2010年1月22日

「911の子どもたちへ」発表自主上映会!~曲がり角に引き返す勇気を~




曲がり角に引き返す勇気を

 2001年9月11日の、ニューヨーク貿易センタービルへのテロ事件。この話をすると、ときどき「そんな話を蒸し返してどうなる」と言われる。傷なのだ。古傷をつついて血を出すな、ということか。

 しかしここは世界が大きく変わった曲がり角だった。911がなかったら、アフガン侵略もイラク戦争もなかったはずだ。あちこちに「テロ対策中」の看板が建てられることもなかっただろうし、入国審査が異常に厳しくなることもなかったはずだ。日本はそこを境にして人権が侵害される方向にカーブした。テロ特措法がつくられ自衛隊の海外派遣が常習化し、ミサイル防衛の予算が通って「憲法改正」がしばしば語られ、どこまで拡大解釈されるか分からない「共謀法案」は執拗に成立時期をうかがう。

 しかしその曲がり角そのものが間違いだったら? 
 ブッシュ政権自体がすでに、「イラクに大量破壊兵器はなかった」と認め、「フセイン元イラク大統領は911テロに関係なかった」と認め、「イラクがニジェールからウランを密輸しようとしたという文書がでっち上げだった」と認めている。ならばなぜイラクから撤退しない?

 山で遭難した人たちの多くは、間違った曲がり角に戻ることをせず、そのまま突き進んでいった結果被害に遭う。よく言われるように、「引き返す勇気」こそが大切なのだ。しかし人々は911に引き返そうとしない。間違った道に入ったとしても、そのまま進むしかないのだとうそぶきながら。ぼくは思う。やっぱり引き返す勇気が必要なのだと。

 過去に自分が判断したことを覆すのは難しい。せっかくここまで来たのに、努力を無駄にするのに耐えられない気がするのだ。プライドが高ければなおのこと。しかし自己批判する勇気がなければ解決には近づけない。解決策は必ず、原因の裏側にあるからだ。今の人権侵害の原因が911で、それに疑問があるとしたら引き返す勇気こそ必要なのではないのか。

 大学生たちが「911の子どもたち」というドキュメンタリー映画を作った。試写会を観に行って、「監督は?」と聞いたら「今日は試験で大学行ってます」という返事だった。本物の大学生だ。映画はすばらしい出来だった。もっと子どもじみた流れではないかと思っていたのに、予想は裏切られた。彼らは懸命に探している。自分が今いる場所と、そこにたどり着いた流れの発端を。

  彼らの努力に対して大人は何をしているのだろう。責任は大人にあるのに自分たちは調べる勇気も持たず、引き返すこともせずに。映画を作った彼らは、911事件のときにはまだ小学生だったのだ。

 ぼくも「陰謀論」と言われるのがイヤで、911事件の話はしたがらない。しかし素直に信じるほうがよほど陰謀だ。ペンタゴンの穴は飛行機よりもずっと小さく、触れてもいない貿易センターの第七ビルは真空の速さで崩れ落ちた。この速さで崩れるにはビル解体の爆破でなければできないのに。

 まずは映画を観てほしい。曲がり角はどうなっていたかを見直す勇気を持ってほしい。そして説明してくれ。どうしたら今の世界を信じられるのか。



「911の子どもたちへ」公式サイト


ブログ
 http://ameblo.jp/911children/entry-10439682192.html


<『911の子どもたちへ』 発表自主上映会>

日時:2010年1月23日(土)13:00~/16:00~/19:00~
会場:北沢タウンホール(下北沢駅から徒歩4分)
チケット:当日980円(前売り800円)
お問い合わせ:
gakuseieiga911@yahoo.co.jp

本日22日、21時前売り 受付終了!
お急ぎください!


きくちゆみさんのブログでもとりあげられています。
http://kikuchiyumi.blogspot.com/2010/01/911911.html

「911のとき、あなたは何をしていましたか」とサブタイトルにあるように、日米の学生たちがたくさんでてきてインタビューに答えているのですが、その間に、私や優さん、ベンジャミン・フルフォードさん、西谷文和さん、息子さんを亡くされた白鳥晴弘さん、藤田幸久参議院議員などのインタビューが散りばめられています。最後に亡くなる直前のアレン・ネルソンさんの歌う「アメージンググレイス」で思わず涙が込み上げてきました。アレンさんと一緒に観たかったな、この映画。  (きくちゆみさん)


田中優さんときくちゆみさんのポッドキャスト

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