2010年3月5日

~地域にはじまる知恵の時代~

□◆ 田中 優 より ◇■□■□◆◇◆◇■□■□

~地域にはじまる知恵の時代~

 友人からメールがあって、「美味しんぼ104巻」が発売されたことを知った。後から送られてくるだろうが、それでも見たくてコンビニ に行く。3冊も置いてあった。早速購入して見る。うん…、なんだかマンガで自分の姿を見るのは新鮮だ。でも、なんとなく似ているような似ていないような絵なのでほっとする。

 ところでブログ担当の小原さんにも伝えるのを忘れていたのだけれど、ぼくの原稿が「現代用語の基礎知識」に載っている。「生活と環境」だったかな? の部分を書いたのだ。書くときに注意したのは現代用語だから辞書には載らない用語を中心に、しかも将来は一般化するような用語を中心にまとめた。しかしこの本は辞書ではない。だから読み物としても十分に耐えられるレベルを、最低限の文字数の中に入れ込んだ。なかなかしんどかった。買わなくてもいいけど(出版社にごめんなさい)、ぜひ見てみてほしい。現在必要になる用語を入れているので。

 それから、美味しんぼの連載が新たに始まった。今度は「ネオニコチノイド」の話を含んだ話だ。これはたぶん、ほとんどの人が知らない話だろう。この話は連載が進んだら、ぼくの方からも知らせたいと思う。アドバイザーをしたのに、ぼくが先にばらすのは悪いから。

 ぼくは各地に出かけるので、そのせいで新たなアイデアや解決策に出くわす。各地で生活する人たちは、さまざまな試行錯誤を繰り返し、そして解決策を生み出している。いや、本当に可能性に満ちているんだ。それをどう広げようかと考える。もしかしたら特許にしたほうがいいかもしれない。「にせもの」が多発したら、本物の技術すら疑られることになりかねないからだ。

 そんなところにも支援したい。ぼくはNGO活動の最も大事な原則は、「地域の人を裏切らないこと、成果を取り上げないこと」だと思っている。可能な限り地域の人たちの功績として残したい。だから「未来バンク」は口出しせずに融資する。ぼくらが「指導」してしまったら、彼ら自身の運動と言えなくなるかもしれないから。もちろん聞かれればアドバイスはするのだが。

 地方の人たちが見るべきものは都会ではない。他の地域を参考にしながら、自らの地域に視線を向けるべきだと思う。そこから新たなものが生まれるのだと思う。次回にはこれらの話の一つでも、紹介できるといいなぁ。



「美味しんぼ」連載中!
週刊ビッグコミックスピリッツhttp://spi-net.jp/this_week/index.html

「現代用語の基礎知識」(自由国民社)
http://www.jiyu.co.jp/BookDB/books.cgi?kikaku=10124

 
    ~ メルマガ第69号より ~