『天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(上)』
10年目になりました一般社団法人「 天然住宅 」。
モットーは「森を守って、健康・長持ち」、なぜそう考えるのか改めて考えてみました。
最初にぼくが海外に行ったのは、サラワクというところでした。
それは森林問題を考えるスタディツアーでした。
天然住宅設立からさかのぼること、約20年前のこと。
そこで目にしたもの聞いたことが、ぼくが天然住宅を作るきっかけの一つとなったのです。
<メルマガ主な内容>
・天然住宅の信念
・森を守ること
・マレーシア、サラワク州の熱帯林
・世界の森林破壊と荒廃する日本の森
・短命で安普請な家が当たり前に
・有害物質で処理される木材
・木材の乾燥
<<以下本文より>>
『当時、世界中で破壊されていく熱帯林の中で、一番多く破壊していたのが日本だった。熱帯林は豊かな生態系で、不思議な進化に満ちている。虫と植物が共生していたり、つる植物が進化して立派な樹木になっていたりする。(中略) それを日本は、わずか数年使ったら捨ててしまうベニヤ板の生産のために、世界で一番大きく破壊している。
ベニヤ板の消費の最大のものが「コンクリートパネル」、次が安物の家具だった。略して「コンパネ」と呼ばれ、コンクリートが固まるまでのわずかな間だけ使われると剥がされて捨てられていく。日本に丸太が届いてからわずか数か月で捨てられる。その実態も知りたくて、当時住んでいた地元の土建業に頼んで取材させてもらっていた。あらかじめ文献を見て、使われるコンパネは、大体二~三回使われると廃棄されると聞いていた。
しかし現場で聞いてみると、畳一枚のサイズのパネルを指さして、「このコンパネいくらだか知ってる? 厚さ12ミリもあって頑丈なのに、この一枚で千円しないんだよ。紙より安いんだ。それに穴開けて組んでボルトでとめて、コンクリートを流し込むんだ。だから一度使ったコンパネは穴が開いてるし、コンクリかすもついている。それを埋めてもう一回使うと思うかい?」と答えてくれた。
「よほどでなければ使い捨てだよ」と話した。』
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