2018年2月23日

『 無煙炭化器 』(むえんたんかき)

田中優が共同代表を務めます非営利の住宅会社「天然住宅」のHPでは、田中優のコラム「住まいと森のコラム」を配信中です。

「森を守って健康で長持ちする」住宅や森の再生へのヒントなどがたくさん入っています。

 今回は、田中優が炭作りのために購入した、面白いモノのご紹介です。 
 ご使用の際は、前髪にご注意を(笑)

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天然住宅コラム第70回 

『 無煙炭化器 』
(むえんたんかき)


■庭で炭づくり
 
 
 岡山の家に戻ると庭に出たくて仕方ない。何かというと「炭作り」をするためだ。
炭作りをするのに便利な「無煙炭化器」を買ったためだ。この炭というモノの魅力に憑りつかれてしまっている。といっても芸術的なものではなく、ほとんど焚火のようにして燃やしている。





 モキ製作所というマニアックなものを作っている会社で、炭の作れる簡易なものを売っていることを知り、また天然住宅に住んだ建て主さんでそれを自作した人もいて、ぜひ自分でもやってみたいと考えていた。幸い田舎だし庭も広い。しかも無煙となれば買わない手はないだろうと思った。

 インターネットで購入して家に届いたのは大きな箱だった。開いてみると、なんと底が抜けた鉄板を丸めたもので、「えっ、これ?」という感じだった。ところが使ってみると炎の輻射熱を反射してどんどん燃える。炎が収まるころには空気の入らない下から順に炭になり、そのまま炭の集まりを庭に放置している。雨ざらしにして炭を中性にするのだ。


■テラ・プレタ(黒い土)


 もともと炭のすごさに感動していた。アマゾンの「テラ・プレタ(黒い土)」というものは、連作障害を起こさない土だ。それは2002年になってやっと人間の手によって作られたものであり、栄養のない赤い粘土層に低い温度で焼かれた炭と木酢液の混ぜられたものだとわかった。作られたのは4000年から6000年以上前からのものだと。するとそのテラプレタが土中のミネラル分を集めて保存し、数千年経った今も傷まない土を維持するのだと。

 まだこれを、今の人間の科学技術は復元できていない。しかも木材の炭素分の8割を炭として保存し、フランス政府は地球温暖化対策の決定打として「炭素保存型農法」を提唱する。昨年末の「COP22」会議でのことだ。この対策を持っていたから、フランスは気候変動枠組み条約を取りまとめたのではないかと考えてしまうほどだ。何しろ現在の農業に、たった0.4%だけ余分に炭素を含ませるだけで、現在地球上で排出されている二酸化炭素の75%を吸収できてしまうというのだから。

 友人の菌ちゃん農法を進めている吉田俊道さんも、今テラプレタの実験を始めている。少なくとも作物を豊かにし、病害虫を防ぐ効果があるとなっては、やってみないわけにはいかないだろう。その話を伝えたぼくとしては、自分でもやってみたいわけだ。


■注意事項

 ものを燃やすのは楽しい。根源的なところで楽しみなのだ。幸い、昨年伐採した竹の束がいい具合に乾燥している。炭作りの失敗から学んだことを伝えよう。

1.燃やす材は同じ程度の太さを選ぶ。
  そうしないと炭ができた頃に細い材は「灰」になってしまう。

2.よく乾燥させた木材にするために、早めから伐っておこう。

3.家に届く段ボールは焚き付けになるのでとっておこう。

4.火付きが良いので前髪に注意しよう。
  そう、炭焼きの後、ぼくの前髪は見事に天然パーマがかかっていた。


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※株式会社モキ製作所  http://moki-ss.co.jp/
 
    〃 無煙炭化器 ページ http://moki-ss.co.jp/index.php?id=13


こんな投稿もあります。

「無煙炭化器の実力を見てきました」
 http://www.city.yanagawa.fukuoka.jp/blog-tiiki/2014/2015-02/_4187.html



☆--★ コラムは第97回まで更新中!☆---★  


田中優の「住まいと森のコラム」 


■目次一覧 http://tennen.org/yu_column 


第1回 住むんだったら健康な家がいい
第2回 そのどこがエコなの?
第3回 天然住宅は高い?
第4回 蚊を殺すのにバツーカ砲
第5回 いい湯だな、バハン
第6回 次の世代に引き継げる林業に
第7回 本物「小林建工」さんとの出会い
第8回 日本ミツバチ
第9回 カビを寄せつけない技術
第10回 温泉三昧、雨ときどき間伐
第11回 小屋礼賛
第12回 皮むき間伐の弱点
第13回 低周波騒音問題
第14回 上下階騒音問題
第15回 住宅リテラシーを
第16回 湿気で溶けていく家
第17回 住宅貧乏
第18回 家を担保にした超・長期ローンを
第19回 「私、研究所の者です」
第20回 鉄筋にアースを
第21回 太陽パネルの電気自給は「冬場」が大事
第22回 男なら天然住宅!
第23回 男なら天然住宅!~男ならスペックにこだわれ~
第24回 男なら天然住宅~男なら「マイホーム主義」~
≪番外編≫寺田本家さんに共感する
第25回 暮らしに家を合わせる
第26回 次の世代の住まいとは
第27回 「未完」の家
第28回 カナダからの見学者
第29回 気候の事情、個人の事情
第30回 健康を害さない防音ルーム
第31回 電力自由化でどこを選べばいいの?
第32回 エアコンは「熱を電気でつくる」もの?
第33回 電力自由化を契機に節電を
第34回 24時間換気の不要な家
第35回 「カネを出せば買える家」じゃない
第36回 「普通の」家
第37回 自宅の完成見学会
第38回 森を守って、健康長持ち
第39回 ネオニコ住宅の恐怖
第40回 ベランダって必要なの?
第41回 年収300万円台からのマイホーム
第42回 抵当権を登記しない融資を
第43回 木造の「継ぎ手」が同じという不思議
第44回 伝統大工は頑固なままで
第45回 木材に要注意
第46回 楽しいハイブリッド林業
第47回 自立的なウマ、琴姫
第48回 この世にムダなものはない
第49回 天然住宅にすむのに必要なもの
第50回 ホタル族、ホタルに会う
第51回 ホームバイオガス
第52回 いびきが消えた
第53回 高知県興津海岸は、こうして残された
第54回 太陽温水器の裏ワザ
第55回 「Low-Eガラス」の功罪
第56回 不都合を楽しむ
第57回 音と暮らす生活
第58回 においの環境問題
第59回 空気が吸えない恐怖
第60回 秋雨前線と電気不足
第61回 家が変わると暮らしが変わる
天然住宅バンク出資のお願い
第62回 湘南発、未来へ
第63回 おカネに頼らず暮らす
第64回 虫対策、その後
第65回 おカネに依存しない暮らし、自営
第66回 おカネに依存しない仮想通貨
第67回 天然住宅はホコリが少ない?
第68回 住宅教育が必要だ
第69回 住宅費用のイニシャル、ランニング
第70回 無煙炭化器
第71回 偉いぞ、炊飯器
第72回 中国のシックハウス問題
第73回 のらぼう菜
第74回 孤独になる?自給生活
第75回 「自給住宅」と食べ物
第76回 ガーデンパーティー
第77回 「自給の家」の「たべるにわ」
第78回 「居ていい場所」というコミュニティー
第79回 我が家の庭でBBQ
第80回 自給の家と「たべるにわ」
第81回 連休は出かけちゃダメ?
第82回 ネオニコチノイド農薬ふたたび
第83回 松枯れにネオニコチノイド農薬散布は無意味だ
第84回 ネオニコチノイドが水を汚染する
第85回 不吉な虫、その名も「死番虫」
第86回 湿気のない腐らない家
第87回 阪神淡路大震災のあった土地は危険?
第88回 病気の話
第89回 ヒノキチオール
第90回 美意識の差? 宮大工と船大工
第91回 電気不足の日
第92回 ローカルイベント
第93回 「日本一の駄菓子屋」発見
第94回 伊豆の「進化する家」
第95回 家の分母
第96回 「すまうと」さんの家具
第97回 子どもの異変


★☆★ 天然住宅 ホームページはこちら★☆★
http://tennen.org/ 

・施工例 http://tennen.org/gallery
・お客様の声 http://tennen.org/voice
・こだわり ~高断熱適気密・お家で森林浴・工法~ http://tennen.org/kodawari
・プラン集 http://tennen.org/plan
・見学会のお知らせ http://tennen.org/event
・住宅コーディネートって何? http://tennen.org/coordinate
・資料請求 http://tennen.org/request


他にもたくさんのこだわりがあります。
ぜひHPでチェックしてみて下さい。

2018年2月22日

<NEW>『住まいを快適にするためのヒント』(公式webshop)

 
田中優公式webshopに新商品が登場しました!
 
2017年3月30日、4月15日に発行しました、有料・活動支援版メルマガ「田中優の未来レポート」のバックナンバーです。

前・後の2記事のセット版です。

A4サイズのPDFで39ページ(原稿部分は30ページ)分、すぐに読めるダウンロード版と、じっくり読みたい印刷物版の2つがあります。印刷物版は送料無料です。

ご興味のある方はぜひ☆

『住まいを快適にするためのヒント』



主な内容


・ダメな住宅と貧困
・日本の住宅は資産になっていない
・プラモデル住宅
・伐採後、約300年間強度が増す日本の木材
・日本の短命住宅、、人生で最大のゴミは住宅
・百人に一がガンなる住宅のホルムアデヒド
・リフォームで対処きるか
・断熱性能の実験(田中優宅、普通のアパート、天然住宅)
・外壁と基礎コンクリートに断熱材を塗ってみる
・ソーラーウォーマー
・実験結果(民間アパート一階、天然住宅、田中優宅それぞれの断熱程度は?)
・外気温と床温度の温度差
・熱の伝わり方(対流、伝導、輻射の違い )、熱伝導率
・熱の家屋リフォームをどうするか
・冷気だまりを作って冬場の対策を
・田中優動画『田中優宅 古民家から天然住宅仕様へ 基礎断熱・コンクリート・ソーラーウォーマー説明編 』など


★ダウンロード版
https://tanakayu.thebase.in/items/10002308

★印刷物版
https://tanakayu.thebase.in/items/10002357







2018年2月19日

田中優「壊れていない自然 そのまま届けてあげたい」(東京新聞 22世紀に残すもの)

2018年1月30日の東京新聞にて、田中優インタビューが掲載されました。


<シリーズ 22世紀に残すもの>

~壊れていない自然 そのまま届けてあげたい~


「岡山の自宅で2013年5月から、電力会社との電線をカットし、電力会社に頼らない太陽光パネルと独立電源システムの生活「オフグリッド生活」を始めた。グリッドというのは送電線のことで、電線も電話線も一切つながっていない。最近省エネがものすごく進んでいるから、八畳は二キロワットでまかなえる。


 この家は、化学物質も接着剤も一切を使わず、国産の無垢材で建てた「天然住宅」でもある。普通の杉って百二十度で乾燥させて最初に防腐剤につけちゃっているけど、うちの杉は低温乾燥させているので中の樹液分か残ったままだから自然な木の香りやぬくもりが感じられる。まるで森林浴に来たようなリラックス効果が得られる。睡眠を深くする効果もある。年に二十軒ちょっと建てている。天然住宅に住んでいるお子さんの化学物質過敏症やアトピーが治ったし、僕自身はいびきが治った。

 僕がとにかく二十二世紀に残したいのは、「今の壊れていない自然をそのまま届けてあげたい」ということ。それがどうもかなわない状況になってきている。だから、環境問題に頑張って取り組むし、ダムや原発はとにかく食い止めたい。きれいな場所を残してあげたい。子どもたちに話す時に、「こんなきれいな場所があったんだよ、でも今はないけどね」って言わなくちゃいけないのは嫌だ。


 「現実にこんな素晴らしい自然があるよ。どうだ」。そういう自慢にできる場所を残したい。

 ダムに反対している現場などに自分の子どもたちを連れていっていた。ダムが中止になった場所があって、毎年、地元の人たちと沢登りに行っている。子どもと孫も一緒に行ったとき、子どもが孫に「俺、どうしてもこの子たちにここを残してやりたいんだ」と言ってくれた。それだけどんどん自然が壊されていっているってことだと思う。


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(南海放送が放送した、社会起業家・渡邊智恵子さんとの対談を基に構成。
対談は渡邊さんのオフィシャルサイトと財団法人「22世紀に残すもの」ホームページで公開中)

2018年2月17日

20年前に出版した本に、日本の不妊問題を予言!?

先日、NHKクローズアップ現代の番組にて「男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~」が放送されました。


これに関連して田中優からです。

田中優も今から20年も前にこの危険を指摘していたんですね。

田中優より

これはぼくが1998年に出版した本(環境破壊のメカニズム)に書いたこと。


そのまま抜き出してみる。

「日本には・・、危険な化学物質が溢れている。そのせいだろうか。

日本で今、子供が生まれなくて悩む人が増えている。
 
九五年に日本国内で人口受精を受けたカップルの数は約二万五千組である。

この内六千九百組は精子の減少等の重度の不妊で、たった一つの精子と卵子から受精することのできる顕微鏡を使った「顕微受精」を受けている。
 
そしてある医科大学の講師が学生を使って調べた結果では、その三割に重度の不妊が認められたという。日本人は「女性の社会参加やライフスタイルの変化によって、子供を作らなくなったので少子化した」のではなくて、生むことができなくなったのかも知れないのだ。

 さらに見ていくと、九〇年から九五年にかけての世界人口の増加率は著しく低下している。あれほど「人口爆発」と騒いでいたのに、現実の側は逆の傾向を示し始めている。人口の増加率だけの比較で言えば、七三年の頃の増加率と比較して九四年の増加率は六十一%でしかない。
 
このままのペースで内分泌攪乱化学物質が増えて生殖機能を傷め続けるのなら、あと五十年ほどでこの地球上に一人の子供も生まれなくなると警告する学者もいる。この深刻な衝撃により、この本は「沈黙の春(レイチェル・カーソンの書いた歴史的な名作、特にDDT等の農薬の生物への影響を示した)」の再来と言われている。
 
 不妊の効果で言うなら、放射能もまた同様の効果を持っている。

例えばチェルノブイリ事故の時に放出されたセシウムは、少女の卵巣に蓄積して不妊化させる可能性がある。
 
 九七年三月、動燃は東海村の再処理工場で爆発事故を起こしたが、その時放出された放射能は「微量で安全上問題ない」どころか、すでに見たようにように今後の人々を間違いなく傷つける。しかも「完全犯罪」のように確率的影響があるのみで、特定の患者から原因を割り出すことは不可能である。
 
このような「確率的に」影響を及ぼす物質が増え続け、今ではその「複合汚染」が通常である。この結果、誰も犯人と特定されないまま、全員が生きられなくなる期限が近づいて来ている。これをあいまいに放置するならば、人間は「商業利益」のために消されていくだろう。
(「環境破壊のメカニズム」北斗出版/.当時)」




 

2018年2月9日

『 新しい年を「暮らしの文化力」の始まりに 』

2018.1.29発行 田中優無料メルマガより

■「文化」とは何だろう?

 「文化」という言葉は、なんだか「隠し芸」のようではないか。「文化祭」のようなイメージのせいか、私たちは本当の「文化」を知らないままなのかもしれない。
文化は生活の外にあるものではなく、生活の周囲にあるものだと思う。「アートだ、芸術だ」と外部にあるものを堪能するのもいいのだが、もっと身近な生活の中にも大切なものがある。それが「暮らしの文化力」だと思う。

 何をどう食べるのか、取り巻く環境をどう利用して暮らすのか。そうした当たり前の暮らしを「生活文化」と考えると、予想もしなかった重要性に気づく。

 「文化」とは余所行きの衣装だけでなく、機能性、必要性に裏打ちされた普段着も含むものだ。もし滅多に着ない余所行きなら、日常には文化がなくなってしまう。
普段の生活自体の文化性を持ちたい。こんな話を聞いてどう思うだろうか。


■ブラジルの伝統食「フェジョアーダ」の由来

 ブラジルの伝統食とされる「フェジョアーダ」という料理の話だ。「一般的にはアフリカから連れてこられた奴隷たちがブラジルで考案した料理」とされ、農場主らの食べる豚の上質な肉を取った残りの内臓などの部分に豆などを加えて煮込んだものだ。

 それがどうしてブラジルの伝統食となったかというと、彼らは通常、家庭内で料理をしない。料理は雇った家政婦たちが料理をする。家には台所がなく、家の外に建てた小屋に住む家政婦たちが調理をする。その家で育つ子どもたちは、お腹をすかして帰ると「お腹空いた~、なんか食べたい」と、真っ先に家政婦小屋に行く。


 差別はあるが、人間に対する愛情は溢れている彼らの社会では、「これならあるけど、食べる?」とフェジョアーダを出す。それは暑熱のなかで労働に就く奴隷の塩分を補う食事であり、一般的には塩辛い。それがさんざん外遊びしてきた子どもたちにとってはちょうどいい。ばりばり食べて腹を満たす。

 その「食」の記憶が「フェジョアーダ」をブラジルの伝統料理にしたのだろう。
本来なら「ご主人」たちの食卓には並ばない「くず肉と余り野菜」の料理が。日本の「ホルモン」と同じだ。「放るもん」だった内臓肉から作った焼き肉が「ホルモン」になったという説がある。虐げられていた人たちの文化が、高慢で上品ぶった文化に勝つこともあるのだ。

 ぼくは暮らしに根ざしたものを文化と呼びたい。流行りものを「高尚な文化」であるかのように扱う権威主義者もいる。それはかつての文化のミイラではないか。「河原乞食」と呼ばれた人たちの作った文化のミイラを、ありがたがっているように見えるのだ。


 ぼくが文化と呼びたいのは「余所行き」でない普段着の方だ。「高尚」でなくていい。必要性と機能性が備わった、いわば猥雑なものだ。「作務衣」や「つなぎ」、毎日食べる「弁当」や三食の食事、そこにありがたさなんてない。でも肉体を酷使する奴隷たちが塩辛いものを必要としたみたいに、生きざまと直結したものだ。


 時間のないサラリーマンに低価格ですぐに食べられるファーストフードやハンバーガーは、今の必要性と機能性を備えている。暮らしが変わらなければそのまま定着するだろう。

 しかしその中で商業主義によって失われつつあるものもある。特に気になるのが「調理」という文化だ。まともな味覚をもっていたら食べられないようなもの、甘いだけのお菓子や果物、刺激だけしかない食品、給食で出される囚人食みたいな食器、こんな味気ないものに慣らされたら、食はとても貧しいものになってしまう。餌ならそれでもいいが、人の健康や体を維持することのできないものになってしまったら困ってしまう。


■「暮らしの文化力」 


 同じ貧しい家庭でも、大きな違いが見えてくる。一方はより多くの金額を支払いながら不健康で、他方は少ない金額で健全に暮らしている。外食より家で作って食べた方が安上がりになることが多いし、その栄養価に至っては大違いだ。アメリカでは貧しい人たちの方が肥満体だ。カロリーの高い炭水化物と油脂を食べ、しかも腹が減りすぎてから短時間に大量に食べるので肥満になりやすい。そして栄養価や微量栄養素の少ない食事をしているからそのせいで病気になりやすく、免疫力や復元力に乏しい。

 他方、安い食材しか買えず、貧しいはずなのに頑強な体を維持する人たちもいる。
屑野菜や納豆を買い、煮汁も利用して食べている。この違いが暮らしの「文化力」の違いだ。

 第七の栄養素と呼ばれる「フィトケミカル(ファイトケミカルとも言う)」が免疫力や復元力を支えているが、その植物の化学物質は「種、皮、成長点」に多く含まれ、しかも硬い殻に覆われているて、ほんの数分湯がかないと染み出て来ない。
「フィトケミカル」は、野菜の持つ色や苦みに含まれる抗酸化能力を持った化学物質のことだ。

 たとえばカレーを考えてみよう。カレーを作るときのニンジンも玉ねぎも、皮を剥かれて成長点を取られ、栄養になるフィトケミカルを捨ててから作られる。つまり栄養的にはカスばかりを食べることになる。でも知っていれば「皮や成長点、種」だけ別にして出汁網に入れ、カレーの出汁汁に使うだろう。それだけで深みにある味になり、大切な栄養やフィトケミカルを摂ることができるのだ。





 この違いが大きい。一方はカスだけしか入ってない深みのないカレーを食べ、他方は栄養価の高い抗酸化物質たっぷりで深みのある味のカレーを食べる。この味の違いに気づければ、栄養価の低いカレーを食べる気にはならなくなる。この味の違いがわかる能力こそ「文化力」だ。本物の調理に触れていたかどうかの違いによって培われ、経済的な貧富の差ではないのだ。


 そうした「暮らしの文化力」の違いはたくさんの局面に現れる。百年持つ家具や家と、耐久性のない流行のものとどちらを選ぶかが、経済的にも健康的にも大きな差をもたらしていく。





 だからこそ思う。大切なのは「暮らしの文化力」の違いなのだ。目には見えないこの力を鍛えたい。それこそが未来の暮らしを明るくするだろう。

『「木を活かす」(上・中・下セット)』(公式webshop)


田中優 公式 web shopに登場しています、有料・活動支援版メルマガバックナンバーのお知らせです。

すぐに読めるダウンロード版と、じっくり読みたい印刷物版(送料無料)の2パターンがあります。


今回ご紹介するメルマガは

「木を活かす」(上・中・下セット)』
  です。


メルマガ発行は2017年6月、7月。

上・中・下の3記事がセットになったお得版、
A4サイズのPDFで53ページ(原稿は42ページ)分です。


<<主な内容>>

これは「無垢の木を使っています」なんて話をよく聞くのではないだろうか。
子どものおもちゃでも「無垢材」と言われているのに酸っぱい臭いがしたり、何年放置していても虫が寄り付かないものもある。

なんでこんなことが起きるのだろうか。その一端を長年製材所に通い続ける中で気づいたので、その話を紹介したい。・・・



・「無垢の木」という実態なきブランド
・毎年二回の間伐作業
・外材は、植物検疫のために薬品で燻蒸されている
・防カビ・防腐剤のドブ漬け
・「無垢材」の正体
・植物の遷移
・家が人を傷つける
・ホルムアルデヒド
・天然住宅は安全ではなく有害物質ゼロをめざす
・何より壁内結露の防止を
・何より家財を選ぶこと
 など


こちらもご参考ください

『木を活かす(下)~家が人を傷つける ~』



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も発行中です!


詳細・ご購入はこちらより↓

田中優公式web shop  https://tanakayu.thebase.in/



<他の商品ラインナップ> 

メルマガバックナンバーは、印刷部・ダウンロード版の2種類があります。


「自動車の未来はどっちだ」(前・後編セット)
https://tanakayu.thebase.in/items/9719386
https://tanakayu.thebase.in/items/9719358


「セルフインフラ」が未来をポジティブに変える(前・後編セット)
https://tanakayu.thebase.in/items/9344402
https://tanakayu.thebase.in/items/9338040  


「主要農作物種子法廃止」にどう対処するか(上・中・下セット)
https://tanakayu.thebase.in/items/9101979
https://tanakayu.thebase.in/items/9131792



書籍「環境破壊のメカニズム」(絶版本)
https://tanakayu.thebase.in/items/5038408

2018年2月7日

ネオニコチノイドの現状と農薬を使わない農法

田中優より

ネオニコチノイドの深刻な被害に対して立ち上がらざるを得なかった松本市の人々のページ。→ 「松本の松枯れを考える住民の会」


公害調停側が勝手に中止にしてしまった理由は、「外の人間に一切知らせるな」という内容に、「従えない」と答えたこと。
「ならできない」と。「公平・中立」ではないね。

『公正公平であるべき公害調停が、蒲生委員長のこの発言で紛糾
「当事者は調停の内容を外部に漏らさない様注意してください」』


https://www.facebook.com/MATSUMOTONONOYAKUSANPUWOKANGAERUJUMINNOKAI/videos/2020083071571393/





ネオニコチノイド汚染の深刻な現状。
海外では次々と使用禁止にしているのに。↓
『蜂蜜やミツバチ、広がる農薬汚染 9都県で検出』




こちらの情報も参考になります↓
『ネオニコチノイド農薬:各国の規制状況 』(有機農業ニュースクリップ)



そしてこちらが、農薬など使わない農業の方法、吉田俊道さんの菌ちゃん農法。
ただ自然の摂理に従う方法。↓
『吉田俊道ブログ 菌ちゃんありがとう』

2018年2月6日

2/10(土)天然住宅お住まい見学会&トークイベント@横浜

オープンキッチンから借景を楽しむ家~





■開催日時 2018年2月10日(土) 
      午前の部:10:00~12:00 / 午後の部:14:00~16:00

■場所 横浜市青葉区 田園都市線「市ヶ尾」駅から徒歩

■参加費 無料

■内容  お住まい見学会+セミナー

■お申込み 下記フォームよりお申し込みください。
http://tennen.org/event/syakkei.html


★オープンハウス見学会
横浜市青葉区にて、お住まい見学会を開催します。
2016年の春にお引き渡し、住み始めて1年半のお住まいです。
建主様に住み心地を聞くことのできる貴重な機会です。

★セミナー
構造、内装ともに宮城県産の木材を使用しています。
乾燥方法にこだわり、安全な木材を供給してくれている、くりこまくんえんの大場さんにお話いただきます。

<セミナー講師>

くりこまくんえん 大場隆博

株式会社くりこまくんえん 大場隆博
NPO法人日本の森バイオマスネットワーク副理事長
NPO法人しんりん理事長
森林の環境保全機能を十分に発揮させるために、持続可能な自伐林業を行いつつ、森林資源を有効活用する社会システムをつくり森林を育てる人材育成に取り組んでいる。

・・・・・・・

リビングダイニングとつながるオープンキッチンに立ち、窓辺を眺めると春には桜が咲き、夏には若葉の緑が室内を照らします。
外に出てウッドデッキでくつろぐこともできます。

リビングには、建主様が伐採した存在感のある丸柱があります。

床には、無垢杉のフローリングと蓄熱式床暖房
内装は調湿効果のあるホタテ貝の漆喰仕上げ

家具や扉に至るまで国産の無垢材を使用しています。
無垢杉の香りと、柔らかさ、暖かさ、自然素材でつくる空間の気持ちよい空気を、ぜひ体感いただければと思います。


■建物データ
敷地面積:140.75㎡(42.57坪)
延床面積:89.44㎡(27.05坪)
間取り:2LDK
工法:木造(強化筋交い工法)

※田中優は都合により出席できません

2018年2月1日

『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優』

2018.1.30に発行しました!


田中優より
「いきさつを知ってほしい。なぜ豊かでない国が、固定的に貧しくなってしまうのか。巨大な敵がいる。」

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写真は以下サイトより


『「公平な貿易」は誰を幸せにするか
日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優』
http://www.mag2.com/p/money/368677


「フェアトレード」を知っているだろうか? 
途上国の生産物を「適正な価格」で買おうという運動だが、南北格差の根本解決にはほど遠い状態になっている。・・・



-子供の奴隷労働が支える豊かな生活。
世界に「観客席」などないのに-


先日友人に話したら、「フェアトレードって何?」と聞かれてしまった。「公正な貿易」と答えたとしても、理解はされないだろう。現象としては「貧しい国とされる南の国の生産者に公正なレベルの報酬を支払い、適正な価格で商品取引を継続すること」となるだろうか。とりわけ近年は理解されにくくなった。おそらく人々の意識が内向きになり、海外に対する意識が乏しくなっているせいもあるだろうが、もっと大きい点は貧しくて生きるのがやっとという人々が世界の中で見えにくくなったことが影響しているだろう。

それは海外ばかりでなく、同じ国に住んでいても見えにくい。子どもの5人に1人が貧困状態にあるなどと言われても、具体的には見えないのだ。だからまず、貧しさによる生活困窮の状態を知ってもらった方がいい。2001年にはこんな事件があった。 (中略、内容は本文にて)


・・・しかしこの事件は氷山の一角だ。ユニセフによれば、この地域で人身売買される子どもの数は少なく見積もっても年間20万人。ブルキナファソやマリなどより貧しい国々の子どもたちが30ドルほどで売買されてくるという。受け入れ先は「ガボンや赤道ギニア、コートジボワール、ガーナ」で、待っているのは「家内労働」、「農場や漁場の労働」、「児童買春」などの強制労働だった。

船に乗せられた子どもたちは10才から14才で、強制労働や債務労働、少年兵士、児童買春などは「最悪の形態の児童労働」に就かされるという。調べると、それは奴隷労働に等しい酷使の実態であった。


なかでも注目されたのが「コートジボワールのカカオ農園」だった。「コートジボワール」は世界最大のカカオ産出国で、世界中で食べられているチョコレートやココアの40%がここで作られている。そのカカオ生産が過酷な児童労働に支えられていたのだ。


<主な内容>

・「フェアトレード」とは何か
・2001年に発覚した悲惨な事件
・たわわに実ったバナナ畑の脇で、飢えて死ぬ子どもたち
・奴隷労働で学校に通えない子どもたち
・「適正な価格で買ったものを食べたい」という運動
・埋まらない南北格差
・先進国の付け値で販売を続けるしかない途上国
・さらに進む先進国有利
・フェアトレードに期待するのは難しいが…
・フェアトレードを活かす方法とは


他、マネーボイスでの田中優記事はこちら↓↓

2018年夏上陸「日本版グラミン銀行」はサラ金とこの国の貧困に勝てるか?=田中優 (2017.12.23)


官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優 (2017.9.28)


「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と貧困解決の重要点=田中優 (2015.12.10)

2018年1月31日

田中優 有料・活動支援版メルマガご購読料の使いみち クラウドファンディング「ミャンマー地雷被害者に初めての義足を。新しい一歩を共に!」

有料・活動支援版メルマガをご購読頂いている皆様、いつもご支援を頂き誠にありがとうございます。

皆様から頂いたご購読料は、田中優の活動の力となっいますが、この他にも田中優がおススメする活動や人の支援にも充てさせて頂いています。

今回こちらの活動の支援金として、購読料の一部を回させて頂きました

先回のメルマガでもお知らせしましたプロジェクトです。


『ミャンマー地雷被害者に初めての義足を。新しい一歩を共に!』
(2/5まで)
https://readyfor.jp/projects/jcbl-myanmar

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(写真はクラウドファンディングページより)


なんと、嬉しいことに先日支援金が第一目標金額に達しましたので、プロジェクト成立がしました!

現在は第二目標のためにまだまだご支援を募集中とのことです。
第二目標が達成すれば、あと5名分の義足が作れるようです。

これからも微力ながらたくさんの人の応援をしていきたいと思います。

田中優有料・活動支援版メルマガのご登録・詳細はこちらより
http://www.mag2.com/m/0001363131.html



ご購読で田中優や他の方の活動の応援を下されば嬉しいです。
もちろんメルマガの内容も、田中優が毎回必死で調べ上げて書いています(笑)

 ↓

【2018年1月26日追記:ネクスト・ゴールを設定いたしました!】
 
お陰様で、第一目標である金額を達成することができました。
義足製作費(25人分)の費用に充てることができます。本当にありがとうございます。

皆様の温かい応援と励ましのお言葉をこれからの活動のエネルギーとして、次の目標を120万円と設定させていただきます。

今後いただいたご支援は、追加で5名分の義足制作費用に使用させていただければと思います。

このクラウドファンディングで、みなさんと一緒に30人に義足を提供していきたいと思います!

ひとりでも多くの地雷犠牲者が新たな一歩を踏み出すために、どうか変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます!