2018年10月28日

「なぜ北海道は停電したのか? ~送電線網(グリッド)の問題だから、自然エネでも原発でも解決しない~」





2018.9.30発行号の田中優有料・活動支援版メルマガは、

『 なぜ北海道は停電したのか?
~送電線網(グリッド)の問題だから、「自然エネ」でも「原発」でも解決しない~ 』
です。


今回の北海道のブラックアウトの原因は、“発電”が問題ではありませんでした
また、地震とCCS実験(二酸化炭素を地中深くに埋没する実験)に大きな関係があるとの話が・・。

こちらよりこの原稿(メルマガバックナンバー2018年9月号)をご購入できます
https://www.mag2.com/archives/0001363131/2018/9

2018年9月号として、こちらのバックナンバーも合わせてお読み頂けます。

2018/09/15 第170号:「なぜメガソーラーに反対するのか(下)」


(メルマガ本文より)

 このブラックアウトの原因は、地震で厚真火力発電所が止まり、送電線を流れる電気の周波数が低下したためだ。

 電気を三つの分野に分けて説明すると、電気は 「発電・送電・配電」 部門に分けて説明される。今回のブラックアウトが起きたのは、この「送電部門」なのだ。


 だから「原発がどうの」「自然エネルギーがどうの」などと発電部門で説明するのは間違っている。そうした説明では「泊原発が稼働していれば大丈夫だった」とか、「自然エネルギーがもっと活用されていれば」とか言うが、どんなに発電していたとしても送電線がシャッタアウトすれば流れないのは当たり前だ。


(中略)

 そこで調べていって恐ろしい現実の符号に気が付いた。今回の原因は地震だが、地球温暖化対策で気にしているのは二酸化炭素の対策の話に関連する。二酸化炭素の対策として、世界では地下深くに埋めてしまうという対策(CCSという)が行わている。そしてそこでは 世界各地で起こらないはずの地域でも地震が発生している。

(中略)

 道内全体がブラックアウトしたのは、道内全体で電源が唯一というような仕組みを作っていたせいだった。道内で札幌管内、函館管内、道南。道北というようなブロックごとのグリッドごとの運用を進めていたならば、その中の一ブロックの停電で済んでいただろう。

 多くの人の説では「グリッドの広域化・強化と発電所の強化」が語られているが、逆行する方向ではないのか。北海道電力ではこれを奇禍として、揚水発電の運用や発電所の増設、原発再稼働の機会としようとしているように見える。

 しかしグリッドが改められないならば、ブラックアウトは再度の現実となるだろう。必要なのは巨大化ではなく、分散化だ。