2014年10月6日

動画:『電気は自分で作れる!電力会社に頼らない生活part1 ~田中優のオフグリッド暮らし~』

田中優無料メルマガより


【電気は自分で作れる!電力会社に頼らない生活 part1
 ~田中優のオフグリッド暮らし~(17分インタビュー動画)】


「田中優さん (Part1)電気は自分で作れる!電力会社に頼らない生活」

 http://youtu.be/xkNtXWD-ZuI mayutomochannel より 



田中優より
「取材は2013年夏のものですが、よくできています。良かったらご覧ください。」


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(自宅の庭に置いた太陽光発電パネルの前で)

田中優
「これ(太陽光発電)で我が家は電気を全部自給しています。
これだけで電力会社の電気を一切使わずにこれで独立して暮らしています。」




-独立してというと?これさえあれば誰でもみんな独立できるわけではない?


田中優
「あとはバッテリーが必要ですよね。
昼間は発電するけど家庭って朝と夕方に電気を消費するので、
発電する昼間と時間帯が違ってくる。
だから昼間に発電したものを夜まで回さないといけない、
そのために電気を貯めるバッテリーが必要になるんですね。
その装置と太陽光発電を入れれば十分暮らせると思います。」


******


田中優
「お日様が太陽光発電パネルにあたって発電した分は、
全部コントロールボックスに貯めて、そこから土の中の配線を通って家の中へ。

(土間の玄関の中に入って)
こちらがそのパーソナルエナジーというバッテリーも兼ねた装置。
緑色のものがリチウムイオンバッテリー。



しかもこれはSony製で実際は30年近くもってしまうんです。
すごく長持ちします、その代わり高いですが。

こちらが電気をコントロールする機械。
インバーターと言って直流で貯まっている電気を交流に直すもの。
それも抜いたり差したりできます。
差さっているとこのインバーター分の電気の消費が増えてしまうので、
それで今抜いていたんです。 」





-これは今電気がどれくらい溜まっているかってわかるものですか?

(パーソナルエナジーの扉を開いて)

田中優
「ここでわかります。今は85%。バッテリーは全部で10.8kw。
だから今は10.8kwの85%の電気が溜まっている、ということになります。」





-10.8kwというと、どれくらいなのですか?

田中優
「うーん・・ぼくの家だと1日3kw位の電気消費なので、約3日分くらいですかね」


-それでここで溜まった電気を使うためにはどうしたらいいのですか?

田中優
「ここに、普通の家にある分電盤と同じものですが、
そこに電気がこのままつながっていて、ここから各部屋の電気を消費する
ところに運ばれていっています。だから普通の暮らしですよ。」


-こういうセットアップというのは自分でやるんですか?

田中優
「電気工事士の資格を持っていないと、自分ではできません。
ただ、太陽光発電パネルの設置は自分たちでやりました。
と言ってもぼく自身があまり家にいられなかったので、
近所の人たちがやってくれました。
足場などに使う単管パイプとかを買ってきて、それを組んでくれたんです。 」


-それは別に特殊技術とかでなく、大工さん的技術でできるんですね?

田中優
「そうです。その人たちは「田中優さんの家はこれから色んな人が取材に来るから、
いい加減な作りじゃいけない」とか言ってくれて(笑)」


-いい方たちですねぇ。

田中優
「 ほんとそうなんです。」

「この(パーソナルエナジーで作った)電気は完全正弦波なので、
全くノイズがないんです。普通は一瞬だけノイズが入るんですが、
これは全くないので音楽などをやる時は抜群に良い音が出ます。」


******


田中優
「雨の日が3日続いてしまうと、
電気のバッテリーが足らなくなってしまうんですね。
そのために電力会社の電気をバックアップ用にとっておけばそれでいいんですが、
ところが3カ月経っても一度も電力会社の電気を使わなかったんです。

そしたらバックアップのためだけに電力会社とつながり続けるのは嫌だなぁ、
しかも日本の電力会社は本当に原発推進でゴリゴリで、
そんなところと付き合い続けるのは嫌だなと思っていたので、
それで送電線を切っちゃおうと思ったんですね。」


******


田中優
「ここに以前電力会社のメーターがついていたんです。」






-キレイさっぱり今はないですね。

田中優
「今やもう全然使っていないですけど。
電力会社にメーターをもう撤去してくれと話したんです。※」

(※当時の電力会社との会話は、田中優著 「未来のあたりまえシリーズ1 
ー電気は自給があたりまえ オフグリッドで原発のいらない暮らしへー」に掲載)




-自由、自立の証ですねこれは。

田中優
「だけどなかなか中国電力さんはメーター・送電線の撤去に納得してくれなくて(笑)」


(撤去の動画はこちら→
【完全オフグリッド】 田中優自宅~中国電力との送電線カットの瞬間(2013.5.22)
http://youtu.be/QFqW2DICcYo




-梅雨時は大丈夫でしたか?

田中優
「梅雨は大丈夫でした。」

「でも実は(2013年8月末に)1回だけ、雨が続いたので電気が落ちちゃったんです。
雨が続いた時のバックアップを考えなくちゃいけないので、LPガス発電機を買いました。
万が一雨が続いた時は、この発電機で電気でバックアップしようと。

(参照:「【オフグリッドへの道】 保険のため、LPガス発電機を購入!」
http://tanakayu.blogspot.jp/2013/05/lp.html )




田中優
「これがプロパンガスの発電機です。プロパンガスって普通の家でも使っているでしょ。
そのプロパンガスをここにつなげて発電機を回して電気にします。」


-どれくらいもつんですか?

田中優「プロパンガスがもつ限りです。」


-じゃあ結構何日かもちますか?

田中優
「大丈夫ですよ。
だけど実際にやってみると、この発電機をほんの30分~1時間動かして止めて、
また必要になったら動かして止めての方が効率が良いですよね。」


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-自立しようと思ったら、この太陽光発電パネルと、バッテリーとバックアップ用の発電機が
あればできると。初期費用は?


田中優
「これは結構高い仕組みで、太陽光発電パネルは100万円ですが、
バッテリーの方が400万円するんですよ。そっちが高いですね。」

「それで安い仕組みを何とか作ろうということで進めていて、DIY、自分で作って自分の責任で
やっていく仕組みだと、太陽光発電パネルと合計で100万円※の予定です。」

(※2014年現在すでにその税込み108万円のキットは完成しており購入可能!
詳しくは自エネ組HP http://jiene.net/ より 
108万円田中優オススメソーラーキット  
http://jiene.net/image/index/108manensolorset.jpg へ)




-それだと何とかがんばれそうですね!

田中優
「そうなんです。だいたい10年間、電力会社に電気料金を払うのだったら、
その仕組みを入れることができる値段になりますね。」


-このセット、設置するとどのくらいもつものなんですか?

田中優
「うちのパーソナルエナジーの仕組みは高い代わりに長持ちするんですよ。
ただその108万円のキットの仕組みの場合には、
再生バッテリーと言って、バッテリーを再生したものを使うんです。
それだとバッテリー自体を再生するのに約3~5年くらい※で
次のバッテリーに交換が必要になってくると思います。
(※3~5年はインタビュー時の話で、実際には10年はもつようです)

また1年半に1回、ちょっとした再生する技術をしなければいけない。
だから手間はかかるけど安い、ということですね。」


-どっちをとるかはそれぞれ皆さんが選べばいいということになりますよね。

田中優「はい、そうですね。」


******


-元々田中さんは東京の方で、岡山を選ばれたきっかけは何だったんですか?

田中優
「ぼくは日本中あちこちに講演会で呼んで頂いて話しているんだけど、
特に311の後は原発問題であちこちに講演に行くんですね。
その中で福島県にももちろん講演会で行くんだけど、
「福島はできればここには住まない方がいい、でももし住み続けなければ
ならないんだとしたら、こういうことに気をつけて下さい」という話をしていたんですね。

ところが振り返ってみると、東京もすでに汚染されています。
ぼくは東京近辺に住んでいて、人にここを離れた方がいいと言っておきながら
自分が東京近辺に住んでいるのは矛盾だなと感じたので、
やっぱり機会があったらきちんと自分自身も縁もゆかりもない土地に
ぱっと引っ越しができないと話が合わないなと思っていたので。」



-アイディアを出すだけじゃなくて、まず自分がやってみると!


田中優「そうですね。人生そのものが実験みたいなものですから(笑)」


-人生を実験する男、田中優!ですね(笑)どうでした?実際に移住してみて。

田中優
「いやぁ、ご機嫌ですよ、ここはすっごく気持ち良いですし。
朝、目が覚めると山が見えて、その山がものすごくきれいで・・
こういうところに、本来人って住むものなんじゃないのかなって思いますね。」


-でももし東京の人がみんなこうやって移住してしまったら、
大変なことになりませんかね?


田中優
「いや逆だと思いますよ。都会ってやっぱり不自然な場所だから、
だからみんな自然に暮らすとしたらこういうところの方が良いと思うし」


「例えばこれだけ敷地が広いと太陽光発電パネルはわざわざ屋根の上に
載せなくていいんですよ。屋根の上に載せるとメンテナンスができない。
実は故障した品があったりするんだけど、その箇所が屋根の上だと全然
見つけられないんですよ。ところが庭だったら故障もすぐ見つけられます。」


-それは土地代がお安いからできることですね?

田中優「そうですね。なので都会に住むより地方に住んだ方がずっと生活は楽ですよ。」


-お金の面はどうですか?

田中優
「うちは電気はこれで発電しているので電気料金はゼロ。
そして家に井戸があって井戸水を使っているので、上水道料金もゼロ、
下水道料金は基本料金だけ。

そんな形でやっているので、支出は少ないですね。
しかも近所の人たちは無農薬で作った野菜を持ってきてくれるから、食費まで浮いてしまう。」

(参照:「 おカネにも、電力会社にも頼らない暮らしを~オフグリッド生活~」
 http://tanakayu.blogspot.jp/2013/03/blog-post_8322.html



-これが井戸ですね。井戸ってくみ上げるのに電気が必要なんですもんね。



田中優
「そうです。電気があり余っているので電気で何か使おうかと探していたら、
井戸があるって発見してそれでモーターをつけているんです。
この家の水を特殊なこの機械で殺菌しているんです。
水の感じが全然違いますよ。」

-なんか気持ちいい。柔らかい感じがしますね。


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田中優
「こうやって暮らしみると、都会に住んでいるよりも地方に住んでいた方が楽だし、
そして多くの人がとにかくお金を稼ごうって考えるんだけど、
お金を稼ぐよりもお金のかからない暮らしをした方が簡単ですよ。 」


-なるほど。みんなお金を稼ぐためにどれだけ苦しむか・・・

田中優「そんなことのために生まれてきたわけじゃないのにね。」


-何のために生まれてくるんでしょうねぇ。

田中優
「やっぱり、自分の子どもたちのために将来を良くするってことが
必要なんじゃないのかな。」


-そういう意味でも、私たちは今つらいところにきていますよね。

田中優
「もう今や本当に深刻ですよ。

福島の原発では、今汚染された地下水がどんどん浮き上がってきちゃっているん
ですね。そのレベルは、1分間で1年間の放射線レベルに達しちゃうんですよ。
たった1分間で。作業員は被ばく量が通常の人よりも5倍許されていますが、
それでも5分間ですから。そんなレベルに、全ての敷地がなってしまっている
からもう誰も入れない。自動的に誰も手入れできなくなると、爆発してしまう。

爆発してしまったら、日本だけじゃなくて偏西風に乗ってアメリカに、
福島原発の時にもアメリカにも届いたけど、それよりももっと深刻な事故を起こしかねないので。
だから本当にマズい状況になっていて、子どもたちに残す未来がこんなんじゃダメでしょう。

じゃあそれを止めていくって言った時に、よく脅かされるのは
"じゃあその分の電気をどうするんだ""原発を止めたら原始時代に戻るしかないぞ"
みたいなことをすぐに言われるんだけど、いや(オフグリッドした)我が家は原始時代のような
暮らしじゃないですから。」


-快適に暮らしていますもんね。

田中優
「そうです。だからこんな簡単なことに解決できるのに、何でしないの?って思うんですね。
今やこういう時代になったので、無人島でもコンサートとかできるし、
これをかついで行けばいいだけのことなので、だから今まで住めないとか考えてきたところが
住めるようになったんですよね。」


-原始時代に戻るどころか(笑)

田中優「もっと自由になりますよね。」


******


田中優
「今や晴れちゃうと電気があり余っちゃうんですよ。
本当に電気があり余って困っちゃうので、電動草刈り機とか電動のこぎりとか、
あとは電気自動車を入れないともう消費しきれない状態になっていて、
だからうちは電化製品大概のものは全部あります(笑)
だから努力・忍耐と逆みたいな暮らしになっています。」


-じゃあ余った電気をご近所にお分けできないんですか?

田中優
「それが日本では電気事業法違反になっちゃうんです。それが問題ですよね。
将来電気なんてタダになりますよ。
だってこれっぽっちの太陽光でいくらでも作れるんですから。
そうなったら何も電気事業法で電力会社しかやれないなんて時代じゃなくて、
自分たちで電気を作って好きなように譲り合えばいい。

だから今日うちには近所の人が野菜をくれたけど、
あんな感じで電気もやり取りできる時代にいずれなると思います。
その時代がまもなく解禁されていくことになるでしょう。
否が応でも、だってどこでも電気を作れちゃうから。」


「そういう風になったときには、お金を一生懸命稼いで、それによって
電気代などを払ってたわけだけど、その逆の暮らしが実現できるんですよね。
そっちの方がぼくは暮らしやすいと思う。」


「でも多くの人たちがこういう(オフグリッドして自宅で電気の自給自足
生活ができる)ことを理解しても、実際にはやらないです。
みんな口では文句を言うけど自分ではやらない。

そういう人たちばかりだったら、社会は永遠に良くならないでしょ。
もう、滅亡するしかないと思う。
だからやっぱり自分から動くということをやっていかないと、解決はしないよね。」


-オフグリッドは田舎の方がやりやすいですか?

田中優
「そうですね、161坪で580万円でしたから。
東京では21坪で5200万円もしたのに(笑) だったら、こっちの方が生活はずっと楽ですよね。」


-みんなやらないというのは、何なんでしょう?

田中優
「みんな評論家になっちゃったんじゃないでしょうか。評論はするけど自分でする気はない。
だから評論して批判ばかりしていても、何も解決しようとしない人たちのままではダメで、
そこにやっぱり動く人たちが出てきて、動く人たちが例えば1割を超え出すと、
他の人たちもあれ?やっぱりやらなきゃマズいのかなって思い始めるんですよ。」


-どこかの時点でザーっと風向きが変わるんですよね。

田中優
「そうですね。それを変えるには、ぼくはやっぱり"ワクワク感"が大事だと思うんですよ。

とにかく人々が何か動かなきゃって考える時は、
こんな危険な事じゃ大変だっていう危機感だけで動くんですね。
それはね、一瞬は力が出るんだけど、長続きしないんですよ。

だから長続きしてやれるのは何かって考えたら、

"未来に対する期待感、ワクワク感" 
"こんなことが出来ちゃうかもしれない"
"こうやったらもっとすごい未来ができるかもしれない"

っていうワクワク感が大事だと思うんですね。」


part2へ続く・・

※撮影は2013.8月。
書き起こしにあたっては、読みやすくするために必要最低限の編集を行っています。



─────── 参考動画 ───────


■「オフグリッドへの道~田中優自宅にて、太陽光発電と蓄電池だけの生活へスイッチオン!~」(2013.2.23)
http://youtu.be/T57RLzDJru0





■【オフグリッド】田中優自宅にて、電力会社との線をカット!一般家庭が電力会社から独立する瞬間 (2013.5.18)
http://youtu.be/Qc2i3wZm3c4





■自宅内の電力会社との線を切った田中優と、パーソナルエナジー開発者の粟田氏 (2013.5.18)
http://youtu.be/Ie53_6QGmFw