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2019年12月25日

ドキュメンタリーフィルム「Independent Living」

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これ、障害者の方への私たちの思い上がりでは?という場面も紹介しています。

本文より一部公開中
です!↓

第200号
『 ドキュメンタリーフィルム「Independent Living」 』


ぼくの三男(田中悠輝)が映画監督になって、初めてのドキュメンタリーを撮った。タイトルは「Independent Living」と言って、同名の世界的運動の一部を映した。








そう言われてもそんな運動は知らないかもしれない。何かというと、世界的な運動である「Independent Living」は、障害者の自立生活運動だ。それは以下の三つの自立生活をめざしている。


1.ライフスタイル選択の自己決定と自己管理の権限を障害者本人がもつこと
2.自立生活に必要な能力をもつこと
3.施設や病院ではなく,地域の中で通常に生活することだ。


ちょっと自分事として考えてほしい。もしあなたが何かの事故で脊椎を損傷したとする。それ以外の原因であっても関係ないが、ここではわかりやすく脊椎損傷(以下、「脊損」と略す)にしておこう。


そうすると全身が麻痺してしまう。首から下が思い通りに動かせなくなる。するとあなたの暮らしはどうなるだろう。

最初に病院に入院する。そこでリハビリの努力をするだろう。しかし完全復帰は見込めない。神経の束が通る脊椎を損傷してしまったからだ。リハビリに効果があるのは事故から間近い時期で、それを過ぎるとますます復活しなくなる。家族がいなければ病院に長く留め置かれるかもしれない。家族がいてもその負担は厳しすぎる。やがて施設入所を勧められることだろう。


生きるために必要なことはヘルパーさんに任せられる。しかし何をヘルパーさんに頼むかは自分の自由だ。しかしこれまではそうではなかった。障害者という枠組みは、ほとんど自動的にその人の意志を顧みず、障害者の生存を確保すればよく、生存し続けたいという意志以外の意志は無視されていた。もちろん実際のヘルパーさんにはとても親切でいい人が多く、いろいろな思いに対応して世話してくれる。


(中略)


私たち健常者は自分の狭い感性の中でしか彼を理解しないし、私たちの思いあがった常識的なものに閉じ込めようとする。

「障害者はそうして生きるだけで満足していて、劣悪な条件の中で懸命に努力するものだ」というような考え方であり、まるで健常者だけが堂々と生きられるように思っていて、障害者をまるでその傍らにある「刺身のツマ」のように思っているのではないか。障害者をそのようなものとして「感動のための題材」のように扱うことを「感動ポルノ」という言い方をすることもある。


この「感動ポルノ」が成り立つのは、多くの人たちが障害者を無力で何もできない、させられない人と思い込んで、「障害者」という枠の中に押し込めるせいだ。・・






▼映画「Independent Living」 



予告編動画 https://youtu.be/pTnmMiu1Jb4  





クラウドファンディングページ https://readyfor.jp/projects/out-of-frame   


劇場公開は来年2020年 1月11日から  、 

[大阪]第七藝術劇場(1月11日~)  
[東京]ユーロスペース(3月スタート)  

ほか全国劇場にて上映予定です! 


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