2018年8月13日

ボランティア募集中!「ap bank 総社ボランティアベース」がオープン!


田中優より

「ap bankのスタッフさんから相談ありました。
総社市に今回の水害向けのボランティアスペースを作ったのだが、まだ集まりが少ないそうで、知らせてほしいとのこと。

拡散のご協力をお願いします。また、参加できる人はぜひ手伝ってあげてください。」

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ap bank fes’18での平成30年7月豪雨への募金協力ありがとうございました。
募金額の総額は1,757,328円になりました。みなさんからいただいたこの募金と、Bank Band「MESSAGE~メッセージ」のダウンロード・サブスクリクション配信の収益を拠出して、ap bankは「ap bank 総社ボランティアベース」を協力団体と一緒に設置することにしました。

平成30年7月豪雨は中国、四国地方の広いエリアに被害をもたらしましたが、ap bankではまず岡山県倉敷市真備地区と総社市でのボランティア活動をサポートしていきます。


これは、真備地区の被害が特に大きかったことや、浸水した家屋の清掃などボランティアの手が必要とされるニーズが大きく、ある程度の期間ボランティアが必要とされる状態が続くことが想定されたからです。

そこで真備地区に隣接する総社市内に「ap bank 総社ボランティアベース」としてボランティア活動をする方々へ宿泊と食事を提供できる拠点を設置することにしました。ここに宿泊いただき、ボランティアが必要な場所へのコーディネート、送迎を行います。


「ap bank 総社ボランティアベース」
は8/10(金)より運営を開始します。
以下のサイトより申し込みを開始しますので、夏休みなどを利用してボランティアをしたい方は、ぜひご利用ください。
暑い夏の中ですが、できるだけボランティアに力を発揮できる環境を整えていきたいと思っています。

みなさんのボランティアへの参加をお待ちしています。


■ ap bank 総社ボランティアベースは以下の協力団体との協業で運営されています。

総社市役所(場所提供) http://www.city.soja.okayama.jp

総社市社会福祉協議会(災害支援コーディネート) http://www.sojasyakyo.or.jp/

ピースボート災害ボランティアセンター(災害支援コーディネート) https://pbv.or.jp 


ボランティアインフォ(募集協力) http://volunteerinfo.jp

アースガーデン(拠点運営) http://www.earth-garden.jp



合流希望日の3日前までに、下記のフォームより、お申し込みください。
 http://qq2q.biz/LqYx


▼詳細はこちらより  

http://www.apbank.jp/news/180802.html

重要!熱中症とラウンドアップ(農薬)との関係に注目

田中優より
「とても大事な記事です。
熱中症とラウンドアップ(農薬)、化学物質との関係。」


福田 克彦 さん Facebookより 2018年8月2日
https://www.facebook.com/katuhiko.fukuda/posts/1914126082001243


「高温注意報が出る中、本日の外来では熱中症を訴えるこどもと大人の患者が数人来院された。

しかし詳細に問診していくと、そのうちひとりの女の子は草むらで遊んでいてめまいと嘔吐を訴え、別々の場所で草刈りをしていた2名の大人は除草剤のラウンドアップを撒いていて同様な症状を訴え、点滴・安静などの処置後、皆一様に軽快し帰宅された。

スーパーや量販店に入ると、夏の看板商品のごとく店頭に高々と陳列され、飲み物と区別がつかない幼児にも手が届いてしまう除草剤 グリフォサート。

ラウンドアップに含まれているグリフォサートと自閉症や認知症などとの密接な関連を子どもの保護者や農業関係者らに説明させていただくと、「除草剤使用を禁止し、子どもが触らぬ様直ぐ廃棄することを周りにも徹底してもらう」などと誓ってくださった。

室内で熱中症になったと言われるケースにおいても、電磁波や壁床のボンドやペンキ、ニスなどに含まれるVOC、農薬漬けのい草や防蟻対策のネオニコチノイド建材こそが、高温多湿環境だけのせいだけでなく、気分が悪くなって倒れる主原因なのかもしれない。


昨年の出雲駅伝の第1区において、相次いでバタバタ倒れて搬送された3人のランナーは何れも熱中症という診断で事無く終わっているが、後になって農場関係者と異臭を訴えた通行人や住民らからの聴き取りによって、第1区横の果樹園がレース直前に農薬を散布していた事実が判明した。


先月、大社町某所から来院された認知症の患者が生活用水として使用されている井戸水から、基準値以上のヒ素が検出されたので使用を禁止する様近隣住民にもお知らせしたが、県の環境保健公社などに調査を依頼するも梨の礫。


自閉症や認知症だけでなく、パーキンソン病や多発性硬化症などにおいても、抗精神病薬の副作用や栄養障害の陰に、農薬や鉱工業での廃ガス・排水や土壌汚染など長年の職業・生活環境暴露による、いわゆる”現代型風土病”紛いの地域集積性は殆どリサーチされていない。

今や大病院より、汚染水源やグリフォサート等の毒物分析、慢性の金属汚染・毒物中毒のデトックスやキレーション治療の迅速な対応ができる、全国各地の拠点歯科・医科クリニックこそが最先端です!


重金属とキレートしたグリフォサートは土壌や地下水に蓄積されますが、土壌や水源検査では重金属にマスクされ、測定されないケースがあります。体内に蓄積されたグリフォサート濃度は各社の尿検査で測定することができます。


がんなどの生活習慣病や、パーキンソン病・多発性硬化症・脳卒中、炎症性腸疾患、腎不全なが疑われた場合、各種キレーションやデトックスによって、有害金属の排泄能と共にグリフォサート濃度が低下しているか治療前後で効果判定することが大切です。

ヒ素やサリン中毒で通行人が倒れたり、死者が出れば大騒ぎなのに、駅伝ランナーが農薬による急性中毒で倒れたとしても 、マスコミや大会関係者は、(1区は一番気温が低かったのに)自己管理不徹底な選手の責任で熱中症になったのだと結論づけた様です。

熱中症の陰には農薬(除草剤)中毒あり要注意!


モンサントはバイエルに買収された格好で名前を消し始めたが、枯葉剤・PCB・DDT・アスパルテームと、過去には人類に有害なものばかり販売してきた歴史がある。
ラウンドアップの有害性が暴露された今後も、名前を変えまた別の猛毒を撒き散らす可能性大の、人類にとっても脅威なケミカルカンパニーモンサント。

人類が目覚めないかぎり歴史は繰り返されます・・・しかし、姿を変えた第6弾の波状攻撃が来ても、我々に止める意思があれば 次も阻止できます!」





(ご本人より掲載の許可を頂いています)

2018年8月10日

「豪雨に負けない森はどこへ…。今国会で成立 「森林経営管理法」 が日本の山と林業を殺す=田中優 」

2018年8月5日に発行されたばかりの、 田中優が マネーボイスのために書き下ろしをした記事のご紹介です。

8/10現在、Facebookではすでに約2,900のいいね!やtwitterでは470件以上のリツイートを頂いているようです!

ぜひご一読頂ければ嬉しいです。 拡散も大歓迎です!(スタッフ)


▼ 田中優より

今進められている「森林経営管理法」は大問題です。
長いですがぜひ読んでみてください。
そしてこの問題を多くの人に知らせてあげてください。




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豪雨に負けない森はどこへ…。

今国会で成立 「森林経営管理法」 が日本の山と林業を殺す=田中優


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https://www.mag2.com/p/money/501696

180805woodjob_eye

あまり知られていない、今国会で成立した 「森林経営管理法」 について解説する。
日本の森林の乱伐を招き、林業というビジネス自体を崩壊させかねない制度だ。

~ 新法で恩恵を受けるのは、 低級木材を大量生産する巨大製材所だけ ~



■ひっそり成立した「森林経営管理法」

今国会にて、新たな法律である「森林経営管理法」が可決・成立した。
来年2019年4月1日には施行され「新たな森林管理制度」がスタートする。

その制度は、所有者が管理できていないと市町村が判断した森林について、市町村が業者らに伐採などを委託できるというもの。伐採には森林所有者の同意を前提としているが、もし同意が得られない場合でも、市町村の勧告や都道府県知事の裁定があれば伐採を可能とする特例も用意されている。

この新制度についてほとんど国民には知らされていないが、日本の森林の乱伐を招き、日本の山を守ろうと努力してきた「きこり」とも呼べる林業従事者たちの生活を脅かす恐れがある。その問題点について詳しく解説したい。


■食品を腐敗させない「天然スギ」の素晴らしい殺菌効果

「酒・味噌・醤油・お酢」、日本を代表する発酵食品を作るのに欠かせない木材がある。それがスギだ。スギの精油分には殺菌効果があって、食品を腐敗させないのに発酵は促進する。

我が家で醤油造りをしてみた。我が家は無垢のスギで建てていて、殺虫剤はおろか、防カビ処理すらしていない無垢のスギだ。おかげで醤油造りに向いていたようで、一緒にワークショップしたメンバーの中で一番早く発酵が進んでいる。


それだけではない。秋田スギで作る「曲げわっば」を作る職人たちは、樹齢が200年を越える天然(天杉)のスギを使っていたそうだ。曲げたときに折れない材質を作り出すには、樹齢50年程のインスタントなスギではできないのだ。
そのために秋田県大館市は、「150年の森」事業を始めた。素材となる樹齢の高い木が入手困難だからだ。

「桶」の材料にするスギも同様で、樹齢数百年のスギが使われている。
プラスチックでは作れない特徴が、酒や醤油、お酢などの発酵文化を支えていたのだ。


もともとスギの殺菌効果は食品には欠かせないもので、かつては食品を運ぶ「経木」もスギであったし、かまぼこ板にもスギが使われていた。スギの食品庫に保存すると、腐敗させずに食品が枯れていくのだ。


■効率重視で流通しているスギ材に、その効果はない

ただし、これはきちんとした低温乾燥または天日乾燥をした天然スギの場合の話である。いま普通に購入したスギではその効果はない。

今は乾燥を早く、徹底的にするために、120℃もの高温で乾燥させるのが一般的だ。
乾燥炉の中に入ると下にはスギから出た精油分がタール状になって落ちている。
この精油分がなくなると、殺菌効果も発酵を促進させる効果も期待できなくなる。


スギを使うことの最大のメリットが失われてしまうのだ。スギはまるでプラスチック部品の代替品のように扱われ、生命を持つ樹木としての扱いをされなくなっているのだ。

今は伐採したスギは防カビ薬品のプールにドブ漬けされ、さらに殺虫剤で処理されてしまう。輸入された木材も同様だ。輸入されるとまずシートを被せられ、殺虫のための臭化メチルで処理されてしまうのだ。


■成立した「森林経営管理法」が守るものは…

ところが今回の今国会で成立した「森林経営管理法」では、こうしたきめ細やかな森林経営は対象としていない。素材加工業者である「巨大製材所」の都合に合わせた森林経営を推進するために作られたものだ。


大手の「製材所」が求めるのはインスタントで量の多い素材の供給である。つまり良質の木材ではなく、接着剤で固めただけのベニヤ板や、MDF(中質繊維板)と呼ばれる、木材チップを原料としてこれを蒸煮・解繊したものに合成樹脂を加えて成形しただけのものだ。


木材には本来、「A材、B材、C材など」と呼ばれる質のランクがあって、A材以外の質の劣悪なものを加工して作る素材加工業者は、質の低い木材しか必要としない。質が低い木材も使われること自体は歓迎されるべきことなのだが、そればかりにされてしまうと困る。

さらに今問題になっているシックハウス症候群や化学物質過敏症の人たちの症状を悪化させる接着剤や化学物質を使うので、さらに暮らすことのできる無垢材を使った住まい作りを狭くしてしまうことになる。


■樹齢55年以上はすべて伐採へ

たとえば樹齢についても、11齢級(樹齢55年)以上のものはすべて伐採していく方向だ。日本では戦後の水害対策として、「拡大造林計画」として全国各地にスギ・ヒノキ・カラマツ・アカマツ等を植えた。全国に膨大に植えられたスギはすでに伐採期を迎えたので、順次伐採していって毎年伐採する木材の樹齢を合わせたいというのが方針だ。そうすれば毎年持続的に伐採していっても森は維持されるからだ。


いや、そもそも「拡大造林計画」自体が強引で無理のあるものだったという反省のないことが問題だ。今回の「森林経営管理法」の強制もまた問題だ。「拡大伐採計画」とも言うべきものを押し付けようとしている。これが強制されると、「曲げわっばの150年の森」などできなくなる。樹齢を長くして、A材や超A材を増やすことは全く求められてなくて、ただひたすら低級な材を粗製乱造することしか考えられていないからだ。


そうではなく、高級な木材生産を中心とした「森林経営」はできないのか。
人体に悪影響のある接着剤や化学物質まみれの木材の供給を「森林経営」と呼んで推進することは、さらに森林経営者を圧迫して、人々に住むのに適さない住宅ばかりを建てさせることになる。


■中国では、毎年210万人の子どもがホルムアルデヒドで死亡

中国での今の事例を見てみよう。
「毎年210万人の子供が内装材料に含まれるホルムアルデヒドなどが原因で死亡している」と報道されている。

指摘したのは中国工程院院士で呼吸疾病専門家の鐘南山(しょうなんざん)氏で、中国の白血病患者児童の9割の住宅が高級リフォームされている家屋で発生しているという。

中国環境保護協会の統計データをもとに、白血病を患う子供の患者のうち90%の家庭が住宅高級リフォームを行っており、毎年210万人の子供が内装材料汚染が原因で死亡しており、80%の内装材料で基準値を超えたホルムアルデヒドが使用されており、妊婦の流産の70%も環境汚染と関係があると指摘した。

これは、政府が定めるホルムアルデヒドの安全基準値が低い上に、家具などの環境基準値が低いことが原因であるという。


北京在住環境保護ボランティアである張峻峰さんは、次のように語っている。

「ペンキや接着剤に含まれるホルムアルデヒドやベンゼンはじめ多種の溶剤によって、木材を塗装し接着します。それはリフォームの際に大量に使われる木材や合板、ペンキなどに含まれています。しかし、これらの216種類もの溶剤によって接着させられた場合、ホルムアルデヒドが完全になくなるまでに100年~200年の時間がかかります」。


このホルムアルデヒドの汚染問題を予防することは不可能であると、張さんは指摘します。唯一の方法は、こうした木材や塗料を使わないようにするしかありません。ですが、現時点では無理なことです。それが現実です。
出典:新唐人(2016年12月23日)


■「合理化」の名のもとに悪法が次々と成立している

日本もまた、中国と同様のレベルになろうとしている。供給される素材そのものが無垢材ではなく、加工木材を中心とした「森林経営管理法」によって進められるからだ。


いまも現実に、多くの人は日本の新築の家を「新築の家の臭いがする」として発がん物質とされるホルムアルデヒドの臭いを嗅ぎ、同じ臭いを「新車の匂いがする」と喜んでいるのだ。

このような形の「合理化」があちこちで進められている。
「水道の民営化」「種子法の廃止」など、どれもみな「大きな企業」へ餌を丸投げするかのような方針ばかりだ。

その結果、日本はどうなってしまうのだろうか。


■記録的豪雨に流された森林

2018年7月、西日本を中心に日本は記録的豪雨に見舞われた。ダムを守るために放水された水は民家を押し流し、愛媛県の肘川や岡山県の高梁川などで大きな被害をもたらした。今回もまた、流れ落ちてくる流木は水害を拡大させた。


なぜ、これほどの流木が流れ落ちてくるのか。そこに戦後行われたスギ・ヒノキによる拡大造林計画の失敗の影を見ることができる。大規模に植林した後、手入れもされずに放置された植林木が十分に根付かずに雨と共に流され、倒れるときに周囲の土砂を掘り起こして流れた結果であるとの見方があるのだ。


「拡大造林計画」では、それ以前のような広葉樹中心の森林が針葉樹に変えられ、植えられた植林木が「挿し木」中心であったため、天然林のような真下に根を張る「直根」が広がらず、山を抑える力が弱くなっていたこともある。そして、植林以前の広葉樹の根が枯れ、そこが水を含んだ空間に変えられてしまうのに30年以上かかるため、伐採した直後ではなく半世紀以上も経った後に山崩れを起こした。「拡大造林計画」によって、水害に弱い山地を人為的に作ってしまっていたというのだ。


■林業では生活できなくなっている…


そうして考えてみると、「戦後の拡大造林計画」はそれまでの広葉樹中心の山を針葉樹中心に勝手に塗り替えてしまったのだ。いくら何でも国内の森林の半分近くを、突然人工林に変更してしまうのはやりすぎだった。


当時は山林所有者の力が強く、木材の価格は山林側の言い値の通りになる状態だったが、それを安く供給させるために、1960年頃から木材の輸入に対する関税をほとんどなくしてしまった。木材価格はそれをきっかけにして暴落し、今でも当時の木材価格と変わらない。物価上昇率を加味すると、当時の木材価格の八分の一程度まで下がってしまっている。


山に手が入らない最大の理由は、木材価格が安すぎて、関係者は生活できないレベルになっているためだ。先を見ないその場しのぎの林業行政が、これほどまでにダメにしたようなものだ。それが再び三度、同じ林業行政によって繰り返される。


こうしたその場しのぎの林業政策が森をダメにしてきたのであって、改善したのではない。今回の「森林経営管理法」も、その流れに乗った森林経営を悪化させる仕組みになるのは間違いないだろう。


■「林道」が日本の山を破壊する

現在の時点で山という現場を壊しているのは、「高性能林業機械化による過大な林道建設」によるものだと思う。ところが「森林経営管理法」もまた、高性能林業機械の活用を推進している。


山が壊れるのは、圧倒的に林道崩壊をきっかけにすることが多い。その林道は、効率良く伐採した木材を搬出するために推進されるのだが、日本の急峻な山に適した林道となっていない。さらに効率重視の高性能林業機械を入れたがるが、その重さは日本の急峻な山に耐えうる重さではないのだ。

30トンもあるような高性能林業機械を走らせるには、高速道路レベルの道路網を整備しなければならない。しかし急峻な山岳地帯に、そんな道路を造れるほどの余裕などない。その結果、山を削り、沢を埋め立てて林道が造られるが、その林道そのものが山を崩れさせる原因となっていった。


たとえばバブルの時期に全国で進められた「スーパー林道」と呼ばれる高規格道路を見てみるといい。各地に建設されたが、その後はスーパー林道の法面から続々と崩壊し、使えないものばかりになってしまった。


山にとって最も破壊的なことは、「道路建設」だと思う。確かに平地なら機械で伐採し、余分な枝や木の皮を剥ぎ取り、玉切りして大型トラックに積んで運び出す作業までできる高性能林業機械は魅力的だが、日本の急峻な斜面ばかりの山では、そんな簡単に使えるようにならないのだ。


■山と共存する「自伐林業」

昔のきこりたちは山から木を伐り出してくるために、木馬道(きんばみち)を作っていた。それはなるべく斜面を削らず、高低差のある所では伐採した木材を積み上げて、橋のような構造物を造り、そこにレールのように木材を並べて運び出していた。そこまでして山の斜面を削らずに運び出していたのだ。


こうした山を傷めない施業方法は今、「自伐林業」と呼ばれる施業に引き継がれている。山には重いものは入れず、「チェーンソーやワイヤー、フォワーダ(小さな木材運搬機)や2トンロングトラック」程度しか入れない小径を造っていく。


その小径からさらに葉脈のように小さな道をつけていく。そのトラックの入る道路もまた、斜面の側に落ちるように傾斜をつけて作ってある。そうすることで、豪雨の時に道が雨の流れで削られないようにしているのだ。その林道を車で走ると、車が斜面の下側に傾くので落ちそうな感触になって怖いのだが、そのことも手伝ってトラックも轍をつくらずに走るようになると言っていた。


台風の日に徳島県の「橋本林業」が管理する自伐林業の山を見せてもらったことがある。豪雨の後だというのに、全く崩れることもなく林道が続いていた。その日の作業は、道路に塞がるように落ちている枝葉を作業靴で崖下に落とす作業が中心だった。

このような伐採方法を「自伐林業」と呼んでいる。


■山に負担をかける「森林組合型林業」

「自伐林業」と対になるのが、「森林組合型林業」だ。森林組合では効率的に経営しようと思うあまり、一斉に木材を皆伐して市場に出し、山に負担をかけてしまうやり方をする。

今でこそ皆伐はしなくなったが、多くの森で横一列に伐採する「列状間伐」をする。ところがその列の幅はいつの間にか広めに取られるようになり、皆伐と変わらないような伐採のされ方をしている現場も多いのだ。そうすると豪雨で水害を招くような森の現場になってしまう。


■日本の山は経済的に壊滅してしまう

木材については質の高い方からA材(建築用材)、B材(合板や集成材など)、C材(紙生産のためのチップ)、D材(バイオマスとして燃やすための材)がある。今回の「森林経営管理法」で恩恵を受けるのは、中心となる素材生産業者は主に膨大な生産量で稼ごうとする巨大企業である。B材(合板など)、C材(チップ)、D材(バイオマス)の取引が多くなるからだ。

ところが、日本の山は放置されてしまった荒れ果てた山を除けば、意外なことにA材(建築用材)、さらに超A材とも呼ばれる最高級建築用材もたくさん育っているのだ。


これに対して全体の網掛けが、低質材中心になっていることがおかしい。
「森林経営管理法」によって低質材中心に集められ、そこに交じり込んだA材を市場に横流しすれば、素材生産事業者は儲かる。今ただでさえ価格が低迷して困っている林業者が山を保全しながらA材を生産しようとしても、素材生産事業者が横流しするA材に市場価格が暴落させられれば、もはや山は「打つ手なし」の経済的崩壊状態になってしまうだろう。


たとえば「間伐材だから低級材」になるわけではない。木材の質によるのだ。
間伐材でも丈が短いだけで木材市場で十分A材として販売できるものもある。
これまで一所懸命に山を大事にしてきた「きこり」さんのような人たちの利益を、「素材生産事業者」の横流しが奪う結果になりかねないのだ。


■「森林経営管理法」が日本の林業をダメにするワケ

自伐林業では、ほとんど「択伐」によって選ばれた木だけを市場に出す。
常に森には木が育ち、択伐した後の空間にだけ再度植林をしていく。

そうすると、まっすぐ上にだけ択伐した木のあった光の射す空間ができるため、広葉樹であってもまっすぐ空に向かって育とうとするのだ。その結果、通直(木目もくめなどが縦にまっすぐに通っていること)に伸びる広葉樹を育てることもできていた。

こうして一本一本を択伐して市場に運び、販売していく方法だ。
どんな木でもいいから市場に運び出す「森林組合的林業」とは全く違う。


今回の「森林経営管理法」は全くもって「森林組合的林業」の延長線にある。
B材C材を中心に「一山いくら」の販売をして、素材加工業者である製材所に届けるだけの林業となるからだ。


■山をただのカネとして見ていない「森林経営管理法」
そうではなく、森を保全する最前線にいる「きこり」の人たちの利益になる仕組みにしていくべきだ。

今の改正案は、大きな力を持つ「素材生産事業者」を中心にした仕組みになっている。そして、山を本当に保全できる人たちを排除し、素材生産事業者の作る勝手な場価格が暮らし方を決めていくことになる。

木々はもっと樹齢を重ねていくことで、もっと貴重な性質を持った材となり、山は多様性を持った生物たちの作り出す豊かな空間になれるのに、この改正案は山をひたすらカネの場に変えてしまおうとしているのだ。


生物としての木ではなく、カネになるコンクリートや鉄骨が育っているだけの場所のように認識している。「環境」も「災害防止」もカネと直接関係ないからと無視されれば、今よりさらに山は荒れるだろう。


強引な拡大造林計画で自然林を人工林にして荒らしてしまった後に、木材自由化によってその価格を著しく安いものにしてしまった。それを一部の心ある人たちが森の環境を改善してきた矢先に、今回の「森林経営管理法」がそうした現場での努力を無視して大きな「素材生産事業者」に利益を分配する仕組みにするのだ。


■「森林払い下げ疑獄事件」に発展する?

この「森林経営管理法」の問題点について、東大大学院教授の鈴木宣弘氏は以下のように述べる。

「経営意欲が低い」と判断されると、強制的に経営権を剥奪され、受託企業がそこの木を伐採して収益を得ることができる。無断で人の木を切って販売して自分の利益にするというのは、盗伐に匹敵するほどの財産権の侵害で、憲法に抵触する。

そして仕上げとして、来年には国有林についても、その管理・伐採を委託できる法律が準備されている。これは国の財産を実質的に企業にタダで払い下げることである。
出典:林業改革の問題点 林家よりも企業優遇 
東京大学大学院教授 鈴木宣弘氏 - 日本農業新聞(2018年7月24日配信)


これは恐ろしい話ではないか。
いわば「平成の森林払い下げ疑獄事件」とも呼べるような事態が進められることになる。


かつて日本の財閥と軍が日本を帝国主義的な専制国家にしたという反省に立って、戦後に「財閥解体」が進められた。それによって「農地解放」と同時に進められたのが「財閥解体」だった。その戦後解体された財閥には、チップなどのために世界中の山を破壊してきた「製紙会社」もあったことを思い出すべきだ。その製紙会社などが「チップ材」や「合板・MDF材」「バイオマス材」など低質木材の購入者として再び権力を持つのだ。

それら財閥に、再び豊かさを取り戻しつつある日本の森が、タダで明け渡される状態になっているのだ。


■子孫のために森を守ってきた「きこり」を蔑ろにしてよいのか…

かつてきこりたちは、荒れた山に土嚢をかついで登り植林をし、山を再生させてきていた。

その木材は育つまでに百年以上かかるため、自分の利益のための努力ではなかったのだ。子孫のため、未来世代の人のために努力してきたのだ。百年後に木を売って利益が得られるとしても、自分の世代ではなかったのだ。その努力を横から出てきてかすめ取る。それがこの法によって実現させられようとしているように見える。

今やっと育ってきた木を、もっと樹齢を重ねた豊かな材にしてはどうか。遮二無二伐採して木材の齢級を平均化させるのではなく、古くからの森と新たな森が共存していても毎年伐採する木材の量を平均化させることはできるはずだ。

「山を壊すのは林業政策の失敗であって、重すぎる「高性能林業機械」を入れるために削り取った林道だ」と知ったうえで、今を見てほしい。じっくりと私たちの生涯以上の長さで変化していく山を監視していてほしい。


■新制度は「山殺し」でしかない

私たちは宮城県の山で、山を保全して使い続けていくための林業を実施している。

皆伐はせず、択伐しながら広葉樹の自然林を造ろうとしている。そこにつける道路は極めて小さな小径を細かに入れ、運び出すのも「高性能林業機械」ではなく、かつて盛んに使われていたウマに頼っている。ウマなら自分で小径を選んで作り、林道を壊すこともない。しかも夏場には最も費用の掛かる下草狩りを、頼まなくても食べてくれる。最初一回の下草刈りだけで、後の下草刈りはウマとウシとがやってくれる。彼らは炎天下でも自由に動き回り、下草を食べ、植林木への栄養を届けてくれる。


本来の林業はこうした人間を含めた生き物たちの場が育んでいく場ではなかったか。もともと林業は工業生産ではない。その対極にある生命の営みに合わせた時間のかかる生産なのだ。


それを現場も知らない見にも来ない人たちに管理させるのがおかしい。
もっと謙虚になって自然に起きることに学びながら進めなければ、結局「林業」とは名ばかりの利権の奪い合いの場にされてしまうのだ。


林業者の側から見ると、勝手に「所有した」と名乗る人たちによる「山殺し」でしかないのが、「林業の再生」という名目の新制度である。山という場は、たくさんの生き物が交錯して暮らす場で、カネになるためのものを育てる場などではない。そこには仲間としての生き物に対する敬意がないとうまく進められないし、無理な使い方を考えるのではなく、無理のない利用法を昔に遡って教わるようでないと実現できない。


それを水が売れるからと買収して水源を奪ったり、高値で売れるからと伐採して輸出したりするのが間違っている。あくまで天然素材はその地に付随する豊かさとして存在するだけであるので、販売したり輸出するためのものではない。


■大自然の美しさは、決しておカネに変えられない

最近、近くの山の木材が皆伐されて、そこに太陽光発電が設置された。
こんな破壊が自然に優しいはずもないし、持続可能なはずもない。
近くの他のメガソーラーは今回の西日本豪雨によって土砂崩れを招いて壊れた。

山をカネの尺度で考えたら、そうした利用法を考えることになるのだろう。
カネの尺度でしか考えられない人たちに、どう説明したらいいのかと考えると、言葉を失う。そこにある自然の美しさは、誰のものでもない。


前述した「自伐林業」をしている橋本さんの山に入って、雨上がりの森を見て息を飲んだ。「山紫水明」とでも言うべきか。そんな山づくりをしたいと思う。


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・石木ダム建設予定地にて~住むんだったらここがいい!~(4/15)
→ 2018年4月のバックナンバーを購入する
  https://www.mag2.com/archives/0001363131/2018/4



・戦争と温暖化(3/30)
・地球温暖化で寒い冬に(3/15)
→ 2018年3月のバックナンバーを購入する
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・中国地方の森と「たたら」の関係~「もののけ姫」の舞台の虚実~(2/28)
・スギに生まれたニホンジン(2/15)
→ 2018年2月のバックナンバーを購入する
  https://www.mag2.com/archives/0001363131/2018/2


・水問題というトリック(1/30)
・大感謝キャンペーン第2弾(1/19)
・何のための水道民営化なのか(1/16)
・大感謝キャンペーン第1弾(1/5)
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・2018年の未来像(12/30)
・「大地の再生」を考える(12/15)
→ 2017年12月のバックナンバーを購入する
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・懐かしい金沢への旅(11/30)
・エコロジカルフットプリント+時間軸(11/15)
→ 2017年11月のバックナンバーを購入する
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・fragile(下)主な意味:壊れやすい、もろい、虚弱な、かよわい、はかない(10/30)
・fragile(上)主な意味:壊れやすい、もろい、虚弱な、かよわい、はかない(10/15)
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・「大きい、小さい」を判断して新たな社会の仕組みを(下)(9/30)
・「大きい、小さい」を判断して新たな電気の仕組みを(上)(9/15)
・号外:感謝の気持ちを込めて購読者様へプレゼント♪第2弾(9/1)
→ 2017年9月のバックナンバーを購入する
  https://www.mag2.com/archives/0001363131/2017/9


・「セルフインフラ」が未来をポジティブに変える 後編(8/30)
・「セルフインフラ」が未来をポジティブに変える 前編(8/15)
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・木を活かす(下)(7/30)
・木を活かす(中)(7/15)
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・木を活かす(上):「無垢材」という言葉に騙されないで(6/30)
・銀行を信じてはいけない(6/15)
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・「主要農作物種子法廃止」にどう対処するか(下)(5/30)
・「主要農作物種子法廃止」にどう対処するか(中)(5/15)
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<< 他、マネーボイスでの田中優記事はこちら ↓↓ >>


『日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?=田中優』 (2018.2.25)
  https://www.mag2.com/p/money/384427


『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優 』 (2018.1.30)
  http://www.mag2.com/p/money/368677


『2018年夏上陸「日本版グラミン銀行」はサラ金とこの国の貧困に勝てるか?=田中優』 (2017.12.23)
  http://www.mag2.com/p/money/352614


『官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優』 (2017.9.28)
  http://www.mag2.com/p/money/308966


『「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と貧困解決の重要点=田中優』 (2015.12.10)
  http://www.mag2.com/p/money/6664


2018年8月8日

田中優『ダムはムダ』 書き起こし無料公開中!

オンラインサロン「田中優ラボ - 七世代先の未来に責任を持とう 」にて、書き起こしを無料公開中です☆

今回の西日本豪雨でも問題になったダムについて・・本当に必要なのでしょうか?

ご一読頂けたら幸いです。


『田中優氏「ダムはムダ」編 ワールドフォーラム2007年9月』

(講演動画はこちら https://youtu.be/5F09Zg9oKGQ 再生時間10分)
の書き起こしに、今回加筆を行いました。




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田中優

ダムは目的別に「治水」「利水」に分かれて、「利水」の中には「水」「電気」という形に分かれます。

例えば東京の場合、1971年と現在と比べて水ってものすごく消費量が増えたと思いますよね?

減っているんです。

実は三十何年かけて東京の水の消費量は減り続けています

なぜ減ったのでしょう? 

工業用の水道が値段が高いので、みんな節約してしまったんです。その結果、ものすごく水の消費量が減りました。

それから家庭の需要も減っています。

今まで増えてきたのは「水洗化率」、トイレの水を水洗にするために需要が上がってきたんですね。ところが水洗化率はほぼ100%、今後は上がりません。しかも水洗トイレの節水型が増えたので、今新しいトイレにすると従来の3分の1しか水を使いません。


その結果、水の消費量は減っているんです。

ところがこの35年間の間に、東京のためにたくさんダムを造りました。
そのダムの水がどうなっているかご存知ですか? 

「無効放流」です。

そのまま川に流しているだけです。何も使っちゃいません。

霞ヶ浦も長良川河口堰でも二風谷ダムでもどこでもそうです。
無駄に造っているだけで、これは必要がありません。ですから今や電気必要なし、水必要なし。


そして治水はというと、実はダムを造るときというのは下流部分に財産が集中していて、そこにこう川が流れ込んでくるわけですよね。

その時にここにダムを造ると、ここに一定量の雨が降った場合については、この雨を川に流さずにダムにプールできますね。

でも流域面積全体で考えると、だいたい今は多くても10%くらいです。つまり、10%のところだけ雨が降ったら役に立ちます。残り90%は役に立たないんです。だからダムで治水をするというのはこれはムダです。


どうやると一番良いかというと、この下流部分のところに貯水池を設ける。大雨が降ってきたらこの下流の貯水池に逃がす。

こういう形にするのがコストも安く便利です。その土地がないということであれば、水田を使うと便利です。水田のところに流し込む。それは育っている稲がダメになりますが、きちんと保険に入って補償する。そうすると翌年になると連作障害が消えるんですよ。


ダムについてはもはや全く必要性がありません。
理屈さえ理解をすればやめる話になるはずですが、今のところみんな騙され続けているので、ダム推進が続いているという状況です。


ーーーーーーーーーーー

「風と水」の密度を比べると、水の方が800倍密度が大きいんですね。

その結果、風車の800分の1のサイズで同じ量の発電ができるんです。
だから日本の場合一番大きなエネルギーを得られるのは、小規模な水力です。

小規模な水力に進めていくのが一番最もコストが安く、一番大きなエネルギーが取り出せます。
それをダムにする必然性は実は全くありません。

水力発電の電気の発電量はどうなっているかと言うと、発電量は「高さ×水量×重力」によって決まります。

ですからダムで作った場合の発電量と、小さく水力をこう階段状に貼り付けていった場合の発電量を比べたとするとどうなるか? 

同じなんですね。

高さは同じでしょ?流れる水量は同じ、それに重力はどこでも一緒だから。ということは、ダムにする必然性が全くないんです。


なぜダムにするかというと、必要な時に発電してもらえるからです。夜中、水をずっと貯めておいて、昼間にどっと落として発電できる、つまり充電装置のような役割を果たすことができるからダムを造るという状況なんです。


ダムで水を貯めると、砂が溜まってしまいますよね。そのために土砂が海に流れていかないから砂浜が消えていく。そして時々その溜まってしまったヘドロを一斉に流すんですね。


黒部川が有名なのですが、梅雨の時期の大雨の日に思い切り土砂を流してしまうために、ふもとの漁師さんたち、いくら何をとってもヘドロしか取れないんですよ。タコつぼを入れておくと、タコが壺ので中でヘドロで窒息しているんです。かわいそうです、本当に。そういうような状態になってしまうのがダムです。


だからダムはとにかく撤去した方が良いです。今はもうアメリカでは500基以上撤去していますし、日本でも川辺川ダムを予定していた球磨川の荒瀬ダムも撤去しました。これからダムは撤去する時代に入っていきます。これは公共事業としてもものすごく力になるんですよ。


だからぼくは公共事業が悪いんじゃなくて、その選んだ代物が悪いと思っているんです。だから地域の人たちが役に立って経済的に利益が得られてもっと安いものだったら、公共事業はあった方がいいと思うんです。

だけど今の公共事業は、借金を貯めて役に立たなくてすぐにダメになるということが問題なんだと思います。ダムを撤去することは経済的にとても利益が出ます。というのは魚がたくさん上がってくるようになりますから。


そしてダムのために砂が入らないように砂防ダムというのをバーッと連続して作るんですよ。これ1基、2千万円から2億円かかるんです。にもかかわらず山の中に入ってみると、例えば木頭村、四国の山の中を見てみると400基以上も連続してあるんですよ。1基2千万円から2億円、それが400基以上連続してあるんですよ。もう万里の長城のようで、バカげていますよね。

そんなバカなことをやって公共事業で儲けているから「砂防会館」というのがあるんですね。それが特定政党の集まっている場所になっているわけですが、なんで砂防会館か? それが一番お金が儲かるからです。


そしてダムを貯めるとそこにはもう一度「浚渫(しゅんせつ)・・水底をさらって土砂などを取り除くこと」が必要になりますね。

そして今度下側には「飢えた水」というんですが、もうまるっきり砂を含まない水が流れていって全てをツルツルにしてしまうんですよ。そうすると魚が卵を産める場所がなくなってしまうんですね。そして下の橋脚、橋とかをどんどん溶かしていってしまうんです。


そして一番下にいくとどうなるかと言うと、砂がどんどん失われているので、今「遠州灘」とかどんどん減ってしまっていますね。

そういう構造になってしまうので、テトラポットを並べるわけです。だから公共事業は今テトラポットを並べたりしてお金を使っていますが、それよりもダムを撤去した方がよっぽど安いです。経済効果もとても大きいです。

ですからそういう方向に公共事業を向ければ良いんです。建設会社の人たちも全然断る気はないと思います。だって公共事業が欲しいだけですから。だから公共事業はまともな公共事業であれば良いんだという形で主張していくべきだと思います。

ーーーーーーーーー

椎葉ダムというのはアーチ式ダムなんですよね。
アーチ式ダムというのはダムの上流に向けてアーチを造ってダムにします。

最もコンクリートの量が少ないので一番安上がりでできるんです。ところがもうボロボロです。崩れていますね。しかももし崩れたとしたらあそこは真下に学校があるんですよ。ですから崩れてしまったら最初に学校が被害に遭ってしまう。


実は世界の中ではダムというのはすごく壊れているんです。一番ダムの中で悲惨な事故だと思うのは中国の「板橋ダム」というダムが壊れた時です。

1970年代に起こりましたが、この時上流で2つダムが壊れました。ところが中国ってダムを連続して造っているのでドミノ倒しが起こってダムが62基壊れました。最後のダムが壊れなかったので、町が水没してしまいました。その結果、23万人が亡くなっています。これが世界最悪のダム事故です。

こういう事態もあるし、例えばアメリカの「ティートンダム」、「フランシスダム」なども壊れていますし、世界各地で実はダムって壊れているんです。

だから日本のダムが壊れるのはこれから起こってくる時代だと思います。特に椎葉ダムは危険だと思います。



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<<サロン概要>>

**「田中優ラボ - 七世代先の未来に責任を持とう 」**

「未来バンク事業組合」「天然住宅バンク」理事長・田中優による
”次世代社会”をテーマにした会員制コミュニティ。

田中優がSNSやメルマガではなかなか書かない、次世代社会をよりよいものに
するための最新の考察を配信し、新たな気付きの提供はもちろん、田中優が
実践している情報収集術・アウトプット術など実生活でも役に立つノウハウも!


メルマガのように一方通行な情報発信ではなく、田中優による考察をベースに、
会員の皆さまと意見を双方向に交わしながら、これからの社会をよりよいものに
するためのプロジェクト発足も視野に入れています。


これからの未来社会を一緒に考えていきませんか?


只今サロンメンバーを大募集中です!
https://lounge.dmm.com/content/1881/



2018年7月31日

『 なぜ甲状腺がんが「原発事故の影響だ」と言えないか 』

 原発事故があって、「甲状腺がん」を引き起こすとされる放射性ヨウ素が放出された。しかしその調査委員会では「事故の影響だと認められない」としたままだ。世界的に「放射性ヨウ素と甲状腺がん」との因果関係は認められているのに、なぜ認められないのか。

 この曖昧な判断は、政府に忖度した結果ではないかと疑問を持つ人も多い。
なにより確率論で言えば、通常の小児甲状腺がんが「100万人当たり一人か二人」なのに、福島の一巡目の集団検診調査で、38万人の中で116人の子どもに「甲状腺がん・またはその疑い」が発見されたのだから。しかしそこには別な事情があった。

 1986年のチェルノブイリ原発事故の頃には、今ほど精度の高いエコー検査装置はなく、もともと小児甲状腺がんは発生確率が低すぎて、症例を診たことのある医師もほとんどいなかった。しかし福島までの間に症例も積み重なり、エコー装置自体の精度も向上した。そのことによって事態は解明されるどころか、逆に判定困難になってしまったのだ。


 中でも重要な事実は、
「潜在がん」の存在だ。患者にエコーを当てて調べると、実に約30人に1人の確率で「潜在甲状腺がん」が見つかる。「一万人に一人か二人」ではなく、「30人に1人」だ。ところがこの「潜在甲状腺がん」は不思議なことに、そのまま悪化も重篤な症状も招かず、遺体解剖した際に見つかるだけのものだ。
その「潜在甲状腺がん」を集団検診で発見してしまった可能性があるのだ。


 誤診ではなく確かに「甲状腺がん」なのだ。ところががん細胞として増大せず、他へ転移することもない。こんな「潜在甲状腺がん」を含めてカウントしてしまった可能性があって、第一回の集団検診で38万人の中に110人も見つけてしまったのだ。専門医も少なく、検診に駆り出されていたのは非専門医であり、エコー検査が急激に進化し、それ以前と比べて鮮明に映し出したことも災いしたのかもしれない。


 もう一つ異なる点は、チェルノブイリの場合と比べて発症が早すぎる点だ。
少なくとも事故後4年程度経過してから発症するはずなのだ。

 チェルノブイリではそうだったし、福島の場合はさらにヨウ素の被ばく線量が低い。チェルノブイリは内陸地でヨウ素摂取量の不足する地域であったが、海藻などの海産物の多い福島ではヨウ素が不足する状況ではない。それなのに福島の発病の方が多いというのも合点できない。

 さらに遺伝子情報まで検査した結果では、チェルノブイリの場合が「レットPTC」という部分に遺伝子異常が見つかるのに対して、福島では「BRAE(ブラフ)」という部分に出ている。遺伝子が壊された部位が異なっているということは、原因が異なる可能性がある。

 要は「世界的に初めての優れた検査装置での集団検診」がなされ、その結果、その子ども達の中に、「潜在がん」をたくさん見つけてしまったのではないかということだ。危険性のない「潜在がん」と違って、チェルノブイリ型のがんは増殖が早く、他の器官にも転移しやすい。だからチェルノブイリ型なら早期の対策が必要となるのだ。そして切除手術をした子も多い。自分ががんである可能性を抱えて生きることは、想像しがたいほどの不安と苦痛をもたらす。予後に問題がないとはいえ「潜在がん」もまたがんなのだし。


 そして「切除手術」を受けた場合はその後も大変だ。甲状腺は成長ホルモンの分泌を司っているので、一生甲状腺ホルモンを摂取しなければならない。切除後に「だるい、疲れやすい」などの症状も出る。こうした中で第二巡目の集団検診が行われた。事故から4年後、時期的にはチェルノブイリ型ならがんが急増し始める時期だ。受信者は27万人、この時期にも71人ががん・がん疑いとされ、そのうちの65人は一回目の検診では「問題なし」とされた子たちだった。


 医師たちはこうした現実のはざまで、判断できない状況に置かれた。もちろん現実に福島原発からのヨウ素は浴びたし、その影響を否定してはいない。しかし断定できる状況にないのだ。この中から「潜在甲状腺がん」だけを外すことも困難だ。外したとすると将来にがん化したときに取り返しがつかないのだから、カウントせざるを得ないだろう。

 新たに増加すると見込まれるのは、福島原発事故から放出された自然界に存在しなかった人間が作り出した「人工放射性核種」の「放射性ヨウ素」によるものだが目印はない。


 さて、「どう考えたらいいのか」に悩んでいるのが現時点だ。そんな中、福島県の小児科医のグループが、不安を助長するとして「集団検診の中止」を訴えた。しかし中止されると自分がどちらの甲状腺がんかわからないまま、定期検診が受けられなくなる。
 こうした中、間もなく三巡目の集団検診の結果が出る。


 こうした「潜在がん」は、前立腺にも多い。しかも一般的に、体内には毎日5000個ものがん細胞が生まれてくる。それらは体内の免疫細胞によって退治される。特に「ナチュラルキラー(NK)細胞」によって破壊される。ところがこの免疫細胞の管理・調整は「腸内微生物」が指揮を執っていて、人の意思に基づくものではないのだ。

 免疫コントロールに特に重要なのが酪酸菌が食物繊維から作り出す「Tレグ」という化学物質で、免疫が過剰な攻撃をしないようにコントロールしている。


 その元になるのが水溶性の食物繊維(コンニャクや豆に多い)で、もう一つのがんを抑制する機能があるのが植物の持つ「フィトケミカル(植物の化学物質)」だ。潜在がんならこれで対処できる。


 ところが二つが混在しているのだ。しかもチェルノブイリ型甲状腺がんだったらすぐに対処しないと危険だ。これが甲状腺がんを原発のせいと判断できない理由なのだ。


 対策として効果があるのは、「食物繊維とフィトケミカル」だ。

西洋医学の父とされるヒポクラテスは、意味深い言葉を残している。
「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」と。


 しかし当時は原発などなかったのだ。人間の作り出した「人工放射能」が新たな甲状腺がんを作り出し、その現実の前に医師たちは立ち尽くすばかりなのだ。







2018年7月29日

賃貸で住める天然住宅もあります!~杉並区『久我山エコマンション』~

天然住宅仕様賃貸マンションもあります!
ミドリムシ不動産さんでぜひ検索してみてください。

どうせ住むなら天然住宅仕様のマンションにどうぞ!

化学物質フリーのマンションは安心で気持ちが良いと思います^^

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天然住宅監修の物件になります。

建物構造は、鉄筋コンクリート造で外断熱。そのため室内は静かです。
水道管は、有害物質の溶出のないステンレス製。
合板、ベニヤは不使用です。建物入口には防犯カメラも設置されています。

室内は、化学物質無使用で、床は天然コルクの二重張り、壁は貝殻粉末の素材を使用しています。

ハウスクリーニングの際にも、合成洗剤を使用していません。


三鷹台駅周辺は、大きなお宅が並ぶ閑静な住宅街。
最寄りの駅前にはスーパーとコンビニがあります。
緑豊かな井の頭公園にも、遊歩道を歩いて15分程で行けます(園内の三鷹の森には、あのジブリの美術館があります)


東京で住みたい街として人気の吉祥寺も近く(駅で2つ)、公園でのんびり過ごすことも、お買い物やお食事をするにも便利なところです。


同建物内では、オーナーさんが、モンテッソーリ教育の幼児教室もされていらっしゃいます。


※ 化学物質過敏症治療中の方の、療養や一時避難等を目的としたご入居は、お受けしておりません。ご了承ください。



・賃料 67,000~76,000円

・所在地 東京都杉並区久我山4丁目

・最寄駅 京王井の頭線「三鷹台」駅より徒歩4分

・管理費 3,000円

・間取り ワンルーム

・専有面積 22平方メートル




★詳細はこちらより
https://midorimushi-estate.com/article.php?id=12


2018年7月27日

『原発に頼らない社会へ』~原発がなくても 電気は足りる~ 講演概要

2018年2月、グリーンコープ共同体様主催の2017年度脱原発学習会が開催され、田中優が講演をさせて頂きました。

その講演をまとめたものが、グリーンコープ共同体の機関紙「共生の時代」に掲載されました。

図は、こちらのPDFからご覧いただけます。
http://www.greencoop.or.jp/kyousei/pdf/kj201804.pdf




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田中優
『原発に頼らない社会へ』


▼原発がなくても 電気は足りる


 政府や大手電力会社は原発がないと電気の安定供給ができないと言っているが、電気が足りなくなる恐れがあるのは、真夏の平日昼間、年間数時間だけ。しかし、日本各地の電力会社はネットワークで結ばれピーク時には補完し合うため、電気が不足することはない。電力不足と騒がれ大飯原発を再稼働した2012年さえ余剰が出たほどで、再稼働は全く必要なかった。

 ピーク時の電気を消費しているのは大半が事業者で、家庭用はわずかだ。日本の家庭は先進国の中で最も省エネが進んでおり、家庭よりも事業者が消費を減らす必要がある。

 ピーク時の電力消費を減らすのは難しいことではない。アメリカのカリフォルニア州では、電気の消費量が多い時間帯に電気料金を上げる設定をしたところ、消費量か減った。莫大な費用をかけて発電所を建設し電気の供給量を増やすより、消費量を減らすほうが合理的なのだ。


▼原発と総括原価方式で肥えた日本の経済界

 政府と大手電力会社が原発に固執するのは、発電に必要な経費全てとその3%の事業報酬を電気料金に含めて消費者の負担にすることができる「総括原価方式」が採用されているからだ。電力会社は事業報酬を大きくするために架空のニーズを創り出し、多大な経費がかかる原発や再処理工場などの建設を進めてきた(図2)。

 2020年に「総括原価方式」が廃止されることが決まり、直前の今、大手電力会社は、原発の再稼働準備や津波対策費等という名目でどんどん浪費し、事業報酬を増やしている。

 「総括原価方式」で日本の企業の7割が儲かると言われている。政府や大手電力会社だけでなく、日本の経済界、政界のほぼ全体が利権を共有する仕組みによって原発は守られ、推進されてきた。原発により甘い汁を吸う人々によって、日本はエネルギーの国際競争力を失った。今後大きな経済効果が見込める自然エネルギー発電は、エネルギー先進国に大きな後れを取っている。


▼“原発の電気は安い”はウソ

 電気事業連合会の試算によると、発電コストは原発が最も安いとされている。
最も高いとされた水力発電には、※1揚水発電のコストも含まれる。揚水発電は、100%の出力で稼働させ続けなけれはならない原発で発電した余剰電力を使うためのもので、水力ではなく原発のコストと考えるべき。補助金等も含めた原発のコストと揚水発電のコストを合わせると、原発が最も高くなる。

原発を推進した日本の電気料金は、世界一高いと言われる。


▼電気は地域分散型で

 日本でも自然エネルギーによる発電が広がっているか、特に太陽光発電は電圧が低いものが多く、電力会社の送電線網に乗せると電気抵抗により口スが生じ、届く電気は大きく減ってしまう。小さな発電はその地域で消費するべきだ。

 2020年に※2発送電分離で送配電も自由化されれば、自分たちで電気を届けることができる。国や大手電力会社から降りてくる電気ではなく、地域で電気を選び、自給する仕組みづくりが必要だ。

 これまで、日本の自然エネルギー発電の電気料金は、※3固定価格買い取り制度で守られ特に高かった。今後は市場競争が生じ、世界の水準にまで下がるだろう。蓄電バッテリーも性能が上がり価格は下がっている。我が家では、太陽熱温水器と太陽先発電、ペレットストーブを使うことでエネルギーを全て自給している。皆でやれば、地球温暖化を止めることもできる。

 原発に頼らない安全な電気をもっと広げ、各地で小さく発電し、地域で独立して屈ける仕組みをつくっていこう。


※1 発電所の上下ともにダムと調整池を設ける。電力需要の少ない夜間の電気で上部調整池に揚水し、昼間のピーク時間帯に下部調整池に水を落として発電する。

※2 発電事業と送電事業、配電事業を切り離すこと。大手電力会社が独占していた送電網を誰もが公平に使えるようになる。

※3 再生可能エネルギーで発電した電力を一定期間、固定価格で購入する制度。
これまで段階的に見直しがされている。


文責:グリーンコープ共同体様


★グリーンコープ機関紙「共生の時代」ラインナップはこちら
https://www.greencoop.or.jp/about/journal/

どなたでもご覧いただけます


2018年7月25日

2018.7.30発行『大雨被害とダム』

2018.7.30発行の有料・活動支援版メルマガ はこちらです!
 
『大雨被害とダム』

今回の西日本豪雨で特に被害の大きかった岡山県倉敷市真備町。

その原因は何だったのか?


気象図や警報発表などの分析、ハザードマップで見てもほぼ全域が水害の予測される地域であったことがわかりました。

そして今回大きな原因となった「ダム放流」について。

同じ豪雨でも、被害が少なかった高知県と、大災害になってしまった岡山県のダム対策では何が大きく違ったのか?

二度とこのような悲劇を繰り返さないために、ダムが本当に必要なものか、長崎県石木ダムのようにこれから新たに造る必要があるのか、改めて考えるきっかけになれば嬉しいです。







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http://www.mag2.com/m/0001363131.html


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~2018.7発行 ラインナップはこちら~

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■第166号:「天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(下)」

■第167号:「大雨被害とダム」

2018年7月24日

講演会レポート「持続可能な住まい」「持続可能な食」

6月3日、株式会社ホリスティックウェルネス様主催「ホリスティックコミュニテDay」にて、田中優は「住まい」と「食」について2講演させて頂きました。

当日のイベントの様子がブログにアップされています。

↓   ↓   ↓
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「持続可能な住まい」
 
今回の特別ゲスト・環境活動家の田中優氏の第一弾のお話。

食品以前に空気が一番大事!
そのために、どんな住まいが真に快適なのか、どんな仕組みで建てるのがよいのかということをご紹介いただきました。


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「持続可能な食」
 
今回の特別ゲスト・環境活動家の田中優氏の第二弾のお話。

遺伝子組み換え作物の脅威、子供たちの情緒障害の増大、ネオネコチノイド農薬問題、日本の種子はどうなる?

という環境・社会問題から土づくり、私たちの健康を担うフィトケミカルの効率の良い摂取方法等まで、広範囲に及びました。


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「報告 ホリスティックコミュニティDay」より
http://blog.holistic-wellness.jp/takai/5247.html


株式会社ホリスティックウェルネス様、ありがとうございました!


2018年7月11日

田中優より「2018年7月の大雨」

このたびの西日本豪雨の被害に遭われたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

岡山ということで、全国のたくさんの方から安否確認のご連絡を頂きました。
この場を借りて感謝申し上げます。

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『 2018年7月の大雨 』

 倉敷を始め、岡山県なども洪水によって甚大な被害を受けた。同じ岡山県内に住んでいることもあって、ぼくのところにも有難いことにたくさんの人から安否を尋ねられた。はい、全く無事です。しかし実際に我が家も洪水警報やら、土砂災害警戒情報などが出されていて、寝ていてもケータイはひっきりなしに騒いでいた。でも我が家が避難する場所は地域の公民館で、我が家から下に1メートル以上降りて行った場所にある。すなわち洪水になったら自宅の方が安心なのだ。ほんの数メートルだけ高いので、我が家が水に漬かるときは、地域中がみんな浸水した時になる。



   水色が田中優宅。右下が吉井川の支流金剛川。

 そして裏山はそのまま「和気アルプス」と呼ばれている連山につながっていて、土砂災害はちょっと怖い。でも我が家の辺りはなだらかな傾斜で、しかも築百年以上の古民家を解体して建てたから、少なくとも百年は土砂災害に遭っていない場所だ。そんなこんなで我が家にいた方が安全だと判断した。それでも夜は耳をそばだてて寝ていた。地崩れの前の地鳴りがしないかどうか気にかけていたからだ。


 地鳴りもなく、洪水が届くこともなく大雨は過ぎていった。しかし7月6日に開催予定だった岡山市内での講演会は中止に。そして翌日の天然住宅の見学会でのお話会のため東京に行こうとしたら、列車のダイヤが大幅に乱れていて、岡山まではなんとか行ったものの、新幹線が広島側から来なかった。止まってしまったのだ。駅員に聞くと、「東京に行けるかどうかは保証できないですよ」と言われてやむなく断念した。


 翌日7月7日、ローカル線が全滅、運休。7月8日、新幹線はほぼダイヤ通り走っていると聞いていたので東京に行くことにした。ところがこの日もローカル線は点検のために運休。確かにかなり増水した吉井川の脇を走るのだから、難しいかなと思う。仕方なく車で岡山駅まで行って新幹線に乗った。岡山駅までの道のりが長い。みな車で動くしかないせいで、道路が渋滞しているのだ。それでも何とか乗ると、3分遅れで走ってきた新幹線は、東京までに遅れを取り戻して走ってくれた。まぁ、実質的な被害は交通の乱れぐらいだった。


 岡山は天災がほとんどないせいか、全く慣れていない。ぼくの周辺では友人たちがボランティア隊を組織して、町内や近隣の町、倉敷などの地域へ手伝いに出掛けて行った。和気町内では25棟が床上浸水した。

 悪天候が続いたので、オフグリッドをしている我が家では途中で電気がなくなりかけた。今夜は無理だなと判断して子どもに言うと、子どもはさっそく近くの温泉ホテルに出掛けるのを楽しみにしている。泊まろうかとも考えたが、満室だったので日帰り入浴と食事だけにする。


 翌日も発電しないので、朝から発電機をかけた。こんな時のために発電機を持っているのだ、音がうるさくて気になったりするのだが、雨音の方が大きくて心配する必要もなかった、そして日曜日には雨が上がり、久しぶり日が差した。通りすがりの人が「久しぶりの太陽だね」と言った。もっとも夏至に近いこの時期は太陽高度が高く、曇りでも発電してくれる。おかげで翌日には電気の危機も去った。



緑の棒グラフが当日。朝25%を下回っていた電気の充電率も75%まで回復!



 その後は天気も良くなってよく発電する。我が家ではありがたいことに電気が余るほどになった。余った電気でエアコンを効かせながら、この原稿を書いている。


 なんとも危機感のない話だが、今回の大雨、幸いなことに我が家はそうして過ぎていった。大雨のせいで、地域の水路が溢れて道路に水びたしになった。子どもは大喜びで、バケツを持って外に出て、大規模な水遊びをする。山から流れ出てきた水にバケツを当てて、その水をあちこちに撒いている。ずぶぬれになったが、それもまた楽しいらしい。


 我が家の井戸はますます健在、電気もほんの少し不足しただけで健在、通信もインターネットも健在のままだった。やっぱりオフグリッドして自給していた方が、安心なのかもしれないと思う。同じ集落から見ると、我が家はほんの一メートルほど高い。この一メートルが大きいのだ。広さに一メートルの高さを掛けると、よっぽどの大水にならなければ水が届いてこないことがわかる。そう、家を建てる場所を考えるときに、高さを気にした方がいいのかもしれない(我が家は偶然だが)。





 今回悲惨だったうちの1つに愛媛県の肘川の氾濫がある。ダムが造られているのに氾濫した。ダムには貯水量がある。それを越える雨が降ったので、ダムの「但し書き操作」がされたのだ。雨が大量で、そのままではダムが破損する可能性があるときには、ゲートを開けて放水することができる。ただし放水するのは今降っている雨の量までと制限されているのだが、その量が文字通り致命的だった。ゲートを開ける前に三回もアナウスしたのだそうだが、その放流によって家は押し流され、五人の人命が失われてしまった。



                肘川ダムの放水


 「何のためのダムか」と言いたくなるが、もともとダムは完璧な解決策ではない。想定内の雨が、想定内の範囲で降った場合にだけしか有効ではないのだ。それを政治家と土建業者が利益のために「大丈夫になる、安全だ」などと言うから、こうした事態を招く。もともとダムは無限に水を貯められるものではないのだ。


 ちょうど長崎県の「石木ダム」についての訴訟の判決が出たところだ。住民側の敗訴。県の勧めるダム建設は違法ではないと。水も足りていて利水の必要はなく、洪水などの治水にもほとんど役立たないダムを大枚かけて建設するのが違法ではないそうだ。ばかげている。もっと税金を使うなら人々のためになることに支出してほしいと思う。

 それでもこの石木ダムの建設は、いずれ止まるだろうと思う。あまりにも根拠が薄弱だからだ。裁判所すら合理的な判断ができず、政治家に至っては目も当てられない状態だ。それでも私たちはその中を生きていかなければならない。



 私の消息を心配してくださったみなさん、本当にありがとうございます。私は大丈夫なので、その分だけ今回被災された方や支援活動をされている方、そして石木ダム予定地域で頑張っている皆さんに注意を向けてほしい。

 ダムはもともと万能ではなくて、しかも必要性の乏しい理由で人々の住まいを水底に沈めようとしている。美しい場所なのだ。ダム計画があったために開発されなかった。そのことが美しい場所を奇蹟的に残せたのだ。夏は水遊びに出掛けることもできる。こんな美しい場所すら私たちは子どもたちに残せないのか。










 私は子どもたちのために、こうした場所を残すために活動したい。自分のできる範囲のことでいいから、関心を持ってほしいと思う。



 最後に、今回の大雨の状態を、近所の見える範囲だけ写真に撮ってみたのでご覧ください。


 1の写真は同じ場所で、水位の低いグラウンドに看板が立っている。その看板が水没してしまっている。



 2は集落を流れる水路の写真。溢れた水が道路を冠水させている。






 3の写真も同じ水路。1メートルぐらい下を流れるが、そこから溢れて農地に逆流している。こういうところを間違えて踏み込むと水難被害に遭うのだと思う。「近くの水路を見に行く」と言って消息不明になる人は、こういうところに落ちるのではないか。


その他、周辺の写真