘惑
 http://mat-ottomo.jugem.jp/?eid=453

▼スノーデン独占インタビュー(5 / 5 最終回)~監視が抵抗の声を押しつぶす時、未来は消滅する
 http://mat-ottomo.jugem.jp/?eid=455



2016年7月23日

この人、中傷が多いしひどい

田中優より

この人、中傷が多いしひどいな。サンケイ新聞記事から。


「鳥越氏は「どうしても聞かなければならない」と切り出し、「小池さんは街頭演説の中で、『病み上がりの人を連れてきてどうするんだ』と言われましたか?」とただした。

 小池氏は笑みを浮かべながら「言ってないですね」と否定。しかし、鳥越氏は「証拠がある」と、日テレ系ニュース情報番組「news every.」で放送された18日の画面を印刷した紙を持ち出し、「(発言の)テロップが入っている」と語気を強めた。


 小池氏が「記憶にないですよ」と応じると、鳥越氏は「がんサバイバーへの差別、偏見だ」と強い口調で抗議。小池氏は「もし言っていたのであれば、失礼なことを申し上げて恐縮です」と謝った。」

2016年7月22日

南極条約は日本国憲法の精神によってできた 井上ひさし講演録より

田中優より

南極にいったことがある。そこは神の領域だった。世界最大のサンクチュアリだと思う。
なぜ南極を残せたのか。「南極条約」のおかげだ。

その南極条約が日本国憲法の精神によって成り立ったことは意外と知られていない。
疑心暗鬼に代えて、互いを信じて譲り合う精神

井上ひさしさんの文章から紹介したい。


  ◇   ◇   ◇   ◇  
井上ひさし氏記念講演 『憲法について、いま どうしても伝えたいこと』 
2008年8月21日(木)教育のつどい全体集会  より

「・・・ところが、観測に参加していた7カ国が南極を自分の国の領土だと 主張。
また、米ソが、それぞれ南極に軍事基地をつくるのではないかと疑い対立していた。
 そのとき、文部省の木田ひろしという広島出身の若い官僚が南極観測にかかわる仕事をしていた。彼は、学徒出陣から戻ったら原爆で家族が全滅していた。文部省に入り「あたらしい憲法のはなし」という有名なパンフレット、中学校の副読本を書いた人でもあるこの人が、 南極の会議で各国の代表がもめているときに、「日本は戦争放棄の新 しい憲法を持ってスタートした。これを一晩読んで、明日もう一度話 し合ってほしい」と大演説をして英訳した日本国憲法を配布した。


 各国代表も度肝を抜かれて、話がまとまった。それが1959年の南極条約です。
内容はいたってシンプルで、領有権は凍結。人類の共有財産で ある。軍事利用は禁止。科学的な調査活動だけ。戦後の国際条約の中で最良のものの1つです。


 1966年には宇宙条約ができる。大気圏外は人類共有のものであって、軍事利用や核使用は禁止する。これは南極条約がモデルになっています。1968年には中南米が非核地域の条約を結び、さらに海底条 約、南太平洋の非核地帯化、東南アジア非核地帯条約へ。アフリカ統 一機構でも非核化を打ち出し、南アフリカ共和国はその際、すでに保有していた核兵器を廃棄した。中央アジアでもモンゴルが非核宣言を している。 

 日本国憲法を読んだ人が感動して、南極条約をつくり、 それをお手本にして次々に国際平和条約がつくられている。戦争でもめているのは世界の中ではもはや少数派だ。」


2016年7月20日

7月24日(日)「正しく知ろう年金制度と年金運用のしくみ」@明治大学

田中 優 より
7/24は明治大学で「基礎から学ぶGPIF問題」のイベントをします。

GPIFは安倍政権によって株価を上げるために株式投資に使われるようになり、莫大な損失を蒙りました。
このままてせはマジで年金がなくなります。せっかく貯めた貯蓄なのに。

「どうなっているの?」という疑問に答えられる公認会計士が解説します。
疑問もぶつけて議論します。ぜひお越しください。

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全国NPOバンク連絡会は、良いお金の使い方をすすめ、
悪いお金の使い方を止める活動をしています。

3月にひきつづき、世界最大の投資家の一つであるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用について知り、主権者として年金問題を考えます。
多くのご参加をおまちします。


『正しく知ろう、年金制度と年金運用の仕組み - 
年金の基本の「き」~オーナー意識を持って考えてみよう~』



■日時:2016年7月24日(日)13:30~16:30(13:00開場)

■会場:明治大学駿河台キャンパス 研究棟 2階第9会議室
 https://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html
 (最寄駅:御茶ノ水駅、新御茶ノ水駅、神保町駅)

■参加費 1,000円

■お申込 http://kokucheese.com/event/index/407837/ (申込期日:7月22日(金))

■プログラム
13:00 開場
13:30~14:00 主催者挨拶・問題意識の共有 (全国NPOバンク連絡 会理事長:田中優)
14:10~15:10 「正しく知ろう年金制度と年金運用のしくみ」講師:水口剛氏(高崎経済大学教授)
15:10~16:30  ディスカッション
16:40 閉会

■主催:全国NPOバンク連絡会

■お問い合わせ
全国NPOバンク連絡会事務局(東京CPB内)坪井眞里
e-mail:community-fund@r2.dion.ne.jp  TEL:03-3200-9270 FAX:03-3207-1945

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私たちの年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が株式投資で5兆円も損したと、よく言われますが、本当でしょうか。

株価の変動の結果、計算上出てくる一時的な利益や損失に一喜一憂していてよいのでしょうか。

株式より国債の方が安全と思いがちですが、本当でしょうか。

預けたお金が何に使われるのかまで考えたとき、企業に投資する株式と、中央政府にお金を集める国債では、どちらが本当によいのでしょうか。

運用されている年金資金は、私達が出したお金であり、老後に受取る資金の一部です。

他人任せにしていて良い問題ではありません。

未来の世代に住みよい社会と環境を残すために、年金の積立金という貴重な資産をどう運用すべきなのか、
年金という制度の基本から、じっくり考えてみたいと思います。

今回は、高崎経済大学の水口剛教授にやさしく解説いただき、その後のディスカッションの中で、私たちがこれからできることについて考えます。

ぜひふるってご参加ください。

*なお、引き続きバンク連では
10月2日(日)「タックスヘイブンの勉強会」を開催する予定です。


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2016.4.30発行の田中優有料・活動支援版メルマガでもこの"年金問題"について取り上げています。ご参考ください。

タイトル
『「オレのカネだ!」 ~私たちに必要なのはカネのオーナーシップ~』










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2016年7月18日

『日常生活からのテイクオフ』(有料・活動支援版メルマガバックナンバー)

2012.7.8発行 田中優有料・活動支援版メルマガより

□◆ 田中 優 より ◇■□■□◆◇◆◇■

『 日常生活からのテイクオフ 』


■ 「させられ」仕事からの脱却

 ずっとサラリーマンとして仕事をしてきた。理解のない上司の下で、うんざりするような仕事をしてきた。でもうんざりしたら身を保てないから、なんとか仕事に楽しさを見出して、31年以上も仕事を続けてきた。活きのいい新人が入って、ムードを変えるかと期待しても、少しすると結局は新人の方が環境に順応してしまう。おしなべて上昇志向。仕事の実績は見えにくいから、同僚からは評価されても上司からは疎まれ続けたままだ。

 しかも中卒から仕事をしていたから、限りなく続く月並みで退屈な仕事の波に埋もれていく気がした。一生というのは仕事に埋没することかとも思った。その後には子どもも生まれ家も買った。

 毎日は永遠に繰り返されて続くようだ。…いつしか早く仕事を辞めたいと願うようになった。こんな気持ちで働くのは、ぼくだけではないだろう。

 今は自営だ。講演し、原稿を書き、会社を設立して自分の稼ぎで暮らしている。
 束縛はあるはずなのに、なぜか自由な気持ちだ。朝起きて、その日のことを考えるとわくわくする。毎日は新たな試みに満ちている。

 何より「させられる」ことがなくなった。自分から「する」仕事ばかりだ。自分からする仕事なら疲れを感じない。こんな気分で仕事ができることをうれしく思う。


 多くの人が自分の仕事をしたいと望んでいる。自分だけにできる、自分を表現する仕事を。
 そのためのテイクオフはどうしたらできるのだろう。そのプランを考えてみたい。


■ まずは支出の節減を

 と言ってもケチケチするとあとでリバウンドが来るので、合理的に賢くしたほうがいい。

 今、会社勤めをしているなら、急に辞めない方がいい。辞めたから自由になるのではない。別な仕事で身が立ってから仕事を辞めるのだ。


 そこでまず、今の仕事からテイクオフする順序を考えよう。
今の収入で暮しているなら、収入と支出が釣り合っているか、収入が少し上回っているはずだ。最初にすべきことは収入の増加ではなく、支出の削減になる。



 家計支出は大雑把に、住宅費、生命保険料、食費、教育費、交際費、光熱費、携帯電話代などが並ぶことになる。この中で無理せずに下げられるものを考えてみよう。

 簡単なところから、携帯電話代は契約を見直して、実際の使用に合わせた契約に変えてみよう。

 住宅費は、自分が家具のために家賃を支払っていないかどうか考えてみよう。住宅の間取り合計が20畳で10万円であったとしたら、2畳で毎月1万円払っていることになる。そのうちで本当に必要なのはどれだけの広さだろうか。家具のために家賃を支払っていないだろうか。

 生命保険は掛捨て保険に貯蓄がついたものが多い。貯蓄だったら生命保険会社よりは優れた運用先がある。ましてや原発を推進する第一の金融機関なのだから、そこに預けるよりは城南信用金庫のような地域の協同組合組織、非営利の労働金庫に預けた方がいい。

 そして保険掛け金で考えたなら、世界一高い保険料金の日本の生命保険に掛けるよりは、世界一掛け金が安い「共済保険(県民共済や全労災など)」を利用した方がいい。合理的にすることで住宅費に次いで大きな支出である保険料金を下げられる。

 食費は外食を避け、可能なら家庭菜園を実現することで、支出を下げていくこともできる。

 その他、生活をシンプルにすると同時に省エネ製品や自然エネルギーを利用することで、光熱費や交際費も下げられる。

 実は貯蓄して金利を得るよりも、今や省エネ製品や自然エネルギーを購入して減る支出金額の方が、金利に直してみるとずっと得になる。こうして生活支出を減らすことが第一だ。


■ 複数のわらじ

 よく、同時に別な事をすることを「二足のわらじを履く」というが、二足だけでなくていい。三足、四足と複数のわらじを履くのがいい。たとえば会社に勤める傍らで農業を始めたり、文筆活動をしてみるのもいい。間違っても会社を辞めることを先にしてはいけない。会社を辞めたから農業ができるようになるわけではないからだ。

 複数のわらじは、自分の可能性を見極めていく意味でも大事だ。向き・不向きも考えずに、次の生業を決めてしまうのは安全ではない。

 支出を減らした部分を用いて、次の生業に投資しよう。といっても自分の可能性に投資する意味であって、収益を上げる意味ではない。農業でも文筆でも最初の投資は必要だからだ。
 いわば「未来への投資」だ。

(図)・・有料・活動支援版メルマガにて公開中

 ぼく自身、持ち出しはあっても一銭の利益にもならない「未来バンク」の活動が、収益は生まないと思っていた。しかしこの18年間、「持ち逃げしなかった」という実績によって、今になって顧問を頼まれたりするようになった。この18年間の投資が、今になって収入源の一つになりつつある。

 もうひとつ可能性があるのは、自分の好みの事業に向けて、ネットワークを作っておくことだ。

 たとえば自然エネルギーの事業をするなら、そのためのネットワークをfacebookやtwitterなどのSNSで作っておく、メルマガを発行して参加者を集めていくことだ。
これが後に財産になる。事業化すれば、嫌でも拡販のための広報手段が必要になる。
そのとき役立つのがこうした情報ネットワークだ。「誕生日おめでとう」のやり取りだけではなく意識して拡大するネットワーク作りに応用しておくことが大事になるのだ。

 こうして二つ目、三つ目の事業のための投資をしておく、もしくは複数のわらじを作っておくことが役立つ。

 ぼくの場合は他の収入が、気付いてみたら会社から得ていた収入を上回るまでになっていた。それなら会社に執着する必要もない。そして本業が入れ変わり、複数の収入源から生業を立てるようになっていった。

 ぼくはこれを「生活の百姓」と呼んでいる。「百姓」という言葉は、百の生業を持つことを意味している。百の生業があるならAが不作ならBで食べ、CがダメならDで暮らせばいい。会社だけに所属するより、はるかにセキュリティーの高い暮らしになる。どれかの事業に失敗したとしても、他の収入で食べていくことができるようになるからだ。





■ PDCAサイクルの誤り

 こうして事業を進めていくことになった時に、多くの人がモデルにするのがPDCAサイクルだ。





 Plan(計画し) → Do(実行し) → Check(チェックし) → Act(次の活動に入り)→ Plan(次の計画に入る)

というサイクルだ。よく金科玉条のように言われるが、これは単純作業の継続的なモデルだ。

 まず事業を始めていくためなら、計画のすぐ後に実行が来てはいけない。事業を開始する前こそが最も重要な部分だからだ。

 まず重要なのは「リスクつぶし」だ。事前にどんなリスクがあるのか検討し、リスクをすべてつぶしてからでなければ、行動に移るべきではないからだ。そのリスクについては後に述べる。

 ときどき言われるのが、「優さんの話は出来すぎではないか、失敗はないのか。胡散臭い」という言葉だ。正直言って、小さな失敗はあるものの、大失敗はない。簡単な話だ。始める前になるべく多くのリスクを想定し、対策を考えてあるから失敗の確率が低いのだ。大失敗をしてしまう人は、もしかしたら事業に向かないのかもしれない。

 もうひとつのPDCAサイクルの欠点は、イノベーションが入りにくい仕組みになっていることだ。事業は絶えずイノベーションを繰り返さなければ成り立たない。

 良い例がコンビニではないかと思う。コンビニは常に批判にさらされている。不良が集まって風紀を乱す、食べ物に保存料などの添加物が含まれている、エネルギー消費量が多すぎる、などなど…。

 しかしコンビニはそれをどんどん乗り越えてきた。警察官の立ち寄り所とし、食材は良いものに変えて時間管理を徹底し、省エネ製品と自然エネルギーの導入も積極的だ。問題がすべて解決したわけではないが、絶えずイノベーションを繰り返している。

 少なくともこれはPDCAサイクルの考え方ではなし得ない。実際にはサイクルではなく、イノベーションを入れることで二週目の計画時点では、次元が異なっているのだ。だからサイクルではなく、らせん状の構造になっている。


(図)・・有料・活動支援版メルマガにて公開中


■ 「一村一品運動」の誤り

 その商品は、本当に社会のニーズに合致しているのだろうか。「良いもの」を作っても売れるわけではない。よく「一村一品運動」がされるが、商品で当たるものは千に一つだ。もし千の村が一村一品運動をしたなら、999の村が失敗することになる。

 そうではない。「良いもの」を作るのではなく、「売れているものを良いものにする」のが鉄則だ。

 こうしたニーズに対応した商品作りを「マーケットイン」と言う。それがまず重要だ。しかしそれだけではすでに時代遅れだ。人々のニーズはすでに「価格」ですらないからだ。たとえばコンビニで人々が買い物をしている。そこは価格だけで言うなら決して安くはない。

 そこには「利便性」という価格を超える価値が乗っているのだ。
ぼくはこれを「発展型マーケットイン」と呼んでいる。利便性だけではない。社会性ある商品、フェアトレード、ストーリー性ある商品など、発展型が求められているのだ。

 ぼくは地域経済の活性化が大事だと考えているから、ターゲットは都会資本だ。都会資本が地域内で発達してしまうと、地域の大事な資金が都会に吸い上げられてしまう構造になる。だから都会資本の店があるなら、もっと良いものをもっと安く、もっとすてきに販売することができないか考える。そこに必要なのがもう一歩超える発展型マーケットインなのだ。それを知らせるためにもソーシャルメディアの活用が重要になるのだ。


■ リスクつぶしを

 事業化の前に考えるべきことは多い。いくつか並べてみよう。


(図)・・有料・活動支援版メルマガにて公開中


 今見たようにニーズに合致しているのかどうかが重要だが、同時に「社会性」がなければならない。ただ収益を得るだけでは、今後淘汰されていくだろう。なぜならマーケットインの手法を超えないからだ。社会性を持たなければ持続できない。

 当然のことだが「収益モデル」の健全性が重要だ。事業を開始すれば、日々経費が発生することになる。借りたとしても金利がかかる。そこでまず、事業開始前から集客できることが重要だ。

 友人が建てたコミュニティー型のエコアパートは、賃料が周囲と比較して高かった。そこで友人は、インターネット上にコミュニティーを立ち上げて、そこでエコアパートとはどんなものかを話し合った。建物が立つ前の時点で、彼のエコアパートは満室に達していた。この広報手段で、費用がかからずに効果が大きいのがインターネットとSNSだ。広報手段を持たない事業は成り立たない。

 もうひとつは"金利"をきちんと理解することだ。


 ある友人の事業は成功していた。年間の収益率は5%以上あった。しかし彼はそこを理解していなかった。なんと借り入れている資金は最大で、17%もあったからだ。金利の方が高ければ、当然事業で稼いだ利益はすべて金融機関に吸い上げられる。収益率と金利や配当率のバランスを見ていなければ、経営はできない。

 また確固とした「意志と能力」がなければならない。あいまいだったり、「やっている事業が良いことだから」と甘えていたならば、事業にはならない。そしてそれを裏打ちするのが「実行組織」だ。必要な人的・物的な資源が<揃っていることが必要だ。

 しかし一人でやろうとしてはいけない。良いリーダーは、必ず穴だらけに見えるものだ。なぜなら彼だけに任せるのは心配だからと、周囲が支えるために集まってくるものだからだ。だからぼくはリーダーの条件について、いつもこう表現している。「リーダーはチーズのように穴だらけであることだ」と。

 正しく言うと「穴だらけに見える」ことだ。自分だけでやらずに、人に任せられる度量が必要なのだ。

 しかしそれは誰にでも頼む度量ではない。ぼくは長年NPOなどに関わってきて、よく「仲良しクラブ」と揶揄する言われ方をされてきた。しかしだから誰でもいいとメンバーを広げたら失敗する。ぼくが絶対に排除する類型がある。信頼できない人間だ。いくら目的が同じであったとしても、信頼できない人間だけは排除する。

 特にぼくは人を利用すべきものとしか見ない人間を排除する。考えてみれば、企業にしても面接などして排除しているのだ。「仲良しクラブ」と揶揄されたら、「そのどこが悪い!」と開き直るべきだ。

 以上が「リスクつぶし」の大まかな内容だ。それが終わる前に事業を始めると失敗する確率が高くなる。どんなにコンテンツが良かったとしても、体制を整えてからでなければ成功しないだろう。

 リスクを可能な限り考えて見つけ、それに対策してから事業を始めていくことにしよう。


■ 資金

 そこで前号の話をもう一度読んで欲しい。「おカネの入り方、三つ」の部分だ。






 最初のおカネを得るには三種類しかない。「寄付」か「出資」か「融資」だ。
その三つにはそれぞれ特徴がある。


「寄付」
 福祉など、収益性のないものをするときに用いる。要は返済できない資金を集めるときにはこれしかない。寄付は個人、助成金、企業のメセナやCSRを探すことになる。しかし企業は業績が悪化すればやれなくなるし、助成金も今後の経済状況から考えて、大盤振る舞いを続ける現政権でなくなれば当然出せないだろう。


 そして個人だが、言うまでもなく生活が苦しい。しかも困っている人の方が、困っている人のことがわかるから同情的だ。すると貧しさの循環を作ってしまうことになる。


「出資」


 収益があることが前提だ。しかし融資と違って、「出資者」には万が一の時には出資額が戻らなくなるリスクがある。したがって、事業者と共同してリスクを負担する関係だ。もともとNPOは出資を受けることができない。出資という言葉自体が「配当すること」を前提にするためだ。配当を受けたのでは営利になってしまうから、NPOは出資が受けられないのだ。



「融資」


 収益がなければ返せない。こちらは相手の事業が成功するかどうかに関わりなく返済を受ける。したがってリスクの低い事業に対して行う。NPOが受けられるのは、この融資と寄付だけだ。この資金調達の方法で、ぼくはすでに「融資」は未来バンク、天然住宅バンク、公益財団法人信頼資本財団、ap bankに関わっている。

 さらに近日中には「投資」もできるようになりそうだ。この三つの手法が使えることになると、多くの市民事業の下支えをすることができるようになるだろう。ぜひ実現して、ぼくに事業資金の相談をしてほしい。

 今号ではここまでにさせていただきたい。
続けて次号では、「事業化をする方向性」の考え方について伝えたい。残念ながら、想定していたより、説明すべき話が多くなりすぎてしまった。連載になってしまったことをお詫びしたい。

(今回の内容も、「田中優的 身の立て方講座」をベースに作成いたしました。)


------ バックナンバーここまで --------
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今回は、2012.7.8発行 第17号 『日常生活からのテイクオフ』です。

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2016年7月15日

宇都宮さん出馬取りやめについて

田中優「ぼくの敬愛する宇都宮さんが都知事選出馬取りやめ。苦渋の選択だったと思う。
貧しさに苦しむ人が増えていく地獄のような時代に、希望の光を届けられる政策を持った人だと思う。どうもありがとうございました。」


2012選挙応援時の写真



  ◇   ◇   ◇   ◇  



2016年7月13日

7月19日(火)天然住宅バンクミーティング

天然住宅バンク主催のミーティングです。
月に一度、天然住宅バンク代表、田中優を中心にミーティングを開催しています。

非営利バンクの金融の仕組みを利用しながら様々な活動につなげていくためのミーティングです。
無料&どなたでも参加いただけます。

■日時: 7月19日(火) 19:00~21:00 (開場:18:50)

■場所:東京都新宿区歌舞伎町2-19-13 ASKビル4F

■参加費:無料

■お申し込みはこちらから http://tennen.org/event/bankmtg-2.html



カウラ大脱走と石田純一さん

田中優より
「カウラ大脱走なるものがあって、それがフィルムになっていて、それに石田純一さんが出ていたなんて初めて知った。当時の背景からしたら当然あり得るんだけど、驚く内容。

ぼくは石田純一さんと面識はないが、石田壱成くんと親しくしていた。
彼は正直で素直で隠し立てをしない人だ。

 その彼が後に純一さんと親しくなって家族づきあいができるようになった。
その彼が純一さんと親しくなるきっかけになったのが、収録で一緒になった時の打ち合わせの時間に、「原発に反対してるの?」と聞いたせいだったという。

 純一さんは正面から問題を説明し、反対する理由を述べたそうだ。
そこから彼は父としても尊敬し始めたように思う。おかげで打ち合わせ時間はなくなってしまったそうだ。

 ぼくはそのやりとりで、すっかり純一さんを好きになってしまった。
いつも低姿勢で笑顔を絶やさない裏で、自分を持ち続けている人だと思った。」

  ◇   ◇   ◇   ◇  

ウォン ウィンツァンさんfacebookより

★石田純一が知った戦争の不条理
内沼 良晴さんより
菅原 秀さんのコメントが良かったのでコピペさせてもらいます、以下。
7月9日

★石田純一が知った戦争の不条理

 石田純一が都知事選出馬の可能性について記者会見をしたところ、「あんな奴論外だ」とか「無知な人間に知事が務まるはずがない」などの書き込みがあふれているが、どなたも石田純一が、なぜ国会前で飛び入り発言をしたのか、彼を突き動かしたのはなんであったかということに、気づいていようなので、お伝えすることにしよう。

 今から30年も前の話になるが、石田純一から難しい相談を受けたことがある。
俳優になったばかりの彼は、あのジョージ・ミラー監督に認められ、オーストラリアのテレビドラマ・シリーズの主役として抜擢されたのである。しかし、”Cowra Breakout” (カウラ大脱走)というタイトルのそのドラマは、当時の日本兵が遭遇していた極めて難しい立場を理解しない限り、演じきれないものだった。

 相談というのは、渡豪する前に、当時の日本兵捕虜の心理状態を知りたいというものだった。

 シドニー西部250キロのカウラ戦争捕虜収容所にはドイツ人、イタリア人、日本人、朝鮮人など1万数千人の戦争捕虜が収容されていたが、約2000名の日本人だけは異質な存在だった。

 つまり、当時の「生きて虜囚の辱めを受けず」という戦陣訓を真に受けて、「自害せずに捕虜になってしまった自分は国賊だ。もし故郷にばれたら故郷の家族は村八分になるだろう」という恐怖にさいなまれ、生きた屍のような状態だったのである。当時の日本は国際赤十字条約(ジュネーブ条約)には加盟しておらず、カウラ収容所の捕虜たちについてもひた隠しにしていた。

 そんな中、1944年8月5日、日本兵1104名が「死ぬため」に突然の脱走を開始、機銃掃射する豪兵に向けて素手で立ち向かい、231名が銃殺され、豪兵4人が踏み倒されたり殴られたりして死亡したのがカウラ収容所事件である。


初めてカウラ収容所事件を知った私は、その異常さに驚くとともに、資料を
探したが、見つからず、石田純一には戦陣訓のコピーと、当時の兵士が守ろうとしていた日本の「国体」について論じた論文と、豪州北部のダーウィン事件という日本軍が関与した事件の資料を渡した程度であった。

 TVシリーズはオーストラリアで大ヒット。石田純一は、国際派俳優の第一号となったわけだが、帰国後話してくれたところによると、ジョージ・ミラー監督は、「生きて虜囚の辱めを受けず」という感覚や、万歳と叫んで死ぬ兵士が存在する感覚がなかなかつかめず、撮影の合間に長い時では4、5時間もかけて討議をし、納得できない限り撮影しなかったそうである。

 そして数か月にわたる長期ロケで、お互いに戦争の悲惨さを心の底から実感し、戦争がない世界を作ろうと誓いあったそうである。

 特異な状態に置かれて、集団で自殺行為をした日本兵たちの、この映画を通じて、石田純一は戦争の悲惨さの一部をのぞくことができた。海外派兵を容認する法改正に反対するデモに、いてもたってもいられずに参加した石田純一には、こうした原体験があるのだ。

 
★動画:カウラ大脱走
「The Cowra Breakout (1984) (TV Mini-Series) Trailer (From Japanese vhs)」
 → https://youtu.be/GjR1PXjjO8g