2009年8月30日

eco-reso talk 第6弾 エネルギーについて!


出ました!「絶望に効くトリオ」の登場です。必読!


今回はエネルギーがテーマです。地球温暖化の原因でもあり、私たちの暮らしに欠かせないものでもあります。ゲスト3人の挨拶から、問題提起は始まりました。


司会:高柳恭子(TOKYO FMアナウンサー)

ゲスト:田中優(環境活動家)
枝廣淳子(環境ジャーナリスト)
江守正多(気象学者)
小林武史


【eco-reso talk 6】その1 環境とエネルギー、どうつながってるの?
【eco-reso talk 6】その2 日本はなぜ足踏み状態なのか?
【eco-reso talk 6】その3 地球温暖化を認め、その上で前に進もう
【eco-reso talk 6】その4 自然エネルギーへ変わる時代だからできること

※「その1」より 田中優さんの発言、一部抜粋です※

今、一番進んでいるなと僕が思っているのはドイツのやり方です。ドイツは地球温暖化防止を進める時に、地球温暖化防止と、技術の革新と、雇用の創出、この三つを同時にやるんです。そして、ドイツは技術を革新したおかげで、世界一の太陽光発電メーカーだった日本企業を抜いた。そのおかげで27万人も雇用を増やしたんです。さらに、ドイツは二酸化炭素に税金をかける炭素税も導入した。もちろん企業は猛反対したんですよ。
ところがドイツは、政府が「この分のお金は企業が負担している従業員の年金の半額部分に助成するよ」と言ったんですね。企業は猛反対する気で会議に臨んだのに「え、俺にくれるの?」と黙らざるをえなくなった。その結果どうなったかと言えば、アルバイトを雇っていると助成金をもらえないが、正社員にすると助成金がもらえるもんだから、アルバイトから正社員に変わった人が25万人もいるんですね。ドイツは温暖化対策で、合わせて52万人も雇用を増やしたんですよ。日本の三分の二しかドイツの人口はないので、日本に直すと78万人です。これ、どのくらいの雇用者数か分かりますか? トヨタではなくて、トヨタグループ三つ分なんですよ。それだけ多くの雇用を政策一つで作ったんですね。
この仕組みを今どんどん真似しているのがアメリカです。アメリカのグリーンニューディール、とりわけスマートグリッドという政策を進めて行くなかで、どんどんと雇用を増やし、そして人々に自然エネルギーを届けられるように進めています。
この流れの中で一番凄いと思うのは、アメリカの公益事業規制委員長がこういう発表をしたことです。アメリカはスマートグリッドをやっていくことでエネルギーのプールを街に作っていける。余った電気があったら電気自動車にプールすればいい。電気が足りなくなれば電気自動車から流せばいい。その結果「今後原子力発電所も石炭火力発電所もアメリカには一切建てる必要がなくなった」と明言してるんです。ここまで世界は思いっきり変わりつつあるんですね。



※小林武史さん、すごいこと言っちゃってますね(^_^;) だけど、優さんは政治家になるつもりはないそうですよ。「その4」より一部抜粋です※


小林 優さんがスマートグリッドや今の現状を説明したように、今まではいろいろなことが上から下りて来てたんだよね。これからは、下からの流れで変えていかないと、本当に戦争が起こったら行かざるを得ない社会が起こりうる。そういう中でたまたま僕たちに大きな試練というか、課題が与えられているんですね。「この時代を面白いと思った方がいい」と優さんが言うのも、本当だろうなと思うんです。日本の何かを変えていくには、小さな思いとか小さなことを繋いでいって、中から変えていくしかないと思っています。
まあ、世の中に絶対正しいなんてことはないんですよ。うっかりしたことも言っちゃうし「政治家にはとてもなれないな」と日々思っていますけれど。もちろんすごい政治家が出て来たら、それは江守さんなのか、優さんなのか、すごく応援したいとは思いますけれど。だけど、日本の中で実行に移していくには、僕はやっぱり一人一人の思いが大事だと思います。


▽江守正多さんと田中優さんのツーショット写真は新潟のかなこさんからの提供です。ありがとうございました!!