「」が田中優コメントです。
-昨日4月1日ということで新年度がスタートしていますが、新しく始まること、何か変わることたくさんあるんですけども、昨日「主要農作物種子法」、通称「種子法」が廃止になっています。これは多くの反対の声が上がっていたにもかかわらず決まったこの種子法の廃止なんですが、この時間は田中優さんと電話を繋ぎます。 ・・
田中さん、種子法廃止は日本の農業をぶっ壊すということを訴えてらっしゃるわけですけど、我々にはどういった影響があるんでしょうか?
種子法の廃止はどんな理由で決まったんでしょうか?
「どうもアメリカからの圧力が大きかった、という風な下馬評ですけども、何のために廃止するかということについてはあまり理由らしきものが発表されていません。」
-それ自体不可解な気持ちになるかと思いますが、この種子法廃止によって起こる動きというのは今後どういうことになりそうですか?
「これまで法律によって自治体に義務が課せられますが、自治体が守ってきた種というのがあるんですよ。それが例えばブランド米ですね。ブランド米の種なんかはみんな県の方が委託をして種子法で守ってきたんですね。ところがその予算付けがされなくなってしまうので、もうできなくなっちゃうかもしれないんです。
そうすると今まで地域に応じてここの地は寒すぎるからとか色んな理由でそこの地域に合った種を作っていたんですよ。そ
れができなくなってしまうと、ブランド米が消えて、そこに入り込んでくるのが遺伝子組み換えとかそういった種に変わってしまうんじゃないかということですね。」
-じゃあ地域特有のお米や生産物が種子法がなくなることによって脅かされていくと。
農業の現場はどういった影響を受けるんでしょうか?
「結局種の入手が国が補助をしてやってきた事業なので、これまで種を入手するのが安かったんですよ。
それが民間企業に言わせるとこんな安さではやってられないと言っていましたから、だから値上がりするでしょうね。」
-じゃあそこを買い取るための予算が農業の現場にはそんなにたくさんないということですか?
「そうですね、主要種子についてはそうなりますね。」
-では食卓の影響と言うのはそれによってどう変わってくるんでしょうか?
「これまで美味しいお米が安く食べれたのが、今度は高くなる可能性があることと、もう一つはその種の価値がこれまでは安心してみんなが食べれるようにこの法律自体が戦後直後にできていますので、飢えを防ぐためだったんですよ。
だから社会情景によってはすごく値上がりしてしまって、そうすると人々が安心してお米を食べられないという戦後直後みたいな状況が心配されますね。」
-今お話を伺っているとお米のことが中心なんですがそれ以外の食物についても種の危機がきているということなんですか?
「もう種はすでに大きなメーカーが供給するものが8~9割なんですよ。ですから他で種を作っているのは1~2割しかないのでそういうところがもっと増えてくればいいんだけど、今はどんどんと種については大手メーカーによって支配を受ける構図になっています。」
-実際に一般の我々ができることは?
「自分たちで種を守ろうという運動があってそれ自体は良いことなんだけど、この主要農作物の種子法に関してはそんな個人でできるレベルのものではないんですね。
だから実際に求めて自治体が今後もきちんと種を守ってください、作ってくださいとするのが一番良いのかなと思います。」
(書き起こしにあたっては、読みやすくするため必要最低限の編集を行っています。文責:田中優スタッフ)
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5分弱という短い時間でコメントするのがなかなか難しかったと思います。
ですので種子法廃止についてより詳しくはこちらをご参考ください。
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『日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?=田中優』
http://www.mag2.com/p/money/384427