2016年10月14日

環境省方針8000ベクレル/kgを公共事業で管理へ

田中優より

かつて100ベクレル/kgでドラム缶にコンクリ詰めしていたのに、8000ベクレル/kg以下で公共工事に使う
のはあとで絶対後悔することになると思う。」

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「環境省方針8000ベクレル/kgを公共事業で管理して「安全に」リサイクルは「絵に描いた餅」」
ジャーナリストまさのあつこさん
http://bylines.news.yahoo.co.jp/masanoatsuko/20161009-00063066/ より


チェルノブイリ原発事故では住民が避難した汚染レベルに、日本政府は国民を住まわせ、「除染」で被ばく線量を下げる措置を取っている。

その結果、増え続けているのが「除染土壌」である。

処理に苦慮する国は、その「除染土壌」のうち8000ベクレル/kg以下を管理しながら、道路、堤防、海岸防砂林などの全国の公共事業で使う方針だ。

管理とは汚染土壌の「遮蔽および飛散・流出の防止」であり、工事中に水を撒いたり、現場に遮蔽シートを敷いたりすることである。(中略)

8000ベクレル/kgとはチェルノブイリ法に基づく「退去対象ゾーン」であり、日本の法令でも放射線管理区域から持ち出し不可のレベルの十数倍にあたるとFoE Japanの満田夏花さんが解説。 (中略)

鬼怒川の決壊や熊本地震であったような自然災害で、放射性物質が「再びまき散らされることがないことはどう保障されるのか」との質問に、山田参事官補佐が「そういった事故が起きないように、急斜面地では除去土壌を使わない。盛土が崩れ、流されてしまうことが100%ないとは言い切れないので事前の評価をして、大丈夫との結論を得ている。流れた部分は回収をしてその上で注意をする。全量回収が難しくても安全な範囲で収まる」と回答。会場がどよめいた。 (中略)

当たり前だが、すべてはオープンエアで行われる。
時に強風が吹き、土砂は舞いあがり、作業員はその中で息をし、周辺には人家がある。
いずれ遮水シートが破れ、川に溶出すれば、下流へも影響する。

500ベクレル/kgなら70年程度、8000ベクレル/kgなら200年弱、その懸念にさらされることになる。