住宅のことか~なんて、軽く思うことなかれ!
豊かになるヒントがたくさんです!
それにしても、使い捨て住宅という言い回し、優さんらしいですね♪
田中優さん エコナビ連載コラム
「森を守って健康長持ち・天然住宅」 http://econavi.eic.or.jp/ecorepo/house/195より
『おカネを使って、おカネに頼らない暮らしを』
-資産ってなに?-
宝くじを当てたとします。あなたは何を買いますか?
自動車・別荘・ヨット?
これらを資産と思う人も多いことでしょう。
ですがこれらは資産とは言えないことが多くあります。
資産は、持っていることで利益が得られるもののことですね。
たとえば自動車を持っていると、移動が便利になり重いモノを運べて便利になる、
たくさんで乗れば移動コストが安くなる、などの利益があります。
一方、駐車場代やガソリン代、車検代・保険代・税金など、利益以上に支出が
多くなることがままあります。
持っていておカネが減るものは負債です。
そこから考えると、今の住宅は資産と呼ぶにはつらいものがあります。
わずか30年足らずで壊され、20年足らずで経済価値を失うのですから。
資産でないならば「使い捨て住宅」のほうが合っています。
資産から得られる収入だけで暮らせれば最高ですが、そんな人も多くはありません。
でも資産にはもうひとつあります。
収入は得られなくても、支出を減らせるものもまた資産です。
-天然住宅バンク-
減らした支出分で返済できるなら、カネを借りることも危険ではありません。
実際、江戸川区にあるNPO「足温ネット・えどがわ」では、省エネ冷蔵庫への
買換えに融資し、減らした電気代で借りたおカネを返す仕組みを実現しています。
太陽光発電やペレットストーブ、断熱リフォームでも同じようにできないかと考えました。
そのためには低利で融資する非営利のバンクが必要です。
そこで立ち上げたのが「天然住宅バンク」です。
金融庁の「特定非営利金融法人」なる仰々しい名前をいただいて、小さく運営しています。
金利は単利・固定の2%。これまで、金融機関から「つなぎ融資」の出なかった建て主さん
に融資したり、断熱リフォーム工事に長期融資したりしています。
東日本大震災の被災地に届ける「仮設じゃない復興住宅」にも融資を予定しています。
このしくみを拡大していけば、今お住まいのアパートの家賃と同額で、自己所有の住宅を
持てることになります。もちろん完璧な断熱や、安全な素材を使って。
ー市民のバンクの発展形へー
今さらに、もっと困難な人たちへの協力を実現しようと準備しています。
汚染されていないのに、福島産だということで売れない会津のおコメや、問題視されつつ
あるネオニコチノイド農薬を使っていない梨など、まだ知られていない・気づかれていない
けれど応援したい品の販売をお手伝いしています。
現在、私たちと協力している、「くりこま木材」の作ったストーブ燃料用のペレットは、
「はがき商品券」というしくみを使って届けています。
利用者は、はがきを1400円で買い、家のペレットが少なくなったら投函します。
すると、くりこま木材から自宅に20キロのペレットが届くというものです。
天然住宅バンクの信頼を利用して、これをおコメや梨と組み合わせたら、もっと多くの人
たちの支援ができると思うのです。
いずれは天然住宅購入者に融資して、それを他の
ローンの返済後から返してもらうしくみを作りたいのです。
たとえば30年後、他社のローン返済後にこちらの融資を返済してもらえば、超長期ローン
になりますから毎月の負担を少なくできます。
住宅を手放してしまう場合には、天然住宅バンクが住宅を下取るというのはどうでしょう。
長寿命な住宅ですから、まだまだ使えます。それによって日本に、本物の中古住宅市場を作りたいのです。
それができたら、私たちの住まいを「本物の資産」にすることでできますから。