2015年12月20日

チョウ激減もネオニコの影響か!?

田中優「蝶すら死ななければならなくて、何のための人類存続なのか。


『イギリスではここ10年間でチョウの6割が消滅した』そうで、『ネオニコチノイドが原因の可能性がある』と。」
(イメージ)

  ◇   ◇   ◇   ◇  

チョウが激減!!ミツバチだけではなかったネオニコの影響 (greenpeace 2015.12.11)
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/55071/ より抜粋

「イギリスでは2000年から2009年の間にチョウが全体の58%も減少してしまい、深刻な問題となりつつあります。

「これまでの議論はミツバチへの影響に集中していたが、ネオニコチノイドが他の生物にも影響を与えている場合、事態はより深刻だ。」と語るのは英国チョウ類保全協会代表のマーティン・ウォレン氏・・・

研究データによると、17種類の内、15種のチョウが急激に減少していて、その多くが農地に生息しているチョウでした。・・

例えば、2000年から10年間で、カラフトセセリ(Essex skipper)は67%減少、スモール・スキッパー(small skipper)という種のセセリも、62%いなくなってしてしまいました。
さらに、ネオニコの使用が多いイングランドでは急激なチョウの減少が見られた一方、比較的ネオニコの散布が少ないスコットランドではチョウの数は安定していました[3]。」

2015年12月17日

12/23(水祝)天然住宅 「防音室のある家」 完成見学会@東京・調布

田中優より「今度の12月23日にする見学会は、世界でも例を見ない健康に有害な物質を使っていない防音ルームのある家です。音楽マニアの方、必見です!
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◆12/23(水祝)『防音室のある家』 完成見学会@東京・調布 ◆

■日時 12月23日(水祝) 10:30~12:30

■場所 東京都調布市(京王線「調布」駅より徒歩6分)

■参加費 無料

■内容 完成見学会+田中優セミナー+防音室での実演

■詳細・お申込 http://tennen.org/event/soundproofroom.html

今回の見どころは、防音室・防音工事の施工を手掛ける「環境スペース」さんの協力のもと、ご自宅に併設して、化学物質を極力排除した、国内でも比類のない「安全な防音室」を作ったことです。
ご主人の「ドラムも叩きたい」というご要望も実現した、本格的な仕様になります。

一般的な防音室は化学物質を多用し、その上で密閉状態にするため、健康への影響が大きくなります。接着剤等のイヤな匂いがまったくしない、安全な防音室を是非ご体感ください。
ご自宅は2階建て、規格プランの32坪をベースに設計しました。オフグリッド生活を支えるべく、屋根は南側の片流れにし屋根勾配も緩やかにとっています。
見ていただきたいのは各スペースに設けられた充実した収納スペースの数々。室内の中央には建て主様自ら伐採した丸太の大黒柱(通し柱)がそびえたちます。
建て主のNさまは毎月家づくり新聞を作成し、家の完成を待ち望んでくださっていました。
当日は、田中優のセミナーやドラムの実演も予定しています。
奮って、ご参加ください!

★建物データ
敷地面積:169.35㎡
延床面積:124.97㎡(防音室含む)
間取り:2LDK
工法:木造(強化筋交い)


2015年12月16日

写真:間伐前後の森(宮城・鳴子温泉)

田中優より
「ぼくらがお手伝いしている鳴子温泉の「湯守りの森」、向かって右手が手入れして間伐した森、左手が間伐されていない森です。ぼくらが間伐したら、左手の森にも光が入ったんで、あんまり違いがわからないかもしれないけれど。
ちなみにここの森、宮城県の人が放射能汚染されていないと太鼓判押してくれています。」


2015年12月14日

コットンと遺伝子食組み換え

田中優より
「コットンには枯葉剤が世界一使われるが、製品には残らないと聞いていた。だけどこの結果を見ると怖い。CS(化学物質過敏症)の方の感性の方が正しかったのかもしれない。」


  ◇   ◇   ◇   ◇  

印鑰智哉さんfacebookより

「以前から気になっていたのだけど、世界で生産されるコットンでの遺伝子組み換えの割合は大きい。遺伝子組み換えでなくても農薬の使われる量は他の作物に比べ多い場合がほとんどで、世界でもっとも汚染された作物とも言われる。『遺伝子組み換えルーレット』では遺伝子組み換えのBtコットンの畑に入るだけで皮膚の異常を農民たちは訴えるという。コットンは食べないからいいではないかと思うかもしれない(実際には飼料になったり、油になったりしているはずだが)が、そんな毒の中で作られたコットン素材は体に悪いんではないかと思っていた。
 アルゼンチンで調査が行われた結果、女性の生理用品やタオルの85%からモンサントの除草剤グリホサートが検出されたという。
 日本が輸入するコットンも多くは遺伝子組み換えであろう。日本でも調べないといけない。」

 以前から気になっていたのだけど、世界で生産されるコットンでの遺伝子組み換えの割合は大きい。遺伝子組み換えでなくても農薬の使われる量は他の作物に比べ多い場合がほとんどで、世界でもっとも汚染された作物とも言われる。『遺伝子組み換えルーレット』...
Posted by 印鑰 智哉 on 2015年10月21日

2015年12月12日

『太陽光発電、良い?悪い?』

2014.10.8発行 田中優無料メルマガ より

※このメルマガは転送転載、大歓迎です。

□◆ 田中 優 より ◇■□■□

『 太陽光発電、良い?悪い? 』


■設置をためらう人たち

 太陽光発電をつけたいけど「かえって環境に良くない」という話を聞いて、設置をためらっている人たちがいる。事実である部分もあるが、「味噌もクソも一緒」にされてしまっている部分もある。たとえばせっかく太陽光発電を付けたのに、「パネルを作るときのエネルギーを取り戻せないらしいわよ、かえってつけない方が良いみたい」なんて言われると、がっかりしてしまうだろう。その点以外に生産時の公害、廃棄時のリサイクル、有害物質の使用などが主要な問題点だろう。
 本当のところどうなのか考えてみたい。


■パネルはエネルギーの浪費?

 たとえば年に1のエネルギーしか生まない太陽光発電が、100のエネルギーを消費しないと作れないとしたら、エネルギーを取り戻すのに100年かかってしまう。これは作らない方がいい。この年数を「エネルギーペイバックタイム(EPT)」という。生産のエネルギーを取り戻す時間のことだ。小型の風車では実際に取り戻せないものもある。それは趣味なら許せるが、エネルギー的には損失だ。

 それでは一般的なシリコンの発電パネルはどれぐらいでエネルギーを取り戻せるだろうか。数年前のデータでも2年半ほどで回収できている。つまり最初の2年半はエネルギーを取り戻すのに使われるが、その後はプラスになるので長く使えば使うほど良いものになるのだ。今は2年半よりもっと短くなっているだろう。つまり長く使えば環境にプラスなのだ。

 ところが今のまま暮らしていると、電気を作っているのは「石油、石炭、ガス、ウラン」になる。ところがこちらはほぼ永遠に再生できない。同じEPTで言うなら、今の電気をそのまま使い続けていることの方が環境に良くないのだ。太陽光発電を断念させて今の電気を使わせるのは全く間違っている。


■でも健康被害を生むのでは?

 生産時の公害を問題にする人もいる。確かに生産時にきちんと対策しないと、公害源になるのは事実だ。実際にぼく自身、中国からの留学生から「環境に悪いから使わないでほしい」と言われたこともある。事実、中国では「がん村」と呼ばれるほど深刻な被害が、パネル生産地でも起きてしまっている。しかしそれは工場の公害規制の甘さによるものだ。規制の厳しい先進国や中進国ではこんな公害は発生させていない。
 私は東欧で生産されたものを選択した。現時点では、中国とインドで生産されたものを避ければよいのだ。

 もうひとつ、「有害物質が含まれている」とも言われる。これは事実であるがすべてではない。太陽光発電の種類には従来からのシリコン系のもの以外に、薄膜系、合金系がある。このシリコン以外のものには現状、有害物質が含まれている。しかしその代わり、生産時のエネルギーがきわめて少ないものが多い。

 「リサイクルできない」と言われる理由も同じで、シリコン系のものは複雑ではないのでリサイクル可能だが、合金化されると分離が困難なのでリサイクルできなくなる。有害物質を含み、リサイクル困難なのは一般的でないシリコン系以外のパネルの話なのに、すべてがダメであるかのように言うのも間違いだ。

 ただし「ソーラーフロンティア」の合金系パネルだけは例外だ。最終的に回収することを約束しているからだ。


 現状ではリサイクルされていないではないかと言われそうだが、考えてみてほしい。パネルが大量に売れ始めたのはせいぜいここ5年のことで、しかもパネルは少なくとも20年は持つのだ。我が家のパネルは25年後に85%の出力保証がされている。変な使い方をしなければ、50年後にも半分の発電量があるだろう。

 つまり現時点ではリサイクル事業を始めたとしても閑古鳥が鳴いてしまい、閉鎖に追い込まれることが必至なのだ。経年劣化がどうなるかが不明だが、シリコン系のパネルであればリサイクルは困難ではない。


■では設置して売電すればいいのか?

 この点で私は少数派だか、売電の今の仕組みでは未来を作れないと考えている。
というのは太陽光発電の生んだ電気はアテにされず、いくら設置しても原発を含めて従来の発電所が減らされない仕組みにされているからだ。


 売電すれば経済的には利益になるが、その実、送電線の仕組みは家から発電される電気を流せるようになっておらず、トランスを同じくする近所数軒に流れるのみで、それ以外の電気は無効電流となって送電線を温めるだけで消えてしまっている。

 だから私はオフグリッドを選択した。オフグリッド、グリッド(送電線網)につながずに自給する仕組みだ。儲からないどころか経済的には損失だが、それでもこちらに未来があると考えて選択した。

 しかしすでに設置して売電している場合はどうすればいいだろうか。売電契約は家庭などの10KW未満の設備の場合、わずか10年で終わってしまう。先ほど見たように長く使えるし、使えば使うほど環境に良いものになるのに、10年で格安の売電価格に下げられてしまう見通しだ。そう、その時に廃棄するのではなくオフグリッドにすればいい。安い値段で売るより、自宅の電気をそれでまかなってしまえばいいのだ。


■未来の仕組みへ

 そう考えると、今売電していたとしても問題ない。売電価格が下げられてしまう時点でオフグリッドすればいいからだ。しかも最近、画期的な技術によってバッテリー価格も著しく低下している。10年後にはもっと進展しているのではないだろか。

 同じように現時点で難点のある薄膜型や合金系のパネルも見捨てないでほしい。発電するための物質の組み合わせは無数にあり、やがては有害物質を使わなくても作れるようになるはずだからだ。要は将来性を占うことが重要だ。原子力はその点で絶望的な技術だった。しかし太陽光パネルには可能性が開けてくるだろう。

 太陽光発電も初期は「生産時のエネルギーを回収できるもの」ではなかった。しかし今ではわずか2年半ほどで取り戻せる。今、それが実現したのも、あの時点で断念しなかったおかげなのだ。

 将来の可能性に対して吟味することが大事なのだと思う。もし南の屋根に余裕があって経済的にも可能なら、胸を張って設置してほしいと思う。






新村安雄さんコラム 「長良川水系最後の手つかずの支流にダム建設が始まっている」

田中優より「新村安雄さんの連載原稿。いつも良いです。是非読んでみて下さい。」

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長良川水系最後の手つかずの支流にダム建設が始まっている。』リバーリバイバル研究所)

雨が上がった午後、内ケ谷(岐阜県郡上市)に向かった。長良川の支流・亀尾島(きびしま)川の上流域にその谷はある。紅葉は終わって山の木々は冬の姿。穏やかな流れの中、そこかしこ、瀬頭にはアマゴの産卵床が数知れずある。産卵期は終わり親魚の姿はもはやなかった。

 川沿いの工事用の仮設道路を一時間ほど歩くとコンクリートの塊が見えた。ダムの本体工事を開始するために、川の流れを迂回させるトンネルだった。・・・

全文はこちらより http://blog.goo.ne.jp/niimuray/e/f0b3e71865e2eacc6e9365c74d4e011b


2015年12月11日

生活保護 冬季加算の大幅削減!

田中優より
「「冬季加算」は暖房費、貧しい人たちは断熱があって太陽熱が使えて、という暮らしはしていないから、
この費用は削ってはいけない「健康で文化的な最低限度の暮らし」はできないです。」

  ◇   ◇   ◇   ◇  

「北国の命綱」 生活保護 冬季加算の大幅削減
撤回求め715人審査請求 母子家庭“節約もう限界”
 しんぶん赤旗 2015.12.1)

自民・公明政権による生活保護費の3年連続引き下げに加え、この冬は暖房費にあたる冬季加算が大幅に削減されました。「北国の命綱」といわれる冬季加算。11月としては62年ぶりの大雪に見舞われた札幌はじめ北海道では、命を脅かされる事態に「引き下げ撤回を」と、715人(11月30日現在)が、行政不服審査法にもとづき減額の取り消しを求める審査請求に立ち上がっています。

全文はこちらより http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-01/2015120101_01_1.html

2015年12月10日

12/15(火) 天然住宅バンクミーティング@東新宿

田中優を中心に非営利バンクの金融の仕組みを利用しながら様々な活動に繋げていくためのミーティングです。毎月1回開催しています。 

どなたでも参加大歓迎です!

 
■日時  12月15日(火) 19:00~21:00 (開場:18:50)
 
■会場  東京都新宿区歌舞伎町2-19-13 ASKビル4F
 
■参加費 無料 

■お申込はこちらより http://tennen.org/event/bankmtg-2.html




2015年12月7日

田中優×ウォン・ウィンツァンさん対談 ~戦争について~(2015.6.14) part1

2015.12.4発行 田中優無料メルマガ より
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2015.6.14 satowa music様 主催
【ウォン・ウィンツァン特別企画 田中優さんに語らせる、、、】 出演時の
田中優×ウォン・ウィンツァンさん対談の書き起こしです。

この対談の前に田中優の講演がありました。
その際の動画と書き起こしはこちらです。

『田中優・戦争のカラクリ・平和の実現、幸せとは』part.1 (動画あり)
http://tanakayu.blogspot.jp/2015/11/part1.html


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■戦争は資源の奪い合いで起こる


ウォン・ウィンツァンさん(以下、ウォン:敬称略)
「優さんのお話は情報満載で、一生懸命書き留めました。領収書に(笑)
でも書き留めきれずにたくさん落ちているんですけど。

 まず戦争と言うのは、ぼくたちには見えない部分がたくさんあって、みんな勘違いをしているのかもしれない。領土紛争や人間の歴史って本当に戦争の歴史じゃない?昔は戦うことがむしろ美徳だった。ある時から、たぶん第一次大戦前後くらいから全く違うものに変質していて、戦争には色々な嫌なものがつきまとっている、ということがだんだんわかってきた。
 まだわかっていない人の方がほとんどなんだけど、その一つがやっぱり資源の問題というのがあって・・誰かが儲かるんだよね?」


田中優(以下、優) 
「そういうことだよね。アフリカの紛争国は必ず資源が豊かな国なの。資源が豊かな国以外は紛争になっていない。それとウォンさんと関係があるかどうかわからないけど、ブータンと中国って国境があるか知ってる?」

ウォン「知ってる。あそこではいつも領土争いみたいなのがあるんですよね?」

「でもね、何で決めなかったかというと、その部分には何の資源もなかったから、別にこの辺でいいやっていうところで明瞭な線をつける必要がなかった。だからそれがまた資源として使えるとか地下資源が見つかるとかになるとまた変わってくる、という状況なんだけど。」

ウォン「ブータンというと幸せ度がすごく高い国で紛争がないように見えるけど、実は国境線では中国との間でいつもあるんだよね。でも大きな話にはならないよね。」

「それだけじゃなくて、ブータンと言う国は、国外に追放するっていう制度があって、何と幸せじゃないと言う人たちは国外に追放されるんだよ。」

ウォン(笑)

「だからブータンの幸せ度が高いなんて、そんなの信じるなよ~って思うけどね(笑)」

ウォン「すいません(笑)やっぱりそういうことあるんだよね。」

「あるんだよねー本当に・・。」


ウォン「まぁ、ブータンの話もあるんだけど資源の話で言うならば、そのウクライナの紛争も結局はパイプライン・・」

「そう。天然ガスを一番持っているのがロシアなんですよ。そのロシアからヨーロッパに天然ガスのパイプラインがわーっといっているんだけど、それみんなウクライナのど真ん中を抜けていくの。だからウクライナが重要だった、というのがすごく大きなファクターになっている。」

ウォン「要するに反ロシア的な勢力が、新ロシア的な勢力との戦いに簡単に表面化しているけど、実はアメリカが応援していると。」

「今の政権はネオナチみたいなグループが政権になっちゃったんだから、極右のグループが政権をとっちゃうなんてあり得ないでしょう。しかもそういう風に共産主義化させないためにだったら、「ジョージ・ソロス」のような投資家の人たちはその共産主義を抑えるためだったら私たちはお金を出すって平然と言って、その大きな財団がどんどんお金を注いでいるんだもの。だから戦争が止まらなくなる。」


■私たちの貯金が戦争の資金に

「そして戦争には先ほど言ったので言うと資源、軍需企業、それとおカネ、おカネの投資、これがやっぱり大きくって、実は日本が戦争をした時の資金って、イラク戦争もそうだけどみんなの郵便貯金だから。郵便貯金で戦争をしたんで。」

ウォン「ぼくその話を今日聞いてショックだったよ。ぼくたちが国に払っているお金がそのまま戦争に使われているってことだよね。」


「国に預けたお金がね。郵便貯金、簡易保険、年金、この部分のお金がかつては財政投融資って言ったんだけど、今名前は変わったけど行き先は一緒。

 それで今回ふざけているのは、東芝の株価って本来はもっと下がるはずなの。なにせ投資適格性がないっていと判断される粉飾決済をしたので。だからあそこは本当は東京証券取引所とかから排除されるはずなのね。それでストップ安まで値段が下がったんだけど、その後株価が持ち直してきているんだよ。

 そのお金が何から来ているか、やっとわかった。何と、皆さんの郵便貯金のお金。これが自由化されて、アメリカに軍需以外では世界最大の投資会社ブラックロックと言うのがあって、日本にはブラックロックジャパンというのがあって、ここの社長についているのが元郵貯の代表なんだよ。そいつのところからものすごいお金が迂回融資で東芝に流れているんだよね。

 でこれは自由化されなければそんな使い方はできなかったので、小泉元首相なんだよね、この仕組みを作ったのが。だから小泉はどう考えているんだろうね、今は反原発と言っているけど、あんたが作った仕組みのせいで、東芝はいつまでも生き延びるんだぞ。

 そしてもし東芝が潰れたら、皆さんの年金がなくなるか郵貯がなくなるか、そういう事態になる。

 だって現実に日本が戦争に負けた時、郵便貯金は3割カットだから一律、全員。しかも半年間封鎖でその間に物価は6倍上がって、一定額しか引き出せなかった。ほとんどの人は10年間下ろせなかった。その間に物価は300倍上がったんだよ。だから900分の2しか戻ってこなかった。それが日本の郵便貯金の歴史なのに、再び同じことをやろうとしているのが現状だからね。

 ぼくの方としてはそのおカネをあんまり安易なところに預けるのはやめて欲しいって思っている。というのはそれは戦前戦中と全く同じことを繰り返すことになるから、だから貯金は白紙委任状をつけてどこかの銀行に渡したり郵貯に預けたり、そういうことをするんじゃなくて、自分たちが本当に大事だと思うところに使って欲しいって思うけどね。」


ウォン「そうなんだよね、すごくみんな儲かるから色んなところに投資をして、儲かればいいじゃないみたいな感じでみんな投資しているけど、実はというとその企業が何をやっているかというのをしっかり見る必要があるとぼくは思うんだよね。」


■ハゲタカファンドが一番儲かる

「実はね、世界の投資の中で儲かる方法っていうのがあるのよ。ハゲタカファンドって知ってる? 死体の上で舞い踊るからハゲタカっていうんだけど、例えば途上国に貧しすぎてもう返済できなくなっちゃった債権ってあるじゃない? 

 その債権って、だいたい額面の5%位で買うことができるの。額面の5%位で買っておいて、いまどきだから債務の免除をしないとあまりにもこの国の人たちが餓死し続けるから、免除しましょうとするじゃない? 

 そうすると免除を受けた途端にその免除されたおカネを全部ハゲタカファンドが取っちゃえってことで、5%で買ったくせに120%くらいで、つまり金利も乗せて取り上げるの。それが一番儲かるよ。だから投資するんだったらハゲタカファンドが一番いい、おカネを儲けたければね。その代わり人はメチャクチャ死ぬけどね。

 だからこういうのはもうやめたいと思うよね。

 だから我々生きていく中で人を踏みつけて人を殺してまで儲けたいの? って、つくづく思うんだけど。でも仕組みはそういう風になっちゃっていると思う。」


■戦争に使われる日本の技術


ウォン「今日本は徐々に戦争に近づいている。一番見えないところがその企業だよね。企業が、先ほどの軍需産業のトップ100の中に日本の企業が6社って言われてましたけど、実はぼくの親戚がペンタゴンで働いているんだよ。」

「がーん、そうなの!?」

ウォン「うん・・すんごく良い人でいつもお互い大事にしているんだけど、その人がおっしゃってくれたの。ぼくたちがお手洗いに行くと流れてるセラミックがありますよね?水がとうとうと流れるやつ、あれがちゃんとアメリカの軍需産業に提供しているわけ。それ初めて聞いた。」

「何のために?」

ウォン「セラミックが弾丸や爆弾とかから防御するためにすごく硬いセラミックなんだよね。だから実は6社だけじゃない、結構色んな会社が徐々にアメリカの軍需産業を応援している。」

「そうだよね。」

ウォン「そして今仰っていたように、宇宙戦争。これはもう日本にはアメリカの軍需産業にとってはよだれが出るくらいの高性能な、すぐ使える技術がたくさん日本にあるんだよね。」

「例えば電子レンジってあるじゃない。あの電子レンジって中でチーンとかやっている時に、電磁波がさほど飛んでこないからみんな安心して使っているわけだけど、あの電子レンジの内壁ってこれ、ステルス、全然レーダーに捕捉されない飛行機の外側に使われているんです。日本製です。
 そこからステルスが作られていったんだけど、そういう意味では本当に色んなところの技術が応用されていくんだけど、でもそれもやっぱり戦争のために使っていくのだけはやめてくれと出していかないとダメだって思うけどね。」


ウォン「戦後に憲法ができました、ぼくたちはもう戦争をしないよ、それに関わる技術も提供しないよと。表向きには憲法の上で成り立って、曲がりなりにも70年間平和を維持してきたけれど、徐々に徐々に崩されてきている。それで、今の政権の話になってくるんだけど、自衛隊を送る送らないももちろんあるんだけれど、今産業そのものが思いきり戦争に近づいているんだよね。」


「現地でNGOが活動するじゃない、紛争地とか行くんだけど一番最初にNGO以外のところが入ってきたり、NGOが入っている時点で入ってくるのは実は企業なんだよ。

 だから企業戦士たちというのはものすごいよ、戦争が利益になるからと本当に胡散臭い連中がいっぱい入ってくるんだ。その後に大手の企業から派遣された人が次に入ってくる。だから我々の本当に一枚紙をめくってみるとその向こう側は戦争みたいな状況になってきているよね。」


ウォン「今度はそれを大手を振ってやろうとしているから、何とかこの集団的自衛権という形を今の政権が色んな形で説明しているけど、どれも説得力がないというか論理的に破綻しているから観念論ばかりじゃないですか。反論する人たち、例えば今回憲法学者200人位がNOと言ったわけだけど、3人しかYESと言わなかったんだよね。本当に破綻しているんですよね。
 ぼくは金融が戦争に大きく関わっていると薄々思っていたけれど、今回ハッキリした名前まで出てきた。結局本当に儲かるんだよね。」


■軍需産業と構造が似ている原発

「そのために戦争をしつらえてくるというのがものすごくあって、だからこれ構造的によく見てみると原発とよく似ているよね。日本の企業の6~7割は原発と利益共同体になっているという説があるけど、実は原発では「総括原価方式」といって、かけたお金に3%の電力会社の利益を乗せてみんなからとれるの。だからいっぱいお金をかけたらかけた分だけ儲かるの。

 だからそのために原発をやっていくんだけど、その原発を受注しているメーカーは、わざわざ高い値段で買ってもらえるのよ。だって電力会社は高い値段を払った方がその3%の利益だからその方が利益が上がるんで。そういう風にしてメーカーはみんな原発に毒された。

 そして金融機関も今3%の利益って言ったけどこのパーセンテージって、銀行から借りる金利とイコールで上がっていくの。だから本当は電力会社ってものすごく信用の高い会社だから、0.1%くらいで借りられるんですよ。それをわざと高い金利で借りるの。だから銀行にとってみると全く安心な相手なのにわざと高い金利で借りてくれるから大喜びで貸すわけ。そのおかげで金融機関も原発の軍門に下った。それと同じ構造を今度は軍事にやろうとしている、っていうことだと思うね。」





対談パート2へ続く

2015年12月6日

12月14日(月)「未来バンクと未来をつくる作戦会議」

「 未来バンクと未来をつくる作戦会議」 

■日時:12月14日(月) 19:00~21:00

次回の開催場所はいつもと違います!!
文京区の天然住宅で改築した「見樹院」というお寺の集会室です。
ここはぜひ、会場そのものを体感していただきたい場所でもあります!
住職の大河内さんも参加の予定ですよ!

■会場:見樹院 東京都文京区小石川3丁目4-14
 http://www.nam-mind.jp/access.htm

■参加費:500円  どなたでもご参加大歓迎です!   

■お申込: mirai_bank@yahoo.co.jp へメールをお願いします。    

満20歳を超えた未来バンクは、新たな活動を始めています! 
「未来バンクと未来をつくる作戦会議」もその一つです。 
未来バンク事業組合のイベントは、これまで年に一回の 総会の時だけでしたが、
今後は総会以外にも講演会やミニ 集会、融資先訪問ツアーなどを企画していく予定です。 



「作戦会議」では、これまでにこんなことを議論しました。 
・グローバルタックス
・戦争経済 
・私たちの預けたお金が戦争や原発などに使われている 
・お金に意思を持たせよう 
・エネルギーからお金の未来をつくろう 

・変化していくエネルギー事情、オフグリッドをすすめよう


次回の予定は・・・ 
前回の作戦会議で、2016年に始まる小売電力の自由化に向けた、
今後のエネルギー問題を議論しました。
未来バンクとして、自然エネルギーの有効な活用は、「オフグリッド」をすすめ広げていく方策が肝要!ということで、具体的な手法を考えていくことになりました。

来年の4月に小口電力が自由化になりますが、では、私たち一般消費者が自然エネルギーを電源とする電力会社を選べるのか?というと、そう簡単にはいかないようです。

2020年までは送配電網は、独占電力会社の手中にあり、自然エネルギーを発電している事業者が送配電線を利用する料金である託送料は、まだ決定していません。 

また、固定価格買取制度における再生可能エネルギーの買取義務者を送電会社に変更する論議がされています。これでは、自由化に向けて自然エネルギーを中心に電力を供給しようとしている小売電気事業者がFIT再エネ発電所からFIT再エネ電力を購入・調達することができなくなってしまいます。
生活クラブエナジーの意見書を参照。
http://tokyo.seikatsuclub.coop/news/2015/11/post_62.html

一般消費者から徴収しているブラックボックス的な電力料金を、これからも払い続けることになるのでしょうか?
ブラックな制度の上での電力供給ではなく、地産地消の自然エネルギーをリアルに使えるような社会にするにはどうしたらいいのでしょうか?
オフグリッドの推進をみなさんの知恵で、構築していきましょう。








2015年12月5日

いまさら温暖化論争?温暖化はウソだと思っている方へ(江守正多さん)

田中優「相変わらず江守さんは「温暖化懐疑論」への返答をし続けてくれている。
いくらタダで読めても学ぼうとしない人につける薬はないのだから、大変に不毛な話なのだが。「地球温暖化陰謀説」を採る方もおられるでしょうが、下記の本を読んでからにしてください。」

『地球温暖化懐疑論批判』http://www2.ir3s.u-tokyo.ac.jp/web_ir3s/sosho/all.pdf




  ◇   ◇   ◇   ◇  

「いまさら温暖化論争? 温暖化はウソだと思っている方へ」(Yahoo!ニュース 2015.12.2 江守正多さん)

2009年前後、「温暖化は本当かウソか」という類の論争に筆者はかなり巻き込まれた(例えばこれや、これや、これ)。当時は2007年から続く「温暖化ブーム」で、温暖化は怖いという本もウソだという本も書店にたくさん並んでいた。
その後ブームが去り、温暖化自体が次第に話題にならなくなると、「ウソだ」もあまり聞かれなくなった。2011年の福島第一原発事故後には、「温暖化は原発推進の口実だ」ということで、脱原発運動の中に「温暖化はウソ」がかなり聞かれたが、最近はそれも目立たなくなってきていた。
そこに突然やってきたのが、今週始まったCOP21(国連気候変動枠組条約 第21回締約国会議)による温暖化報道の急増である(筆者を含む関係者にとっては「満を持して」なのだが、関心が無かった人には相当に「突然」だろう)。すると、やはりというべきか、「温暖化はウソ」を聞く機会も増えた気がする。
そう思って、最近書いた記事にはその件の解説のリンクを埋め込んでおいたのだが、その記事に「まだCO2いってんのかよ」とか「本当にCO2が原因???」というコメントを付けてくださる方々は、もちろんリンクを読んでくださってはいないだろう。

そういうわけで、そのリンクの内容をここに書き下しておくことにした。

『 カネに頼らない暮らしへ 』

田中優無料メルマガより


『 カネに頼らない暮らしへ 』

■大きくなる貧困問題

 若い頃、とても貧しい時期があった。食べるものがなくて、仲間のうちで仕事に
かけたヤツの家に行き、そいつのカネで食べていた時期がある。毎日同じ道端に集まり、そのときに居ないヤツの家に行くのだ。

 ぼく自身は当時腰が痛くて働けず、動くことも困難だった。今にして思えば、過酷
すぎるバイトが原因で、椎間板ヘルニアになっていたのだ。当時のぼくは自分の根性のなさのせいだと思っていた。借りているアパートも安普請、その後定職に就までそれが続いた。自費で夜間大学を卒業したが、その頃の貧しさは今の貧しさどこが違っている。それは何なのだろうか。

 今の貧富の格差の方がはるかに深刻で、子どもでは6人に1人が貧困世帯、特
に母子世帯では平均所得以下の世帯が95.9%に達し、母子世帯の54.6%が貧困世帯だ。

 深刻な状態が続いてしまう原因に、パート、アルバイト、派遣などの非正規労働者の割合が4割近くになっていること、しかも非正規労働者の収入は正規労働者の48%、すなわち半分以下でしかないことがある。

 そして今、労働者派遣法の改悪が進められていて、間もなく成立する法案では、期待していた3年後の正規就労は認めなくてよい抜け道が作られる。

 日本の最低賃金法の規制では、国連すら「人間の生存基準を下回る水準」だと述
べている。このレベルでは、正社員だって離職すれば簡単に生活破綻に陥る。なんと崖っぷちの仕組みだろうか。大卒でも就職できず、奨学金ローンの返済で生活破綻するほどなのだ。


■支出を見直す

 そこで調べてみた。一体何にカネが必要になるのか。家計支出の中で多い方か
ら順にみると、食費、交通・通信費、教養娯楽費、光熱水費、住宅費、保険医療費その他となっている。

 その中で切り詰めることのできる費用は「メタボ家計」と「貧困家庭」とでは大きく
異なる。比較的裕福なメタボ家計では、節約できるのは最大から「通信費、交通費、被服費、交際費、日用品費、生命保険料、光熱水費」の順になっている。つまり携やインターネット、生命保険料などの重複を見直し、過剰な支出となっていた「交通費、被服費、交際費、日用品費、食費」などを見直すことで支出を減らせるのだ。

 一方の貧困世帯では最初からそんな過剰な支出はない。日本全体では所得が
減ったこの一年間に、「その他支出、住居費、教養娯楽費、交通通信費、家具家庭用品費」が減っていて、食費は逆にわずかに増えている。つまり全体としては節約することで所得減少に対応したということになる。貧困世帯ではおそらく、節約以外に減らせるものがほとんどないのだろう。

 特に収入が減っても節約が困難な支出がある。それが「食費、光熱水費、保険医
療費」だ。しかもそれらの支出は上昇傾向にある。対策は機能の重複が起こりやすい「携帯、インターネット、生命保険」などを合理化し、その上で節約困難な「食費、住宅費、光熱水費、保険医療費」を安くする方法を考えるしかない。


■格差をつくる税逃れ

 もともとなぜこれほどまで貧しくなったかといえば、貧富の格差が広がっているためだ。貧富の格差を示す指数に「ジニ指数」というものがあるが、それを見ると日本は貧富の格差が広がり続けており、他国も上がっているが、日本の格差は先進国
でアメリカに続く第二位となっている。

 ではその格差はどのようにして作られていくのか。税逃れだ。ここで知っておいてほしいのが「タックスヘイブン(税の逃避地)」の存在だ。そこに会社を設立した形だ
け採っておいて、そこに資産を入れると税逃れをすることができる。会社を作ると言っても実際には何もせず、紙の上に存在するだけでいい。これをペーパーカンパニーと呼ぶが、それだけで資産を隠すことができる。

 日本の東証上場会社、上位50社のうちの45社がタックスヘイブンにペーパーカ
ンパニーを持っている。その規模は、日本の大企業と富裕層が隠した投資残高は55兆円を超える。これは日本の一般会計の実質予算とほぼ同額だ。こうして大企業と富裕層は納税せず、その分を一般家庭から奪うために著しい重税となっているのだ。

 この傾向は残念ながら毎年伸びている。今後も情報的には丸裸の一般の豊か
でない人たちから取られるだろう。つまり今後も貧富の格差はさらに深刻になるのだ。ところがこんなときに広がるのが「抜け駆け」だ。自分だけ豊かになればでいいと考えるのだ。そして人々はあり得ない『アメリカンドリーム』のようなものをアテにして、『クモの糸』さながらにお互いに奪い合うことになるのだ。


■将来支出を減らすという資産

 こんな暮らしをしたくないと思ったときに、もう一つの方法がある。おカネに頼らな
い生き方だ。もちろん100%おカネを使わない暮らしなどできない。しかしおカネに頼る部分の比率を下げていくことは可能なのだ。

 そのときできることは「所得が減ったとしても節約が困難な支出」である「食費、住宅費、光熱水費、保険医療費」を自給することだ。


 私たちの資産は持ちものだけではない。将来の支出を減らせるものもまた資産
だ。
 持ち家で家賃支出が要らない、光熱水を自給する、ガス代を減らすために太陽温水器を導入する、窓の断熱を高めて光熱費を節約する、雨水や地下水を利用するなどして、収入が減ったとしても支払う必要のあるコストを減らすのはどうだろうか。

 こう考えるのには理由がある。ぼくが若い頃の貧困と、今の時点の貧困には大き
な違いがあるからだ。何よりも今の貧困には出口がない。しかも貧困をバッシングするだかりで、格差を是正しようと考える人が少ない。今の貧困はそうなるように社会の構造から仕組まれている。ならばもっと根本から変えられないか。

 それがカネに頼らない暮らしなのだ。

 面白いことに高福祉で教育費もかからない北欧に行くと、人々は老後の貯蓄も
教育費負担もないからおカネは社会参加に使う。いやいや払うのではなく、堂々と胸を張って払うのだ。そんな社会になれるといい。

 もう少しカネに依存しなくていい仕組みを作ろう。






( 川崎市職員労働組合様へ寄稿したものを、好意を得て転載しています。)


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 をご覧ください。 より詳しく解説、図や写真も多数用いています。



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