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2014年11月6日

動画:『ワクワク感のある未来へ向けて 田中優さんpart2』

無料メルマガ  田中優の“持続する志”  第372号 2014.10.6発行 より

転送・転載大歓迎です

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インタビュー動画

田中優さん(Part2) ワクワク感のある未来へ向けて」




電気なんて、自宅で簡単に作れているよ」と、自ら証明をしている人がいる。
しかも、それが戦争や問題解決につながっていくとしたら?・・

環境・経済・平和、さまざまなNGO活動に関わり、その肩書は多岐に渡ります。
講演会でも、全国から引っ張りだこ。著書も多数。

飽くなき探求心から出てくる知恵、衝撃のアイディアは私たちに希望と動き出す
勇気をくれます!

子どもたちに明るい未来を残すために自ら動く人、
まゆともトークwith田中優さん、part2です!


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田中優
「とにかく人々が今何か動かなくちゃいけないって考える時は、危機感が主なんですね。
こんな危険な事では大変だ!と。一瞬は力が出るんだけど、長続きしないんですよ。

だから長続きしてやれるのは何かと考えたら、
"未来に対する期待感、ワクワク感、こんなことが出来ちゃうかもしれない、
こうやったらもっとすごい未来ができるかもしれない"っていうワクワク感が
大事だと思うんですね。」


-その一例を。

田中優
「ぼくはその仕組みについてこういうイメージをしているんです。
今の社会はピラミッドのように上から下に降ろしてくるんですね。
全てのことは支配の下にあるという構図なんですが、こんなことをしなくても、
地域でやれば自分でやれちゃうよという時代が来たんですね。

例えば電気ってどこか遠いところで原発が動いて、
そこから高圧線で運んでこないと電気って届かないものって考えてきたんだけど、
こんなもので足りちゃうんですよね。

そうしたら、何も電気のために命がけになる必要はないでしょ?

それと同じように農業でも林業でも、
これまでは日本では無理だとか色んなことを言われてきたけど、
実は解決策は簡単にあるんですよ。」


-例えば?

田中優
「例えば主に生き物を利用した仕組みをよく使うんだけど、例えば耕作放棄地。
荒れてしまった土地があったとして、その土地を復活して農地にするのは大変だ、
でも農地にすると良い土地になるんだけど、その時は豚を放てば良いです。
豚は2週間で緑を全部食い尽くしますから。
竹林になっていても、3カ月あれば根っこを全部食べますから。」


-あの竹林はどんどん色んなところに増えていくので、
 ものすごく問題になるんですよね。


田中優
「そうなんです。
だけど竹林は豚にさせるとあっという間にきれいにしてくれるんですよ。」


-豚もハッピーに?

田中優「そうですね、豚も大好物ですから。」


-豚が根っこを食べると、上はどうなるんですか?

田中優「上もバリバリとかじってそこら辺に細かいのが散らばるくらいです。」


-へぇ!それはそれで利用法があるんですか?

田中優
「竹と言うのは中に乳酸菌が住み着いているので、それが分解されると乳酸菌発酵して、
言うならばぬかと同じで土をすごく豊かにするんですよ。
だから残っていてもいいんです。そうやっていくと、すごく良い土地が作れます。

ぼくらは林業もやっていて、林業では下草刈りと言って草が生えてきて大変なんですね。
そこでは牛を飼っているんです※。
牛はバリバリと草を食べてくれて、大好物なのが熊笹、絶対に食べないのが杉とヒノキ。
何て便利なヤツなんだと(笑)」

※山仕事のイノベーション~300年後の山づくり~





-牛はどこで飼っているんですか?

田中優
「宮城県の栗駒木材というところです。
(田中優が共同代表を務め非営利の)天然住宅の木材を入れていくのに、
ほとんどの木材って最初に防腐剤に漬けちゃうんです。
だから体に悪い木材に最初からなっちゃっているんです。
そこでは防腐剤のプールそのものがないから、防腐剤そのものが置いていないので、
だから安全な木材だけが出せるところで、それをやっていくのにコストを下げて
かなくちゃいけないので、下草刈りのコストが最大なんですよ。
だからそれを牛にやってもらっているんです。」


-牛もたくさん食べれて嬉しいし。

田中優
「牛は人懐っこいので大変ですけどね。
すぐ寄ってきて、頭を人の又の中に入れてきて持ち上げるんですよ。
最初は赤ちゃん牛だったのに、今はとっても大きくなっちゃって。」


-牛は牛のまま、豚は豚のまま、
 あるがままで色んなことが解決できちゃうんですね。
 これは人間でも言えますよね。


田中優
「もちろん。適材適所ですよね。
この世の中で、今は価値軸が一本しかなくて、勉強が出来て良い大学に入って良い会社に
入るという一本軸で考えるから、それからこぼれる人は役立たずと考えるわけだけど、
それは一本の軸で考えるから間違っているんですよね。

その人にはその人に役立つジャンルがあって、それを見つけていくことが大事ですよね。
誰だってやっぱり人の役に立って生きたいと思う。
その人それぞれに役立つ方法がある。
それをやっぱり実現していくことが大事なんだと思います。」


-自分に何ができるんだろうっていうセンサーが、
 だんだんと大きくなってくるとなくなっちゃいますよね。
 子育てをしている自分としては
 これからどうやって教えていったらいいんでしょう。


田中優
「そうですね、とにかく変にあきらめないでもらいたいですよね。
例えば勉強ができなくっても構わないじゃない、それで落ちこぼれたっていいじゃないって、
ぼくは思うんですよ。

ぼく、何と、高校すら卒業できなかったんですよ。
7つ入ったけど全部クビになっちゃった(笑)。

今は大学とかで教えてたりするけど、ぼくが学校に向かなかった理由は、
自分で納得したこと以外は頭に入れられないんですよ。
だからこういう風に覚えなさいと言われると全然ダメで・・」


-でも今はそれが力になっているんですね。

田中優
「だからそれが幸いしました。
どこに向き不向きがわからないんだから、
それを変な価値観であきらめちゃったりするのがいけないよね。

人の特技って、ヒマな時にやっていることだと思います。
だから思いっきりヒマな時に何をしますか?っていうことが、その人の特技だと思います。」


-どうしよう、ヒマな時はテレビ見てますとか・・


田中優
「そういう受動的なものは排除しなくちゃならないですね(笑)」

たいがい、よくおばあさんとかで"あたしは何の特技もなくて"とか言うんだけど、
ヒマな時に何かやっていない?と聞くと、スケッチをしていると。
その人はスケッチが得意なんですよね。そっちをやればいいじゃないって。

よく人に聞かれるんだけど、今やメディアがデタラメだと気付いたら、
何を信じたらいいかわからないと言われるんだけど、
いや宗教じゃないんだから信じなくて良いんですよ。

だから自分で考えたことだけを信じれば十分なのに、
何で信じられなくなったって、いやもともと信じるもんじゃないんだよ、
自分で考えて決めれば良いだけじゃん。

評論家の人たちというのは、足をひっかけて転ばすのが上手なんですよ。
でも何にも作れない。そんな人いらない。

ぼくにとってはやっぱり自分の人生は1回しかない、そこを生きているんで、
だから人に左右されることでもないし、
自分でやりたいようにやるしかないんじゃないの?

ぼくは、"学ぶ"ってことは自分の考えを作ることだけだと思っているんですよ。

だから人の考えなんてどうだってよくて、
自分がどう考えるかを掴むことだけが学ぶことだから、
人の意見なんて別に覚える必要もないし、気にする必要もない。


そう考えていくと、じゃあ戦争の理由って何だろうと考えてみると、
明らかな共通点があるんですよ。

世界中で戦争が起こっているところは五ケ所しかない。
石油がとれるか、天然ガスがとれるか、それらのパイプラインが通るか、
鉱物資源が豊かか、水が豊かか。
だったらそんなものを奪い合わなくていい仕組みを作ればいいだけじゃない?

石油をブッシュが持ってきても、
オレん家は別に石油なんか使っていないから要らないよって
押し返しちゃえばいい。
うちはペレットストーブだから石油を全く使わないですよ。
あとは電気自動車を入れられさえすれば、もう完全に石油から離れられます。」


-その電気自動車はこの電気は使えないんですか?


田中優「使えるんだけど、まだ電気自動車が買えていないので。」


-なるほど。でも電気自動車も一時期わーっときたけど、今は消えていませんか?

田中優
「そうですね、それはやっぱりもともとアメリカ・カリフォルニアで電気自動車を
伸ばしたんだけど、これなんとブッシュの息子が潰したんですよ。

電気自動車の方が効率が良いです。
しかも公害は出ないし、ガソリン代も全然安いし、
半分とか3分の1ですんじゃうのではるかに安いんですよ。
だからこそ電気自動車が伸びてくるとガソリン自動車が伸びない、
そうすると石油業界が儲からないっていうのが最大の動機で潰したんです。

世界はそのブッシュが電気自動車を潰したのを見て、
電気自動車をやるとこんな目に遭うのかと思って臆したんですね。
だけど今になってヨーロッパでは電気自動車があたり前になってきて、
今やっと伸びてきたところですね。
この後だと思いますよ。ぼくの家もいずれ電気自動車にしちゃうと思いますから。

そういう風にやっていったら、何もたかが電気のために命をかけたり戦争したり
する必要なんかないじゃないですか。
ぼくの家は水も井戸なんですよ。だから水道局の水道も止めちゃったんです。

そうしたら、塩素が入っていないから実に快適。
赤ちゃんがいるんだけど、赤ちゃんが他で産まれたての頃は
水道水を使ってお風呂に入っていたんです。
その頃は顔とか荒れちゃっていたんだけど、今はつるっときれいになっちゃった。
やっぱり塩素が入っていない水の方が良いんですよね。
ただ殺菌は必要なので特殊な装置を入れていますが。」


****** 

(自宅の庭にて)

田中優
「これは梅の木で梅がいーーっぱいなったので全部梅酒にして♪



そろそろ飲めるかな。
自分で作ると贅沢ができるから、安くない本物の焼酎を使って
甘味ははちみつだけを使って。

こっちは柿の木があって、柿ができたら今度は柿でお酒を作ろうかな。
こっちは柚子の木、料理をしたくなるとこれをとってきて、美味いですよー。」







(自宅に入って)

─こちらは囲炉裏の部屋ですね。今は見る機会もあまりないですよね。








田中優
「冬になるとここで牡蠣を焼きます。岩牡蠣が一斗缶で3000円位かな、
それを港で買ってきて。山を一つ超えれば海なので。
そこは日生(ひなせ)というところなんですが、何と昔原発の計画があったところ
なんですよ。地元の漁師さんたちが中心になって止めてくれて。
だから今も人がたくさん来れる良い場所になっているんですね。

たまたまなんだけど、ここ(和気町)は冬がメチャクチャ寒いんです。
岡山は暖かいに違いないと思って来たのにすっごく寒いので、
それはどうしようと思っているんですよね。

それでぼくは天然住宅と言って非営利の住宅会社もやっているんです。
そこは一切化学物質を入れないのですっごく良い住宅を作っているんです。
その天然住宅をこの敷地内にもう1軒建てようと思っています、
小さい家でいいいので。そこで快適に暮らしちゃおうかと。

日本の住宅の99%の家はシックハウスなんです。
化学物質や接着剤をたくさん使っているので、そこに住むと体が悪くなります。
そういったものを一切使わない住宅を造っているんです。
体の中にとるものって、安全なオーガニックなものを食べたり飲んだりしても、
実はその5.5倍の重さを空気で吸い込んでいるんですよ。

だから最大の健康破壊要因は、室内の空気なんです。
だからダメですよ~、空気の汚れた住宅に住んでは。
古民家はその点、接着剤ができる前に建てられているから大丈夫。

庭に穴を掘って娘のプールを作ってやろうと思って。」


-温水プールもできますね。

田中優
「そうですね!良いかもしれない。太陽温水器って今すごく安いんですよ。
太陽温水器で温めたものをプールにしちゃえばいいですね。
うちは水と電気はタダだから、それに温水プールもタダにして、太陽の光で。」





-外に温水シャワーも作ったら気持ちよさそうですね♪

田中優
「こういう暮らしって、たぶんうらやましい暮らしに
なるんじゃないかと思うんだけど、それって誰でもできるんですよ。

そしてぼくの友人(吉田俊道さん)が農業をやっていて、
あの農業の仕組みはすっごく賢いんですよ。

こういう雑草が生えてくるのは荒れた土地なんですよ。
その草を刈った後に、積んでおくとそれが発酵していくんですね。
発酵するとアミノ酸に分解される、植物はアミノ酸を吸収できるので、
これをたい肥にしてやるとものすごく良い作物が作れる。
だから何のことはない、荒れた土地に生える草というのは、
土を豊かにするために存在しているんですよ。

それを今は世界的に除草剤で殺しちゃったりするでしょう。
逆ですよ、人間の浅知恵なんかよりも自然の力の方がよっぽど賢いんだから、
それにならえばいいだけなのに。

って考えていくと、色んな可能性がどんどん出てくるので、
そしたら何もそんな暗くなる必要はないんじゃないの、
みんなやっぱり各地域で豊かに暮らしていけばいいんじゃないの?

よく日本には4000万人分を食べさせるくらいしか食料は作れない、
それは石油を農業にたくさん使っているからだとよく言われるんだけど、
今はこうやって、石油の代わりになるエネルギーって自分のところで
作れるんですよ。

だとしたらそんな4000万人しか食べれないっていうのを
こういうエネルギーを使ってやればいいだけじゃない。
そうしたらプラスにもっていくことは可能だし。

だから、気になることがあるんだったら調べればいい。
調べてその解決策を徹底的に追っていけばいい。
そうすればぼくは全ての問題は解決できると思いますよ。」



part3今いる場所で、今日からできること』





▼part1 動画
『電気は自分で作れる!電力会社に頼らない生活part1~田中優のオフグリッド暮らし~』

はこちら(写真・動画・書き起こしを追加しました!)


 

※撮影は2013.8月。
書き起こしにあたっては、読みやすくするために必要最低限の編集を行っています。