2020年2月20日

家庭は「グリッド」から離れよ

オフグリッドしている田中優の自宅

「グリッド」と突然言われてもわからない言葉だろう。
「電気の送電網」
のことだ。

多くの人が地球温暖化の問題で、最大の問題なのが「電気」であることは知っていることと思う。


その電気は、大きな電力中心に配られ、最後に残った小さな家庭などに配られていく。いわば上から下に流れる仕組みになっているのだ。しかし電気の問題だから「電気を使うな」と言われても困るだろう。


でも電気全体の中で家庭の消費している割合が、小規模な商店などの消費を含めても22%しかないことを知っている人は少ない。全体の62%を消費しているのは大企業などの大口消費なのだ。 




 

だから「あきらめろ」ではない。
まず最初にしてほしいのは、電気を「大口消費」と「家庭などの小口消費」とを分けて考えることだ。そして小口は自分たち家庭の消費だから、その分だけ責任をもって考えてほしい。  

その家庭のすべきことは何といっても省エネだ。と言っても努力・忍耐ではない。
ただそのまま買い替えるときには「
省エネ家電」を選択してほしい。


家庭内最大消費の冷蔵庫はすでにかつての3%しか消費しないほど省エネが進んでしまっているし、他のものも省エネが進んでいる。おかげで同じように暮らしていても、かつての三分の一ほどに省エネできるのだ。


これに加えて自家用車を燃費の良い車に買い替えてほしい。それだけのことで地球温暖化を起こさない暮らし方ができる。車の燃費も我が家のマツダ車では22Km/L走るので、それまでの半分になっている。合計で45%も減らせるのだ。

二酸化炭素を減らすのにゼロにしなくていい。従来通り植物や海藻などが吸収してくれている二酸化炭素があるので、マイナス45%が実現できればいいのだ。
 

なんと家庭なら「省エネ家電」と「低燃費自動車」を活用するだけで、達成できてしまうのだ。それ以上に頑張ればもちろんそれ以上に減らせることになる。  



我が家に導入しているオフグリッドの仕組み、「パーソナルエナジー」を作った「慧通信技術工業」が、ガス器具メーカーのリンナイと組んで「エコワンソーラー」を開発した。




電気は熱源には使わない方がいいのだが、外気温が低すぎない時の「ヒートポンプ」だけは例外だ。外気から熱を集めるので、電気の熱の五倍以上もの熱を作り出すことができるのだ。

給湯の場合、火傷するほどの高温の温水は必要ないから、非常に高い効率で熱を集めることができる。それを外気が冷え切った夜間ではなく日中に使うのなら、非常に効率的に使うことができるのだ。

それを実験してみたら、開発者も驚くほど効率良くなり、予定していたカタログスペックを上回ってしまった。外気が冷え切っていない日中にヒートポンプを動かし、蓄熱性の最も高い「水」に蓄熱する。

その結果、純然たる太陽光発電の電気だけで足りてしまった(追い炊きにはガスを使うので、追い炊きするときにはガスが必要になる)。


 

さらに非常時の冷蔵庫や上水などへの蓄電も可能にしているのだ。

卒FITと呼ばれる「太陽光発電などの固定買取制度を終えてしまった後の人には、これを導入するのが圧倒的に有利となっている。






もちろんこれを導入すれば、さらにガス分の二酸化炭素排出量も大きく減らすことができる。

これを床暖房などに利用するなら、より以上の温暖化対策ができるし、光熱費も下げられる。生活は快適なままで、二酸化炭素を出さないでも暮らせるようになるのだ。





こうして温暖化を防止する暮らしを実現すると、予想外なもう一つの効果が生まれてくる。


これは経産省の調べた数字だが、東京電力の収益は「家庭などの規制部門」から91%を得ていながら、電気そのものは大口契約などの自由化部門が62%を使っている。




家庭などは38%しか使っていないのに、収益の91%を支払っているのだ。つまり簡単に言えば、私たちの料金で大口は電気を安くしているのだ。ところがこうして家庭などが電気消費しなくなると、嫌でも大口消費者が自ら払わなければならなくなる。  


簡単に言うと大口消費者の電気単価を上げなければならなくなる。すると大口電気消費者は省エネせざるを得なくなる。もし料金が使えば使うほど単価が高くなる仕組みになれば(今すでに家庭などはそういう料金体系になっている)、おそらく半分近くは省エネするだろう。

電気の62%を消費している大口事業者が半分にするなら、自動的に温暖化は起こさないレベル近くまで下げられる。温暖化防止は難しい話ではなくなるのだ。  





このためには家庭が産業などの排出まで買い支えるのをやめて、産業の自己責任に戻せばいいだけのことだ。逆に言うと私たちが買い支えてしまっていることが、産業の好き勝手な態度を支えている。温暖化の進行を止めるためには、私たちの費用で支えてしまうことを拒否すればいい。

だから家庭は産業を買い支えてしまうグリッドを離れていけばいいのだ。  



もう一つの方法がある。


電気の購入先を電力会社ではなく「生活クラブエナジー」や「みんな電力」に換えてしまうことだ。それで二酸化炭素排出量は半分程度に減る。

化石エネルギーではなく、再生可能エネルギー中心に発電を変えているからだ。それらもまた買い支える構造から離れられる。買い支えなくなる点では同様だ。  


「老いては子に従え」という言葉がある。私には耳の痛い言葉だが、変革を求める時代に至ってはそうすべき言葉だろう。年を取ると変革を求めなくなる。それどころか変革を恐れるようにすらなってしまう。それが今の時代なのかもしれない。


しかし技術がそうであるように、社会は変革を求めている。
抵抗となることも必要だが、確実に歩を進めて新たな社会になることを受け入れていく覚悟も必要だ。  


地球温暖化の進行は待ったなしの状態になってしまった。しかしよく時代を見極めれば解決の途はある。この可能性を閉ざしてはいけない。

私たちの未来は見捨ててしまうには早すぎる。
可能性ある未来は実現できるのだ。



~~こちらでも詳しく取り上げています~~

★田中優 有料・活動支援版メルマガ 2020.2.15発行
 
『 2020年を「急がば回れ」の年に(下) 』

http://www.mag2.com/m/0001363131.htm

2020年2月7日

バッテリーはまだまだ過渡期

『バッテリーはまだまだ過渡期』




パワーウォール


『テスラの家庭用蓄電池「パワーウォール」がいよいよ日本に上陸する。


劇的な安さと高機能で持続可能な社会実現へ』という記事が出て、自分にも使えるのだろうかと質問が来た。

その返信にこう書いた。



「テスラの利益獲得方法に疑問があります。パワーウォールを予約販売してから二年半も経って、ようやく出荷です(まだ不明ですが)、予約で資金を集めて、宣伝効果で株価を上げて儲けるやり方のように思えるからです。


アメリカでは詐欺同然(このようなテクニカルの手法で)のやり方でカネを儲ける方法が時々あります。

捕まった「エンロン社」もそうでした」
と。



残念ながら「パワーウォール」を買っただけでは使えない。交流にして、日本の電気のスタイルに合わせなければならない。動いたとしても10年で保証期間が終わり、その後のリサイクルの方法もない。

買った分だけ資源の無駄になるのではないかと思う。これは買わない方が賢明ではないかと思う。


一方の鉛バッテリーは今や鉛が不足してリサイクルされるようになったが、素人が手を出すにはいくつかの問題がある。

天然住宅も関わっている「自エネ組(自給エネルギーをめざす運動)」で鉛バッテリーをおすすめしているので、その問題点というか危険性についても、述べておかなければならない。



バッテリーは爆発の危険性がある


鉛に限らずバッテリーには危険性がつきまとう。充電している時、バッテリー液からは水素が出る。その水素は福島原発を吹き飛ばしたように爆発性がある。
その危険性があるから放置していてはいけないのだ。


電気の自給自足を目指したのに、ここで事故が起こってしまったら元の木阿弥、もっと悪いように言われかねない。だから開放型のバッテリーではなく、MF型(メンテナンス・フリー型)という密閉型のバッテリーにした方がいいことになる。


しかし密閉型だと、もう一方のメリット、「ITEアクティベーター」というバッテリー
の再生材が使えない。「ITEアクティベーター」は、元ユニオンカーバイド社フェローであり、元東北大学教授の小澤博士が発明したものだ。年一回、カレースプーン一杯程度の粉を注ぐことで、バッテリーの「サルフェーション(硫黄分が析出してしまう現象)」を防ぎ、再生してしまうという優れモノだ。

再生することで同じバッテリーが20年近く使える。
密閉型では、これが使えなくなってしまう。ただの使い捨てになってしまうのではもったいない。



鉛バッテリーには手入れが必要

【自エネ組のシステム】


ということは、アクティベーターを使いながら、バッテリーを何度も再生して使っていくためには「手入れが必要」ということだ。


なぜ水素の問題が生まれるのか。

充電しているときに水素が発生するのは避けられない。しかし水素は軽いので上に飛んでいく。きちんと換気するか、換気する必要のない開放的な場所に多すぎない数を設置したほうが良い。あまり密閉性の高い場所に閉じ込めて設置するのは危険だ。

また、バッテリー液をきちんと補充していないと水素が多く発生しやすくなる。
特に夏場や乾燥している時期にはバッテリー液が不足しやすい。

安全性を考えると、二週間に一度程度は確認し、液が不足していたら補充して手入れしなければならない。


「電気の突入」


さらにバッテリーを痛めつけるような使い方をしてはいけない。
鉛バッテリーは、エンジンのスターターの時に一時的に電気を流すための装置で、何度も継続的に使うようには作られていないし、大きな電気を一瞬に流せるようにも作られてはいない。


家庭で使う時に気を付けなければならないのは、電化製品を点けるときに一瞬流れる大きな電流だ。

これを「電気の突入」といい、これがインバーターとバッテリーを痛めるのだ。


これまで使っていた電力会社の電気とは、この点が大きく違う。家庭に届く電力会社の電気には大きな余裕があり、一時的に大きな電流が流れてもブレーカーが落ちることはほとんどないが、自作したものではそこに余裕がない。


しかも家電製品にインバーター式のものが多くなり、「電気の突入」を起こしやすい。電気消費量の大きな冷蔵庫や、エアコン、ドライヤー、掃除機など、もともと電気消費量の大きな家電製品に、スイッチを入れた瞬間に大きな電流が流れることがあるのだ。


解決策は何より「省エネ・節電」だ。

大きな電気を消費する家電は買わない、使わない。
使いたいのであれば、その部分だけでも電力会社の電気にすべきかもしれない。

オフグリッドにするには、省エネ後でなければ難しいのだ。

我が家ではドライヤーを一つ買うにも消費電力量を確認する。
掃除機も消費電力量を調べて買い替えたほどだ。


電気を知る

さらにバッテリーは液と電気を変換するときに、熱を出して変形したりする。
膨らんでしまうのだ。下手すれば爆発するリスクもある。


電気を化学的に作ったり貯めたりするのだから宿命のようなものだ。急激で多量な充電や消費は避けなければならない。

サーモスタットをつけて管理することが必要になる。この変化も多量に変化させなければ、液量の残り量などを気にしていれば防ぐことができる。



そしてこのことはバッテリーだけではないが、電気の通る配線などを絶縁する必要がある。うかつに電極に金属を置けば金属が解けるほどだし、人などひとたまりもない。
直流の電気は電気の流れがゼロになるポイントがないので、感電した手が離れなくなるのだ。



人や金属などだけではない。ヤモリが張り付いてショートしたという事例もある。
何を起こすかわからないのだから、電気の流れるところはきちんと絶縁しておく必要がある。



【田中優宅のパーソナルエナジー】


以前、携帯電話をポケットに入れていて爆発したとか、火を噴いたとか問題になった。
爆発性のないリチウムイオンバッテリーもあるが、衝撃によってショートしたり、故障したりする危険もあるのだ。

要はきちんと手入れできる人でなければ使えない。
手入れがきちんとできない人には電力会社の電気がいい。


次は慧通信の「パーソナルエナジー」だろう。
その次にMF型の鉛バッテリーとサーモスタットのついたインバーターを入れるのがいい。
蓄電装置は安全性の価格なのだ。よく手入れすることのできる人にだけ使ってほしい。


電気に詳しい人は、一般人は何をするかわからないので怖いという。
「だから電気を使うな」というのではない。

電気を知ってきちんと使えるようになってほしい。
電気を誰か任せにすることから原発事故まで招いた。
電気をちゃんと知って扱えるようにる必要が、私たちにはあるのだ。


田中優天然住宅コラム第143回
https://tennen.org/yu_column/battery.html より



田中優 天然住宅コラム →https://tennen.org/yu_column




2020年2月5日

今年も「ライブ・アースまつやま」に参加します!

今年でなんと13回目になる「ライブ・アースまつやま」に、トークゲストとして参加が決定しました!

1回目から毎年参加の皆勤賞です^^


今年は
5月17日(日)です 

愛媛・松山市でお待ちしています!


以下、主催者 高岡大輔さんシェアコメントより
 
「今年も田中優さんに来ていただきます。
学校では教わらない、TVでは言えない、知らないより知っていたら良いはなし。」



↓詳細はこちらをクリック!↓






2020年2月4日

ロシア輸入の日本車から基準値超える放射性物質

田中優:信頼する三田先生からシェア。
ロシアではだめだけど、日本なら走っていいの?


三田茂医師:ロシアはβ線測定で輸入しなかったというのが大事ですね。
日本は空間線量で押し切ろうとしていますから。


田中優:そうですね、よくベータ線を測ったと思います。
アルミホイルで遮蔽できて空間では1メートル程度しか飛ばないし。

日本では計ること自体していないことが多いのに。



ロシア輸入の日本車から基準値超える放射性物質 現地メディア より

ウラジオストク税関は日本から到着したトヨタ自動車のプリウス1台から基準値を超える放射性物質(ベータ線)が検出されたと明らかにした。  税関はこの自動車を日本に返送すると説明した。
 2011年3月に発生した東京電力福島第1原発事故により、ウラジオストクから輸入された日本製品から基準値を超える放射性物質が検出された事例は同年4月から17年6月までに計875件あったという。



天然住宅見学会に向けて田中優メッセージ



2/9(日)天然住宅の見学会に行こう!



「私たち天然住宅の見学会で感じてほしいこと。
それは“空気感”です。
文字では伝わらないので、ぜひ実際に見に来て味わってください。
私たちが食べるもの、飲み物の約5.5倍の空気を吸い込んでいます。



ですからその空気感を感じて欲しいと思います。」(田中優)





家族4人で暮らす「2階リビングの家」完成見学会

・2月9日(日)10時~/11時30分~(お好きな時間帯をお選びください)

・横浜市都筑区(横浜市営地下鉄ブルーライン「仲町台」駅より徒歩)

・参加費無料

※午後の部の田中優セミナー付き見学会は定員に達したため受付を終了させて頂きました。

▼見学会の詳細・お申込みはこちらをご覧ください!
https://tennen.org/event/tsuzukiku.html


備前焼

ぼくが移住した隣町の備前市は備前焼が有名です。


先日車の点検でマツダ備前店に行ったところ、備前焼の器で出されました。





こういうの、素敵ですね。



地元感があってとても良いと思います。

2020年1月24日

元凶は電力会社?太陽光発電が増えてもCO2排出量は減らない日本の闇=田中優


 田中優の2020.1.15発行の有料・活動支援版メルマガが、MONEY VOICEにて取り上げられました。

以下転載です。ぜひ拡散頂ければ嬉しいです。



元凶は電力会社?

太陽光発電が増えてもCO2排出量は減らない日本の闇=田中優


2019年末、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が終了した。

太陽光発電は普及したが、なぜかCO2排出量は減少していない。

その元凶は電力会社にある。


環境より利益優先。

電力会社の損失は一般家庭の電気代へ上乗せ…


家庭の太陽光発電「固定価格買取制度」は終了へ


2019年末に「FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)」が終了したことにより、家庭に取り付けられた太陽光発電で作った電気は、有利な固定価格で買い取ってもらえなくなった。

2009年から買い取りが始まり、家庭に設置したものなら10年間、事業者が設置したものに対しては20年間、買い取られる。だから今回終了するのは「家庭向け」装置で、家庭の有利な買い取りは終わり始める。

買取価格は年ごとに低下したが、売り始めた年の買取価格が10年間だけ維持される。事業向けと装置が同じであっても同じだ。

つまり、まだ使えて発電していても、優遇価格で一部の会社に買い取ってもらうか、従来通りの電力会社に安い価格で買い取られるかの選択を迫られるのだ。


太陽光発電を「していない人」に負担を強いる電力会社


最低の電力会社の買取価格は「焚き減らし代」と言って、火力発電所の発電が節約された分での買取価格になる。買取制度があった時にはキロワット当たり48円で買い取られていたものが、ほぼ7~8円に下がる。

ところが電力会社のこの買取価格は、「固定買取制度」のあるときも、電気そのものに対してはその価格でしか買い取っていなかった。高値の分を誰が負担していたのかと言えば、太陽光発電装置を付けていない人たちだった。

「再生可能エネルギー促進賦課金等」で負担させられていた
電力会社は負担しないどころか、「焚き減らし代」以外の設備強化や経費管理費用すら請求した。だから「付けた方が得だ」と考える人以外のすべての電気代を高くして賄われたのだ。
 

利益優先の電力会社、二酸化炭素対策は後回しへ


おかげで電力会社は自分の発電設備を二酸化炭素を排出しないものへと変換すらしなかった。

それどころか電力会社は発電単価が安いからと、最も二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電を推進していたのだ。

その結果、日本の発電による二酸化炭素排出量は改善されず、最初の基準年であった1990年と排出量が同じなのだ。

太陽光発電が普及することで二酸化炭素排出量が減少すると考えていたのは、まったく裏切られていたのだ。



電力会社にとってみれば、売れる電気の単価は変わらない。
ならば単価が安い石炭火力の比率を高めたのだ。それが二酸化炭素排出量が多いことぐらい知っていながら、それより高い石油火力を埋め、事故を起こして信頼を失った原子力発電分を埋め合わせた。

「再生可能エネルギー買取制度」を総括するとすれば、一時的に太陽光発電等の設備価格を押し下げる効果はあったが、その後には残らなかった。

今や「メガソーラー」と呼ばれる巨大なもの以外は儲からなくなった。
温暖化防止にはならず、人々の電力料金を高くした分だけ可処分所得を下げて貧しくしたと言うべきだろう。

温暖化対策を将来世代に押し付けていいのか?


昨年、若い世代のグレタ・トゥーンベリさんの温暖化対策に対する「異議」を申し立てるスピーチがあった。

「あなたたちが話しているのは、お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。被害を私たちに押し付けていて、恥ずかしくないんでしょうか」と。

これは特に二酸化炭素排出量を減少させなかった日本のような国に当てはまる。将来世代に被害を押し付けただけだからだ。
そして「おとぎ話」が「固定買取制度」だったのではないか。

少しばかりの「利益」を与えられて、温暖化防止ができると思い込んで太陽光発電の設置に邁進したのだから、まさに「お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり」だ。


その結果、地球の大気にある二酸化炭素の濃度は高まり続けている。


我が家は電気を売った方が儲かると知っていながら、オフグリッドを選択した。太陽光発電設備を設置しながら売電するのではなく、バッテリーを設置して自給を目指したのだ。


もう後戻りできる期限は過ぎた?


私は10年前の2018年に、『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか(扶桑社新書)』という本を出している。

それから10年経つ2018年以降には、何人かの人から「批判」とも「冷やかし」とも取れるメールをいただいていた。

しかし、その2018年までとなる「10年」というのは、グレタさん自身が言っているのと同じ「後戻りできなくなる期限(ティッピングポイント)」の問題だった。

すなわち、10年後すぐに死滅するのではない。
ただ温暖化に進んでしまうことを避けることができなくなる期限だ。

では、その期限は過ぎたのだろうか。
おそらく、その可能性が高まっただろう。

世界ではその逆方向の事態も少しは生まれている。
「パリ協定」の締結や、巨大企業の「RE100(再生可能エネルギーで100%賄う)運動」なども進んだ。それが進展した分だけ、ティッピングポイント到達までの期限は後ろに退いたかもしれない。

しかし、それは世界的な運動であって、日本のような「後ろ向きの国」にとってはそうではない。

未だに温暖化の最大原因である「石炭火力発電所」の建設を国内だけでなく「援助」を通じて海外にも進めてしまっている。肝心な「買取価格」も、電力会社は「焚き減らし代(発電コストの減った価格)」しか払っていないのだから、いくら人々が再生可能電気を
進めても、電力会社自らは進めない。

その結果、電力会社自身は再生可能エネルギーにしないどころか、石炭火力を進めている始末だ。

今の政府や政治体制を変えなければ、絶対に将来世代を守ることはできない。そのことをグレタさんは明瞭に主張してくれた。いくら今の政府が美辞麗句を並べても、事実、未来を生きようとする人たちに何の手助けもしていないどころか、防ごうとする努力の妨害し
かしていないのだ。



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※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

家庭は「グリッド」から離れよ

オフグリッドしている田中優の自宅 「グリッド」 と突然言われてもわからない言葉だろう。 「電気の送電網」 のことだ。 多くの人が地球温暖化の問題で、最大の問題なのが「電気」であることは知っていることと思う。 その電気は、大きな電力中心に配られ、最後に残った小...