2008年1月6日

新年のご挨拶

 みなさま、あけましておめでとうございます。
田中 優です。

 今年、ぼくはやっと退職します。じつは今まで、ずっと勤め
続けながら運動を続けてきました。年間200回の講演や大学
での授業、毎年最低2冊の著書、毎月4本程度の雑誌原稿も、
勤め続けるかたわらでやってきたのです。

 しかし、さすがにそれも無理になってきました。どうしても
断ざるをえない講演会や原稿もありますし、出版もどうしても
遅れてしまうのです。もちろん睡眠時間がなくなってしまうこ
と、調べる時間が足りないこともあります。

 しかしもっと大きな理由は、いよいよ温暖化などが時間の
問題となってきているのに、このままでいいのか、ということ
です。
 もちろん自分に何ができるわけでもないし、大きな役割を
担っているわけでもありません。しかしわずかではあるけれど、
ぼくにできることもありますし、期待してくれている人たちも
います。それに応えずに、何のための人生かと思ってしまうの
です。

 原因を調べ、原因に対して対策すること。それなしに解決
できないのですから、今以上に根本的な問いかけをしていき
たいと思っています。もちろん風当たりも強いでしょうが、
向かい風を心地よく感じながら続けたいと思います。

 以前、坂本龍一さんが「六ヶ所村再処理工場の問題をなぜ
やるのか」と聞かれたときに、坂本さんは「義を見てなさざ
るは何とか・・・です」と答えました。
 その「何とか」は、「勇なきなり」ですね。

 ぼくはぼくなりの精一杯の「勇気」を持ちたいと思います。

 さて、肌を切るような向かい風を心地よく乗り越えながら、次
の社会の仕組みをつくりましょう。ご一緒できたらうれしいです。
 解決策はあるんです。あとはどう実現するかです。ぼくだけで
は何も実現できないから、みなさんと一緒に進められたらうれ
しいです。

 今年もよろしくお願いします。