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2011年12月4日

天然住宅BANKメルマガより 田中優メッセージ

田中優が理事長を務めています天然住宅バンクよりお知らせです。
私たちが常に過ごす家のこと、お金のこと、化学物質のことなど のお話です。
ぜひ転載下されば嬉しいです。

(メルマガの内容を1つずつお知らせさせて頂きます)

========転 送 大 歓 迎=============
■□■□■□天然住宅BANKメールマガジン No.003 ■□■□

「健康で、強くて長持ちして森を守れる住宅を増やすこと」を
ミッションとするNPOバンク天然住宅BANKのメールマガジン
                      2011.11.26
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■□1.おカネを使っておカネに頼らない社会の実現を! (田中優)
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 私たちはいつもカネの話ばかりしているし、カネがなければ一時も暮らせないと思っている。
だから大学を卒業した若者が就職できなければ、何も得られなかったかのように落胆してしまう。
すべてはカネ、仕事もカネを得る機会としてしか考えられなくなる。
では聞いてみよう。人生最大の買い物は何だろうか。

住宅?いや、住宅ローンだ。

金利がかかって倍ほど払うことになるからだ。
 あれほどカネばかり気にしている私たちなのに、なぜだかその使い道について無頓着だ。
一番使う住宅ローンでも、その本体である住宅でも、私たちは深く考える前に衝動買いしてしまっている。
住宅について考えること、そこから天然住宅は始まっている。

 もうひとつ、人生最大のゴミも住宅だ。
だからいくらリサイクルしようが、普通の30年ともたずに建て替えられる住宅を持った時点で落第だ。
しかも比較的早く育つスギであっても、成木になるには50年かかる。
普通の木材では木全体の30%も使っていないのだから、150年に一回建て替えるようでないとその森は再生しない。
天然住宅ではほぼ100%利用しているが、それでも百年単位で使えるものでないと家に値しないと考えている。

 日本は住宅貧乏なのだ。
住宅の問題が人々の生き方に大きく影を落としている。
日本以外の先進国では、住宅は古くなっても価格の落ちない資産だ。
わずか20年とたたずに価格がゼロになってしまう日本からは考えられないが、きちんと手入れされた住宅は価格が上がっていくものだ。
だから住宅を買うのはリスクではない。
本来、資産とは持つことで収入が得られるものを指すのであって、持つことで支出を強いられるものは負債だ。
日本では別荘もヨットも車も住宅も、ことごとく負債であって資産になっていない。
私たちは学校を卒業してから頭金を貯蓄し、34歳で住宅を取得してローンを組み、60歳の退職までには家が壊れ、再度建て直してローンを組む。
次の建て替えの頃までには寿命が来ている。
私たちの人生は住宅一軒分にすぎないのだ。
この住宅を長寿命で強く、健康被害のない安全な場にし、海外の森を破壊せずに日本の森を再生できる仕組みにしたいと思った。
それが天然住宅なのだ。

 化学物質過敏症の人たちは、ほとんど人里に住むことができない。
あらゆる人工物質に過敏に反応してしまうからだ。
重度では自然素材にも反応してしまう。
私たちの住宅は自然素材を使うから、重度の人にまで対応できるとは限らないが、軽度であれば十分に住める住宅になっている。
「特殊な人の住宅」と思う人もいるだろう。
しかし今や化学物質過敏症はちっとも特殊な病気ではない。
誰でもかかる、当たり前の病気のひとつだ。
かつてのアトピーのようなものだ。
今や子どもたちはアトピーの子の方が半数以上だ。
その人たちに対応できる数少ない住宅だから、健康を心配する人には他に選びようのない住宅となっている。
そのことが、価値の落ちない住宅につながるのではないかと考えている。

 先ほど資産とは、「持つことで収入が得られるもの」と定義した。
しかしそれを持てるだけの資産家は多くはないだろう。
実はもうひとつの資産がある。それは「持つことで支出を減らせるもの」だ。
地方で暮らす人たちは兼業農家を営んでいることが多い。
そこでの現金収入は極めて少ないはずなのに、都会の人より豊かな暮らしをしていることも少なくない。
自給しているおかげで、食費にかける費用がきわめて少なくすんでいるからだ。
その食材は資産だ。
 同じように雨水を利用して水道料金、下水道料金を減らせたらそれも資産だ。
断熱や省エネ製品で電気料金を安くし、もちろん長く使える住宅で建て替え費用をなくすことも大きな資産だ。
自宅の太陽光発電で自宅の電気を自給し、さらに電気自動車を走らせ、自宅の下水で堆肥と液肥を作り、育てた野菜を食べる。
雨水で水を自給し、庭に育てた木から薪ストーブやボイラー利用し、太陽熱温水器からのお湯をちょうどよく加熱する。
その家が天然住宅だったら、あとどこにおカネが必要になるだろう。

 おカネはオプションであればいい。
必要なものは自分の資産から得られればいい。その装置も次々と開発されている。
ざっと見ても百倍発電する太陽光発電、希少金属を使わない超長寿命のバッテリー、効率のいい電気自動車、石油よりランニングコストの安いペレットストーブ、生木を燃やせる薪ボイラーなど枚挙に暇がない。

 私たちは駅前の銀行にほぼゼロの利子を得て貯金している。
隣人は同じ銀行から3%の金利でおカネを借りている。
なぜ直接貸さないのか。そうすれば互いに1.5%ずつトクができるのに。
隣人より駅前の銀行を信じるなんておかしくないか。
下手に金融機関に貯金するより、自分の資産のために投資したほうがいいのではないか。
ぼくらはそう考えて天然住宅バンクを立ち上げている。

 おカネはぼくらの家来でいい。
おカネに使われるからおカネの奴隷になってしまうのだ。
おカネを使うことで、おカネに頼らない社会を実現したい。
おカネが必要な部分を最小限にしてしまう生き方だ。
必要になったときだけ、少量のおカネを稼ぐ、そんな社会を実現したい。
(田中優)

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