2014年8月30日

『聖なる場所を壊すな! 岐阜県関市、板取村の話』 

田中優無料メルマガ より


8月15日発行の田中優 有料活動支援版メルマガは
実際にダム建設が予定されていた聖なる場所と、
それに翻弄される地元の方々、
そしてダム建設が中止になるまでのお話です。


□◆ 田中 優 より ◇■□■□


8/15発行第71号

『聖なる場所を壊すな! 岐阜県関市、板取村の話』 


(抜粋)

「ここは山が深すぎて一日二時間しか陽が射さない。
今日は天気も良かったからいい色が出ている。
でも水の色は前より少し濁ったな。」


 泰郎さんの言葉は、このさらに上流に、気づかぬ内に作られてしまった
ダムの汚れのことを指していた。私たちにはこの上なく美しく見える流れ
だが、彼らは今以上に美しかった頃の流れを知っているのだ。


「これよりもきれいだった?」

「こんなに白く濁ったりしていなかったんだ、昔は」


 しかし私たちには、その「白い濁り」が見えない。
説明しきれない泰郎さんはもどかしそうに見える。


「さっきそうめんを食べた場所があったろう、
あそこにダムが作られるんだ。
だからこの『大釜』も、ダムができてしまったら水没して消えてしまう。
この流れも生き物たちも全部埋められてしまうんだ」





(中略)

 しかしこの子たちが大人になる頃には、この場所は永久に失われているだ
ろう。でもこの子たちは見ることができた。多くの子供たちは見ることもな
く、その機会すら永遠に奪われる。しかしここを見られた子供たちも、きっ
とこの場所のあったことを他人に伝えることはできないだろう。ちょうど泰
郎さんが私たちに以前の清流を伝えることができないように。
  
 どちらがマシだろうか?

 そんな思いをさせたくないし、自分ももう二度としたくないと思う。この
気持ちは肉親を失った時の感情に似ている。
 しかし今なお、多くの人に知られることのなかった風景たちが、誰にも知
らされぬままに失われているのだ。・・・


(中略)

 発電用のダムのためには水量が必要だ。その十分な水量を得るためには板取
村そのものを沈める規模でないと作れなかったのだ。そのダムは中止になって
これでダムの話は二度と出ないはずだった。

 ところが新たに出てきたダム開発は、従来の水力発電と違って「揚水発電ダ
ム」というものだった。

 そうなって再び板取村は中部電力に狙われた。・・・」












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