今月(2018.2月)に発行しました田中優有料・活動支援版メルマガのご紹介です。
今月は、通常の2つの記事に加え、“大感謝キャンペーン2018第3弾”としてご購読者様へのプレゼントなどもあります。
本日中(2.28)のご登録で、2月分はすべて無料でお読み頂けます。
この機会にぜひご登録を頂ければ嬉しいです。
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
本日発行しました「たたら」と「もののけ姫」などのお話は、2/24~25に島根に取材をしてきたばかりの記事です。
2/15号の「スギに生まれたニホンジン」は、ご購読者様より「ロマンがありますね(^-^)」とご感想を頂きました!
日本人の暮らしと森との関わり・・
今改めて見直してみませんか?
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2/15発行 第156号 「スギに生まれたニホンジン」
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■なぜ岡山の森は貧弱なのか
自分は東京都の三多摩地域に生まれて、東日本大震災で福島原発が事故を起こすまで東京周辺に住んできた。そんなことがなければ、おそらく東京から離れることはなかっただろう。しかし事故は否応なしに転居を強いて、少しでも放射性物質の直接的被害を軽くするために西に逃げるしかなくなった。
偶然に友人に探してもらった土地を縁に、今の岡山県和気郡に越してきた。
初めて大掛かりな転居をして少しすると、やっと今の土地に感じる違和感に気が付いた。そう、森が浅いのだ。東北地方で目にするような「永久」を感じさせるような深い森ではなく、緑は多いのだが山には岩場が透けて見えている一方で、空いた土地を争うように木々が侵入しようとしている。
「これはどうしたことなのだろう」と思い始めたのは、少し経ってからのことだった。岡山は戦後、マツタケの産地として知られていた。また備前焼などを焼くのに適したアカマツが生えていた。ところが今や、アカマツは枯れ、マツタケも採れなくなった。どうしたことなのだろう。
そうして気づいたのは、岡山というより中国地方全体の森が若い森に覆われているということだった。なぜか。 ・・
他項目
■ 「三瓶小豆原埋没林」とスギ
■ 「大徳醤油」さんとスギ
■ ミイラの棺とスギ
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2/28発行 第157号
『中国地方の森と「たたら」の関係
~「もののけ姫」の舞台の虚実~』
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中国地方の森は、「たたら製鉄」以前、「シシ神」が守るような太古の森に覆われていた。その姿を見られるのが「埋没林」なのだ。三瓶山が噴火する前の森の姿は、スギの巨木に守られるような明かりの射さない森だった。鉄器が作られる前の時代、人々はスギの巨木を見たとしてもどうすることもできなかった。
しかもスギの森は暗く明かりが差さず、昆虫もキノコも少ないから活用できるものがない。スギは建物にするなら使えただろうが、鉄器以前の時代にはどうすることもできなかったから、役立たずの森と思えただろう。
しかし中国や朝鮮半島から鉄器の作り方が伝来すると、その姿は大きく変わる。
(中略)
おそらく太古からの森は鉄の伝来、または製鉄の始まりの時期と重なるはずだ。
そして鉄器が一般化すると、『古代の産業革命』のようなものであらゆるものの生産の効率が上がり、同時に環境を著しく変化(破壊)していくことになっただろう。同時に木炭と砂鉄を必要とすることから、山は伐られ、削られて平らになり、川には「鉄穴流し(かんなながし)」のせいで土砂が膨大に流された。
「もののけ姫」の映画では「足踏み式のたたら製鉄」が行なわれているから江戸時代以降となるが、森はそれよりはるか前に壊されていたはずだ。(本文より)
■ 島根の「小豆原埋没林」
■ 森を大きく変えたのはいつか
■ 地形を激変させた「たたら製鉄」
■ なぜ中国地方の森は浅いのか
■ (現地でしか買えない本) 「森のことづて」 を販売します!
■ 今回取材した場所のパンフレットと写真
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2018年2月28日
2018年2月26日
『日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?=田中優 』
発行したばかりですが、すでにSNSで多くの反響を頂いています!
皆様の拡散のおかげで、Facebookではすでに4,200超のシェア、twitterでは710以上のリツイートを頂いているようです。 まぐまぐマネーボイスアクセルランキングニュース編でも第7位に。
遺伝子組み換えや種子法廃止・・
私たちが食べて生きていく上でとっても重要なお話です。
ですがほとんどの人がまだこの大問題を知りません。
テレビのニュースでは大きく取り上げられません。
(というかニュースになっているのでしょうか・・?)
しかも種子法廃止は、なんと今年4月からの施行です!
ぜひご一読ください。
また、拡散して頂き、多くの人に読んで頂けたらありがたいです!
田中優より
『すごいシェア数! ぼくがFacebookにこの記事をアップする前の時点で2744シェア。 もう一つ言うと、 「ターミネーター種子(自殺する遺伝子操作)」の問題と 「コンタミ(遺伝子操作作物の遺伝子に汚染してしまう)」問題を考えると、 すべての地球上の種を壊す可能性がある。
情報はいつも印鑰 智哉(いんやくともや)さんから得ています。 https://www.facebook.com/InyakuTomoya 感謝です。』
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日本の農業をぶっ壊す種子法廃止、なぜほとんど話題にならない?=田中優
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私たちが口にする食べ物が体を蝕み、様々な疾病の原因となるとしたら…。
そんな未来が現実になりかねない「主要農作物種子法の廃止」がこの4月に迫っています。
- 無意味な「遺伝子組み換えでない」の表示。 春から日本はどうなる? -
■食べ物が体を蝕むという恐怖
私たちは体を維持し、健康を増強するために食物を食べている。
ところがその食べ物が期待を裏切り、体を蝕み、さまざまな疾病の原因となるとしたら…
どう考えればいいのだろうか。
体は健康に維持したい。しかし食料は体を蝕んでしまう。
「食べるべきか、食べるべきでないか」と思いわずらうことになる。
ならば「安全な種から育てた食品を選ぼう」と思ったとしても、主要農産物の種を守ってきた「主要農作物種子法」が2018年の今年から廃止されて、種は入手が困難になっていく。
種は遺伝子組み換えのものに入れ替わり、それから育てた作物しか選べなくなる。
一見すると私たちに関係なさそうな「主要農産物種子法の廃止」が、私たちの選択の余地をなくし、健康を維持できない可能性が高まるのだ。
■自閉症増加の原因は…
■「遺伝子組み換え作物」に甘い日本の規制
■やがて、食べ物がみな毒になる…
■種を制する者は世界を制す
では、民間はなぜ開発意欲を阻害されるのだろう。
それは開発費用を掛けたとしても、高く売れないことに尽きる。
要は、民間が開発した種子を高く売りたいのだ。
ところが種子法は都道府県を主体として良い種を作り、農家に高くない価格で提供している。それが「阻害している」というのだ。しかもすべての作物の話ではない。
ここは「主要農作物」が対象で、具体的には「稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆」だけを指す。
それ以外の作物の種には「育苗法」が適用され、育苗法は「品種の育成の振興と種苗の流通の適正化を通しての農林水産業の発展に寄与する」ことを目的としていて、品種育成をした企業などのパテント(知的財産権)を保護することにしている。
今回の「種子法廃止」では、法の残る部分は「育苗法」に併合されることになっている。
つまり種はパテント(特許)付きのものばかりになり、自然のものだったはずの種がいつの間にかすべて「特許対象」となってしまうのだ。そして農業ビジネスはその対象として主要農作物である「稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆」をも対象にしようとしている。
そこで気付くのは、それらの作物は容易に遺伝子操作の対象作物になり得るということなのだ。つまり遺伝子操作作物を拡大しようとする企業以外に、今回の廃止法案の動機がないことになる。
■科学の名の下に無視される倫理
■不明瞭な「主要農作物種子法」廃止
■得をするのは「特定の企業」だけ
■問題だらけの遺伝子組み換え作物
■種子法が生まれた理由と功績
■廃止の根拠に「生産コスト削減」があるが…
■生きるための種が「売るための種」へ
種には2つの法体系がある。それが「種子法」と「種苗法」だ。種苗法は「品種の育成の振興と種苗の流通の適正化を通しての農林水産業の発展に寄与する」ことを目的としていて、エフワン種のような品種育成をした人や企業のパテント(知的財産権)を保護することを目的としている。種子法が「食料の生産につながるような種子を安定的に確保する」ことを目的とするのとは全く異なるのだが、この種子法を廃止し、種苗法の付則で種子法の制度の一部を引き継ぐというのだ。
では種子法の「品種の育成の振興と種苗の流通の適正化を通しての農林水産業の発展に寄与する」という目的はどうなるのか。これを壊して「生きるための種」から、「売るための種」へと変質させるのが廃止の真の目的だ。
■まったく信用できない「遺伝子組み換えでない」の表示
遺伝子組み換え作物には「Btコーン」と呼ばれるものもある。これはコーンを食べた害虫の腸が破裂して、死んでしまうというモノだ。すべての生物は消化管から発達したとする説もあるぐらい消化管は大事な組織だ。これに穴が開いてしまうと、消化した後の排せつ物が体内に回ってしまう。体内というのは消化しやすい温度の中に消化しやすい内臓があるのだから、消化する微生物は生物を内側から食べまくってしまう。
この「リーキーガット(漏れる腸)」という疾患もまた、人間に増えている。
こうした遺伝子組み換え作物が身の回りに増えてきている。まず第一に「遺伝子組み換え」が問題なのだから、遺伝子が分解されている「加工品ならいい」と表示しなくていいことになって、「味噌・醤油・油」の原料に使われている。
さらに素材の5%以下なら「遺伝子組み換えでない」と表示できることになっているため、「遺伝子組み換えでない」と書かれていても信用できない。さらに多い成分量から3位以下なら「遺伝子組み換えでない」と表示できる。要はザルなのだ。
■飼料として日本に輸出される遺伝子組み換え作物
■種子法廃止で苦しむか、別な社会を求めるか
全文はこちらよりご覧ください
http://www.mag2.com/p/money/384427
他、マネーボイスでの田中優記事はこちら↓↓
◆ 『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?
日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優 』 (2018.1.30)
◆ 『2018年夏上陸「日本版グラミン銀行」は
サラ金とこの国の貧困に勝てるか?=田中優』 (2017.12.23)
◆ 『官僚だけが大儲け。
日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優』 (2017.9.28)
◆ 『「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と
貧困解決の重要点=田中優』 (2015.12.10)
関連するオススメの田中優 有料・活動支援版メルマガ バックナンバー
■2017.4.30、2017.5.15、2017.5.30発行
「「主要農作物種子法廃止」にどう対処するか(上・中・下)」
■2016.11.15発行
「GMO(遺伝子組み換え作物)の問題」
■2015.4.30、2015.5.15発行
「「生命の掟 吉田俊道さんの農法を考える (上・下)」
■2014.3.15、2014.3.30発行
「農業を追い詰める農薬開発(前・後)」
■2013.7.15発行
「奇跡のリンゴから未来の農へ」
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2018年2月23日
『 無煙炭化器 』(むえんたんかき)
天然住宅コラム、今回は、田中優が炭作りのために購入した、面白いモノのご紹介です。
ご使用の際は、前髪にご注意を(笑)
『 無煙炭化器 』(むえんたんかき)
■庭で炭づくり
岡山の家に戻ると庭に出たくて仕方ない。何かというと「炭作り」をするためだ。 炭作りをするのに便利な「無煙炭化器」を買ったためだ。この炭というモノの魅力に憑りつかれてしまっている。といっても芸術的なものではなく、ほとんど焚火のようにして燃やしている。
モキ製作所というマニアックなものを作っている会社で、炭の作れる簡易なものを売っていることを知り、また天然住宅に住んだ建て主さんでそれを自作した人もいて、ぜひ自分でもやってみたいと考えていた。幸い田舎だし庭も広い。しかも無煙となれば買わない手はないだろうと思った。
インターネットで購入して家に届いたのは大きな箱だった。開いてみると、なんと底が抜けた鉄板を丸めたもので、「えっ、これ?」という感じだった。ところが使ってみると炎の輻射熱を反射してどんどん燃える。炎が収まるころには空気の入らない下から順に炭になり、そのまま炭の集まりを庭に放置している。雨ざらしにして炭を中性にするのだ。
■テラ・プレタ(黒い土)
もともと炭のすごさに感動していた。アマゾンの「テラ・プレタ(黒い土)」というものは、連作障害を起こさない土だ。それは2002年になってやっと人間の手によって作られたものであり、栄養のない赤い粘土層に低い温度で焼かれた炭と木酢液の混ぜられたものだとわかった。
作られたのは4000年から6000年以上前からのものだと。するとそのテラプレタが土中のミネラル分を集めて保存し、数千年経った今も傷まない土を維持するのだと。
まだこれを、今の人間の科学技術は復元できていない。しかも木材の炭素分の8割を炭として保存し、フランス政府は地球温暖化対策の決定打として「炭素保存型農法」を提唱する。昨年末の「COP22」会議でのことだ。この対策を持っていたから、フランスは気候変動枠組み条約を取りまとめたのではないかと考えてしまうほどだ。何しろ現在の農業に、たった0.4%だけ余分に炭素を含ませるだけで、現在地球上で排出されている二酸化炭素の75%を吸収できてしまうというのだから。
友人の菌ちゃん農法を進めている吉田俊道さんも、今テラプレタの実験を始めている。少なくとも作物を豊かにし、病害虫を防ぐ効果があるとなっては、やってみないわけにはいかないだろう。その話を伝えたぼくとしては、自分でもやってみたいわけだ。
■注意事項
ものを燃やすのは楽しい。根源的なところで楽しみなのだ。
幸い、昨年伐採した竹の束がいい具合に乾燥している。
炭作りの失敗から学んだことを伝えよう。
1.燃やす材は同じ程度の太さを選ぶ。
そうしないと炭ができた頃に細い材は「灰」になってしまう。
2.よく乾燥させた木材にするために、早めから伐っておこう。
3.家に届く段ボールは焚き付けになるのでとっておこう。
4.火付きが良いので前髪に注意しよう。
・・そう、炭焼きの後、ぼくの前髪は見事に天然パーマがかかっていた。
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※株式会社モキ製作所 http://moki-ss.co.jp/
〃 無煙炭化器 ページ https://www.moki-ss.co.jp/burning/anthracite-equalizer
こんな投稿もあります。
「無煙炭化器の実力を見てきました」
http://www.city.yanagawa.fukuoka.jp/blog-tiiki/2014/2015-02/_4187.html
2018年2月22日
<NEW>『住まいを快適にするためのヒント』(公式webshop)
田中優公式webshopに新商品が登場しました!
2017年3月30日、4月15日に発行しました、有料・活動支援版メルマガ「田中優の未来レポート」のバックナンバーです。
前・後の2記事のセット版です。
A4サイズのPDFで39ページ(原稿部分は30ページ)分、すぐに読めるダウンロード版と、じっくり読みたい印刷物版の2つがあります。印刷物版は送料無料です。
ご興味のある方はぜひ☆
『住まいを快適にするためのヒント』
主な内容
・ダメな住宅と貧困
・日本の住宅は資産になっていない
・プラモデル住宅
・伐採後、約300年間強度が増す日本の木材
・日本の短命住宅、、人生で最大のゴミは住宅
・百人に一がガンなる住宅のホルムアデヒド
・リフォームで対処きるか
・断熱性能の実験(田中優宅、普通のアパート、天然住宅)
・外壁と基礎コンクリートに断熱材を塗ってみる
・ソーラーウォーマー
・実験結果(民間アパート一階、天然住宅、田中優宅それぞれの断熱程度は?)
・外気温と床温度の温度差
・熱の伝わり方(対流、伝導、輻射の違い )、熱伝導率
・熱の家屋リフォームをどうするか
・冷気だまりを作って冬場の対策を ・田中優動画『田中優宅 古民家から天然住宅仕様へ 基礎断熱・コンクリート・ソーラーウォーマー説明編 』など
★ダウンロード版
https://tanakayu.thebase.in/items/10002308
★印刷物版
https://tanakayu.thebase.in/items/10002357
2018年2月19日
田中優「壊れていない自然 そのまま届けてあげたい」(東京新聞 22世紀に残すもの)
2018年1月30日の東京新聞にて、田中優インタビューが掲載されました。
<シリーズ 22世紀に残すもの>
~壊れていない自然 そのまま届けてあげたい~
「岡山の自宅で2013年5月から、電力会社との電線をカットし、電力会社に頼らない太陽光パネルと独立電源システムの生活「オフグリッド生活」を始めた。グリッドというのは送電線のことで、電線も電話線も一切つながっていない。最近省エネがものすごく進んでいるから、八畳は二キロワットでまかなえる。
この家は、化学物質も接着剤も一切を使わず、国産の無垢材で建てた「天然住宅」でもある。普通の杉って百二十度で乾燥させて最初に防腐剤につけちゃっているけど、うちの杉は低温乾燥させているので中の樹液分か残ったままだから自然な木の香りやぬくもりが感じられる。まるで森林浴に来たようなリラックス効果が得られる。睡眠を深くする効果もある。年に二十軒ちょっと建てている。天然住宅に住んでいるお子さんの化学物質過敏症やアトピーが治ったし、僕自身はいびきが治った。
僕がとにかく二十二世紀に残したいのは、「今の壊れていない自然をそのまま届けてあげたい」ということ。それがどうもかなわない状況になってきている。だから、環境問題に頑張って取り組むし、ダムや原発はとにかく食い止めたい。きれいな場所を残してあげたい。子どもたちに話す時に、「こんなきれいな場所があったんだよ、でも今はないけどね」って言わなくちゃいけないのは嫌だ。
「現実にこんな素晴らしい自然があるよ。どうだ」。そういう自慢にできる場所を残したい。
ダムに反対している現場などに自分の子どもたちを連れていっていた。ダムが中止になった場所があって、毎年、地元の人たちと沢登りに行っている。子どもと孫も一緒に行ったとき、子どもが孫に「俺、どうしてもこの子たちにここを残してやりたいんだ」と言ってくれた。それだけどんどん自然が壊されていっているってことだと思う。
--*--*-*--*--*--*--*--*--*--
(南海放送が放送した、社会起業家・渡邊智恵子さんとの対談を基に構成。
対談は渡邊さんのオフィシャルサイトと財団法人「22世紀に残すもの」ホームページで公開中)
<シリーズ 22世紀に残すもの>
~壊れていない自然 そのまま届けてあげたい~
「岡山の自宅で2013年5月から、電力会社との電線をカットし、電力会社に頼らない太陽光パネルと独立電源システムの生活「オフグリッド生活」を始めた。グリッドというのは送電線のことで、電線も電話線も一切つながっていない。最近省エネがものすごく進んでいるから、八畳は二キロワットでまかなえる。
この家は、化学物質も接着剤も一切を使わず、国産の無垢材で建てた「天然住宅」でもある。普通の杉って百二十度で乾燥させて最初に防腐剤につけちゃっているけど、うちの杉は低温乾燥させているので中の樹液分か残ったままだから自然な木の香りやぬくもりが感じられる。まるで森林浴に来たようなリラックス効果が得られる。睡眠を深くする効果もある。年に二十軒ちょっと建てている。天然住宅に住んでいるお子さんの化学物質過敏症やアトピーが治ったし、僕自身はいびきが治った。
僕がとにかく二十二世紀に残したいのは、「今の壊れていない自然をそのまま届けてあげたい」ということ。それがどうもかなわない状況になってきている。だから、環境問題に頑張って取り組むし、ダムや原発はとにかく食い止めたい。きれいな場所を残してあげたい。子どもたちに話す時に、「こんなきれいな場所があったんだよ、でも今はないけどね」って言わなくちゃいけないのは嫌だ。
「現実にこんな素晴らしい自然があるよ。どうだ」。そういう自慢にできる場所を残したい。
ダムに反対している現場などに自分の子どもたちを連れていっていた。ダムが中止になった場所があって、毎年、地元の人たちと沢登りに行っている。子どもと孫も一緒に行ったとき、子どもが孫に「俺、どうしてもこの子たちにここを残してやりたいんだ」と言ってくれた。それだけどんどん自然が壊されていっているってことだと思う。
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(南海放送が放送した、社会起業家・渡邊智恵子さんとの対談を基に構成。
対談は渡邊さんのオフィシャルサイトと財団法人「22世紀に残すもの」ホームページで公開中)
2018年2月17日
20年前に出版した本に、日本の不妊問題を予言!?
先日、NHKクローズアップ現代の番組にて「男にもタイムリミットが!?~精子“老化”の新事実~」が放送されました。
これに関連して田中優からです。
田中優も今から20年も前にこの危険を指摘していたんですね。
田中優より
これはぼくが1998年に出版した本(環境破壊のメカニズム)に書いたこと。
そのまま抜き出してみる。
「日本には・・、危険な化学物質が溢れている。そのせいだろうか。
日本で今、子供が生まれなくて悩む人が増えている。
九五年に日本国内で人口受精を受けたカップルの数は約二万五千組である。
この内六千九百組は精子の減少等の重度の不妊で、たった一つの精子と卵子から受精することのできる顕微鏡を使った「顕微受精」を受けている。
そしてある医科大学の講師が学生を使って調べた結果では、その三割に重度の不妊が認められたという。日本人は「女性の社会参加やライフスタイルの変化によって、子供を作らなくなったので少子化した」のではなくて、生むことができなくなったのかも知れないのだ。
さらに見ていくと、九〇年から九五年にかけての世界人口の増加率は著しく低下している。あれほど「人口爆発」と騒いでいたのに、現実の側は逆の傾向を示し始めている。人口の増加率だけの比較で言えば、七三年の頃の増加率と比較して九四年の増加率は六十一%でしかない。
このままのペースで内分泌攪乱化学物質が増えて生殖機能を傷め続けるのなら、あと五十年ほどでこの地球上に一人の子供も生まれなくなると警告する学者もいる。この深刻な衝撃により、この本は「沈黙の春(レイチェル・カーソンの書いた歴史的な名作、特にDDT等の農薬の生物への影響を示した)」の再来と言われている。
不妊の効果で言うなら、放射能もまた同様の効果を持っている。
例えばチェルノブイリ事故の時に放出されたセシウムは、少女の卵巣に蓄積して不妊化させる可能性がある。
九七年三月、動燃は東海村の再処理工場で爆発事故を起こしたが、その時放出された放射能は「微量で安全上問題ない」どころか、すでに見たようにように今後の人々を間違いなく傷つける。しかも「完全犯罪」のように確率的影響があるのみで、特定の患者から原因を割り出すことは不可能である。
このような「確率的に」影響を及ぼす物質が増え続け、今ではその「複合汚染」が通常である。この結果、誰も犯人と特定されないまま、全員が生きられなくなる期限が近づいて来ている。これをあいまいに放置するならば、人間は「商業利益」のために消されていくだろう。
(「環境破壊のメカニズム」北斗出版/.当時)」
これに関連して田中優からです。
田中優も今から20年も前にこの危険を指摘していたんですね。
田中優より
これはぼくが1998年に出版した本(環境破壊のメカニズム)に書いたこと。
そのまま抜き出してみる。
「日本には・・、危険な化学物質が溢れている。そのせいだろうか。
日本で今、子供が生まれなくて悩む人が増えている。
九五年に日本国内で人口受精を受けたカップルの数は約二万五千組である。
この内六千九百組は精子の減少等の重度の不妊で、たった一つの精子と卵子から受精することのできる顕微鏡を使った「顕微受精」を受けている。
そしてある医科大学の講師が学生を使って調べた結果では、その三割に重度の不妊が認められたという。日本人は「女性の社会参加やライフスタイルの変化によって、子供を作らなくなったので少子化した」のではなくて、生むことができなくなったのかも知れないのだ。
さらに見ていくと、九〇年から九五年にかけての世界人口の増加率は著しく低下している。あれほど「人口爆発」と騒いでいたのに、現実の側は逆の傾向を示し始めている。人口の増加率だけの比較で言えば、七三年の頃の増加率と比較して九四年の増加率は六十一%でしかない。
このままのペースで内分泌攪乱化学物質が増えて生殖機能を傷め続けるのなら、あと五十年ほどでこの地球上に一人の子供も生まれなくなると警告する学者もいる。この深刻な衝撃により、この本は「沈黙の春(レイチェル・カーソンの書いた歴史的な名作、特にDDT等の農薬の生物への影響を示した)」の再来と言われている。
不妊の効果で言うなら、放射能もまた同様の効果を持っている。
例えばチェルノブイリ事故の時に放出されたセシウムは、少女の卵巣に蓄積して不妊化させる可能性がある。
九七年三月、動燃は東海村の再処理工場で爆発事故を起こしたが、その時放出された放射能は「微量で安全上問題ない」どころか、すでに見たようにように今後の人々を間違いなく傷つける。しかも「完全犯罪」のように確率的影響があるのみで、特定の患者から原因を割り出すことは不可能である。
このような「確率的に」影響を及ぼす物質が増え続け、今ではその「複合汚染」が通常である。この結果、誰も犯人と特定されないまま、全員が生きられなくなる期限が近づいて来ている。これをあいまいに放置するならば、人間は「商業利益」のために消されていくだろう。
(「環境破壊のメカニズム」北斗出版/.当時)」
2018年2月9日
『 新しい年を「暮らしの文化力」の始まりに 』
2018.1.29発行 田中優無料メルマガより
■「文化」とは何だろう?
「文化」という言葉は、なんだか「隠し芸」のようではないか。「文化祭」のようなイメージのせいか、私たちは本当の「文化」を知らないままなのかもしれない。
文化は生活の外にあるものではなく、生活の周囲にあるものだと思う。「アートだ、芸術だ」と外部にあるものを堪能するのもいいのだが、もっと身近な生活の中にも大切なものがある。それが「暮らしの文化力」だと思う。
何をどう食べるのか、取り巻く環境をどう利用して暮らすのか。そうした当たり前の暮らしを「生活文化」と考えると、予想もしなかった重要性に気づく。
「文化」とは余所行きの衣装だけでなく、機能性、必要性に裏打ちされた普段着も含むものだ。もし滅多に着ない余所行きなら、日常には文化がなくなってしまう。
普段の生活自体の文化性を持ちたい。こんな話を聞いてどう思うだろうか。
■ブラジルの伝統食「フェジョアーダ」の由来
ブラジルの伝統食とされる「フェジョアーダ」という料理の話だ。「一般的にはアフリカから連れてこられた奴隷たちがブラジルで考案した料理」とされ、農場主らの食べる豚の上質な肉を取った残りの内臓などの部分に豆などを加えて煮込んだものだ。
それがどうしてブラジルの伝統食となったかというと、彼らは通常、家庭内で料理をしない。料理は雇った家政婦たちが料理をする。家には台所がなく、家の外に建てた小屋に住む家政婦たちが調理をする。その家で育つ子どもたちは、お腹をすかして帰ると「お腹空いた~、なんか食べたい」と、真っ先に家政婦小屋に行く。
差別はあるが、人間に対する愛情は溢れている彼らの社会では、「これならあるけど、食べる?」とフェジョアーダを出す。それは暑熱のなかで労働に就く奴隷の塩分を補う食事であり、一般的には塩辛い。それがさんざん外遊びしてきた子どもたちにとってはちょうどいい。ばりばり食べて腹を満たす。
その「食」の記憶が「フェジョアーダ」をブラジルの伝統料理にしたのだろう。
本来なら「ご主人」たちの食卓には並ばない「くず肉と余り野菜」の料理が。日本の「ホルモン」と同じだ。「放るもん」だった内臓肉から作った焼き肉が「ホルモン」になったという説がある。虐げられていた人たちの文化が、高慢で上品ぶった文化に勝つこともあるのだ。
ぼくは暮らしに根ざしたものを文化と呼びたい。流行りものを「高尚な文化」であるかのように扱う権威主義者もいる。それはかつての文化のミイラではないか。「河原乞食」と呼ばれた人たちの作った文化のミイラを、ありがたがっているように見えるのだ。
ぼくが文化と呼びたいのは「余所行き」でない普段着の方だ。「高尚」でなくていい。必要性と機能性が備わった、いわば猥雑なものだ。「作務衣」や「つなぎ」、毎日食べる「弁当」や三食の食事、そこにありがたさなんてない。でも肉体を酷使する奴隷たちが塩辛いものを必要としたみたいに、生きざまと直結したものだ。
時間のないサラリーマンに低価格ですぐに食べられるファーストフードやハンバーガーは、今の必要性と機能性を備えている。暮らしが変わらなければそのまま定着するだろう。
しかしその中で商業主義によって失われつつあるものもある。特に気になるのが「調理」という文化だ。まともな味覚をもっていたら食べられないようなもの、甘いだけのお菓子や果物、刺激だけしかない食品、給食で出される囚人食みたいな食器、こんな味気ないものに慣らされたら、食はとても貧しいものになってしまう。餌ならそれでもいいが、人の健康や体を維持することのできないものになってしまったら困ってしまう。
■「暮らしの文化力」
同じ貧しい家庭でも、大きな違いが見えてくる。一方はより多くの金額を支払いながら不健康で、他方は少ない金額で健全に暮らしている。外食より家で作って食べた方が安上がりになることが多いし、その栄養価に至っては大違いだ。アメリカでは貧しい人たちの方が肥満体だ。カロリーの高い炭水化物と油脂を食べ、しかも腹が減りすぎてから短時間に大量に食べるので肥満になりやすい。そして栄養価や微量栄養素の少ない食事をしているからそのせいで病気になりやすく、免疫力や復元力に乏しい。
他方、安い食材しか買えず、貧しいはずなのに頑強な体を維持する人たちもいる。
屑野菜や納豆を買い、煮汁も利用して食べている。この違いが暮らしの「文化力」の違いだ。
第七の栄養素と呼ばれる「フィトケミカル(ファイトケミカルとも言う)」が免疫力や復元力を支えているが、その植物の化学物質は「種、皮、成長点」に多く含まれ、しかも硬い殻に覆われているて、ほんの数分湯がかないと染み出て来ない。
「フィトケミカル」は、野菜の持つ色や苦みに含まれる抗酸化能力を持った化学物質のことだ。
たとえばカレーを考えてみよう。カレーを作るときのニンジンも玉ねぎも、皮を剥かれて成長点を取られ、栄養になるフィトケミカルを捨ててから作られる。つまり栄養的にはカスばかりを食べることになる。でも知っていれば「皮や成長点、種」だけ別にして出汁網に入れ、カレーの出汁汁に使うだろう。それだけで深みにある味になり、大切な栄養やフィトケミカルを摂ることができるのだ。
この違いが大きい。一方はカスだけしか入ってない深みのないカレーを食べ、他方は栄養価の高い抗酸化物質たっぷりで深みのある味のカレーを食べる。この味の違いに気づければ、栄養価の低いカレーを食べる気にはならなくなる。この味の違いがわかる能力こそ「文化力」だ。本物の調理に触れていたかどうかの違いによって培われ、経済的な貧富の差ではないのだ。
そうした「暮らしの文化力」の違いはたくさんの局面に現れる。百年持つ家具や家と、耐久性のない流行のものとどちらを選ぶかが、経済的にも健康的にも大きな差をもたらしていく。
だからこそ思う。大切なのは「暮らしの文化力」の違いなのだ。目には見えないこの力を鍛えたい。それこそが未来の暮らしを明るくするだろう。
■「文化」とは何だろう?
「文化」という言葉は、なんだか「隠し芸」のようではないか。「文化祭」のようなイメージのせいか、私たちは本当の「文化」を知らないままなのかもしれない。
文化は生活の外にあるものではなく、生活の周囲にあるものだと思う。「アートだ、芸術だ」と外部にあるものを堪能するのもいいのだが、もっと身近な生活の中にも大切なものがある。それが「暮らしの文化力」だと思う。
何をどう食べるのか、取り巻く環境をどう利用して暮らすのか。そうした当たり前の暮らしを「生活文化」と考えると、予想もしなかった重要性に気づく。
「文化」とは余所行きの衣装だけでなく、機能性、必要性に裏打ちされた普段着も含むものだ。もし滅多に着ない余所行きなら、日常には文化がなくなってしまう。
普段の生活自体の文化性を持ちたい。こんな話を聞いてどう思うだろうか。
■ブラジルの伝統食「フェジョアーダ」の由来
ブラジルの伝統食とされる「フェジョアーダ」という料理の話だ。「一般的にはアフリカから連れてこられた奴隷たちがブラジルで考案した料理」とされ、農場主らの食べる豚の上質な肉を取った残りの内臓などの部分に豆などを加えて煮込んだものだ。
それがどうしてブラジルの伝統食となったかというと、彼らは通常、家庭内で料理をしない。料理は雇った家政婦たちが料理をする。家には台所がなく、家の外に建てた小屋に住む家政婦たちが調理をする。その家で育つ子どもたちは、お腹をすかして帰ると「お腹空いた~、なんか食べたい」と、真っ先に家政婦小屋に行く。
差別はあるが、人間に対する愛情は溢れている彼らの社会では、「これならあるけど、食べる?」とフェジョアーダを出す。それは暑熱のなかで労働に就く奴隷の塩分を補う食事であり、一般的には塩辛い。それがさんざん外遊びしてきた子どもたちにとってはちょうどいい。ばりばり食べて腹を満たす。
その「食」の記憶が「フェジョアーダ」をブラジルの伝統料理にしたのだろう。
本来なら「ご主人」たちの食卓には並ばない「くず肉と余り野菜」の料理が。日本の「ホルモン」と同じだ。「放るもん」だった内臓肉から作った焼き肉が「ホルモン」になったという説がある。虐げられていた人たちの文化が、高慢で上品ぶった文化に勝つこともあるのだ。
ぼくは暮らしに根ざしたものを文化と呼びたい。流行りものを「高尚な文化」であるかのように扱う権威主義者もいる。それはかつての文化のミイラではないか。「河原乞食」と呼ばれた人たちの作った文化のミイラを、ありがたがっているように見えるのだ。
ぼくが文化と呼びたいのは「余所行き」でない普段着の方だ。「高尚」でなくていい。必要性と機能性が備わった、いわば猥雑なものだ。「作務衣」や「つなぎ」、毎日食べる「弁当」や三食の食事、そこにありがたさなんてない。でも肉体を酷使する奴隷たちが塩辛いものを必要としたみたいに、生きざまと直結したものだ。
時間のないサラリーマンに低価格ですぐに食べられるファーストフードやハンバーガーは、今の必要性と機能性を備えている。暮らしが変わらなければそのまま定着するだろう。
しかしその中で商業主義によって失われつつあるものもある。特に気になるのが「調理」という文化だ。まともな味覚をもっていたら食べられないようなもの、甘いだけのお菓子や果物、刺激だけしかない食品、給食で出される囚人食みたいな食器、こんな味気ないものに慣らされたら、食はとても貧しいものになってしまう。餌ならそれでもいいが、人の健康や体を維持することのできないものになってしまったら困ってしまう。
■「暮らしの文化力」
同じ貧しい家庭でも、大きな違いが見えてくる。一方はより多くの金額を支払いながら不健康で、他方は少ない金額で健全に暮らしている。外食より家で作って食べた方が安上がりになることが多いし、その栄養価に至っては大違いだ。アメリカでは貧しい人たちの方が肥満体だ。カロリーの高い炭水化物と油脂を食べ、しかも腹が減りすぎてから短時間に大量に食べるので肥満になりやすい。そして栄養価や微量栄養素の少ない食事をしているからそのせいで病気になりやすく、免疫力や復元力に乏しい。
他方、安い食材しか買えず、貧しいはずなのに頑強な体を維持する人たちもいる。
屑野菜や納豆を買い、煮汁も利用して食べている。この違いが暮らしの「文化力」の違いだ。
第七の栄養素と呼ばれる「フィトケミカル(ファイトケミカルとも言う)」が免疫力や復元力を支えているが、その植物の化学物質は「種、皮、成長点」に多く含まれ、しかも硬い殻に覆われているて、ほんの数分湯がかないと染み出て来ない。
「フィトケミカル」は、野菜の持つ色や苦みに含まれる抗酸化能力を持った化学物質のことだ。
たとえばカレーを考えてみよう。カレーを作るときのニンジンも玉ねぎも、皮を剥かれて成長点を取られ、栄養になるフィトケミカルを捨ててから作られる。つまり栄養的にはカスばかりを食べることになる。でも知っていれば「皮や成長点、種」だけ別にして出汁網に入れ、カレーの出汁汁に使うだろう。それだけで深みにある味になり、大切な栄養やフィトケミカルを摂ることができるのだ。
この違いが大きい。一方はカスだけしか入ってない深みのないカレーを食べ、他方は栄養価の高い抗酸化物質たっぷりで深みのある味のカレーを食べる。この味の違いに気づければ、栄養価の低いカレーを食べる気にはならなくなる。この味の違いがわかる能力こそ「文化力」だ。本物の調理に触れていたかどうかの違いによって培われ、経済的な貧富の差ではないのだ。
そうした「暮らしの文化力」の違いはたくさんの局面に現れる。百年持つ家具や家と、耐久性のない流行のものとどちらを選ぶかが、経済的にも健康的にも大きな差をもたらしていく。
だからこそ思う。大切なのは「暮らしの文化力」の違いなのだ。目には見えないこの力を鍛えたい。それこそが未来の暮らしを明るくするだろう。
『「木を活かす」(上・中・下セット)』(公式webshop)
すぐに読めるダウンロード版と、じっくり読みたい印刷物版(送料無料)の2パターンがあります。
今回ご紹介するメルマガは
『「木を活かす」(上・中・下セット)』 です。
メルマガ発行は2017年6月、7月。
上・中・下の3記事がセットになったお得版、
A4サイズのPDFで53ページ(原稿は42ページ)分です。
<<主な内容>>
これは「無垢の木を使っています」なんて話をよく聞くのではないだろうか。
子どものおもちゃでも「無垢材」と言われているのに酸っぱい臭いがしたり、何年放置していても虫が寄り付かないものもある。
なんでこんなことが起きるのだろうか。その一端を長年製材所に通い続ける中で気づいたので、その話を紹介したい。・・・
・「無垢の木」という実態なきブランド
・毎年二回の間伐作業
・外材は、植物検疫のために薬品で燻蒸されている
・防カビ・防腐剤のドブ漬け
・「無垢材」の正体
・植物の遷移
・家が人を傷つける
・ホルムアルデヒド
・天然住宅は安全ではなく有害物質ゼロをめざす
・何より壁内結露の防止を
・何より家財を選ぶこと など
こちらもご参考ください
『木を活かす(下)~家が人を傷つける ~』
ただいま、
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メルマガバックナンバーは、印刷部・ダウンロード版の2種類があります。
◆「自動車の未来はどっちだ」(前・後編セット)
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◆「セルフインフラ」が未来をポジティブに変える(前・後編セット)
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◆「主要農作物種子法廃止」にどう対処するか(上・中・下セット)
https://tanakayu.thebase.in/items/9101979
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◆書籍「環境破壊のメカニズム」(絶版本)
https://tanakayu.thebase.in/items/5038408
2018年2月7日
ネオニコチノイドの現状と農薬を使わない農法
田中優より
ネオニコチノイドの深刻な被害に対して立ち上がらざるを得なかった松本市の人々のページ。→ 「松本の松枯れを考える住民の会」
公害調停側が勝手に中止にしてしまった理由は、「外の人間に一切知らせるな」という内容に、「従えない」と答えたこと。
「ならできない」と。「公平・中立」ではないね。
↓
『公正公平であるべき公害調停が、蒲生委員長のこの発言で紛糾
「当事者は調停の内容を外部に漏らさない様注意してください」』
https://www.facebook.com/MATSUMOTONONOYAKUSANPUWOKANGAERUJUMINNOKAI/videos/2020083071571393/
ネオニコチノイド汚染の深刻な現状。
海外では次々と使用禁止にしているのに。↓
『蜂蜜やミツバチ、広がる農薬汚染 9都県で検出』
こちらの情報も参考になります↓
『ネオニコチノイド農薬:各国の規制状況 』(有機農業ニュースクリップ)
そしてこちらが、農薬など使わない農業の方法、吉田俊道さんの菌ちゃん農法。
ただ自然の摂理に従う方法。↓
『吉田俊道ブログ 菌ちゃんありがとう』
ネオニコチノイドの深刻な被害に対して立ち上がらざるを得なかった松本市の人々のページ。→ 「松本の松枯れを考える住民の会」
公害調停側が勝手に中止にしてしまった理由は、「外の人間に一切知らせるな」という内容に、「従えない」と答えたこと。
「ならできない」と。「公平・中立」ではないね。
↓
『公正公平であるべき公害調停が、蒲生委員長のこの発言で紛糾
「当事者は調停の内容を外部に漏らさない様注意してください」』
https://www.facebook.com/MATSUMOTONONOYAKUSANPUWOKANGAERUJUMINNOKAI/videos/2020083071571393/
ネオニコチノイド汚染の深刻な現状。
海外では次々と使用禁止にしているのに。↓
『蜂蜜やミツバチ、広がる農薬汚染 9都県で検出』
こちらの情報も参考になります↓
『ネオニコチノイド農薬:各国の規制状況 』(有機農業ニュースクリップ)
そしてこちらが、農薬など使わない農業の方法、吉田俊道さんの菌ちゃん農法。
ただ自然の摂理に従う方法。↓
『吉田俊道ブログ 菌ちゃんありがとう』
2018年2月6日
2/10(土)天然住宅お住まい見学会&トークイベント@横浜
~オープンキッチンから借景を楽しむ家~
■開催日時 2018年2月10日(土)
午前の部:10:00~12:00 / 午後の部:14:00~16:00
■場所 横浜市青葉区 田園都市線「市ヶ尾」駅から徒歩
■参加費 無料
■内容 お住まい見学会+セミナー
■お申込み 下記フォームよりお申し込みください。
http://tennen.org/event/syakkei.html
★オープンハウス見学会
横浜市青葉区にて、お住まい見学会を開催します。
2016年の春にお引き渡し、住み始めて1年半のお住まいです。
建主様に住み心地を聞くことのできる貴重な機会です。
★セミナー
構造、内装ともに宮城県産の木材を使用しています。
乾燥方法にこだわり、安全な木材を供給してくれている、くりこまくんえんの大場さんにお話いただきます。
<セミナー講師>
株式会社くりこまくんえん 大場隆博
NPO法人日本の森バイオマスネットワーク副理事長
NPO法人しんりん理事長
森林の環境保全機能を十分に発揮させるために、持続可能な自伐林業を行いつつ、森林資源を有効活用する社会システムをつくり森林を育てる人材育成に取り組んでいる。
・・・・・・・
リビングダイニングとつながるオープンキッチンに立ち、窓辺を眺めると春には桜が咲き、夏には若葉の緑が室内を照らします。
外に出てウッドデッキでくつろぐこともできます。
リビングには、建主様が伐採した存在感のある丸柱があります。
床には、無垢杉のフローリングと蓄熱式床暖房。
内装は調湿効果のあるホタテ貝の漆喰仕上げ。
家具や扉に至るまで国産の無垢材を使用しています。
無垢杉の香りと、柔らかさ、暖かさ、自然素材でつくる空間の気持ちよい空気を、ぜひ体感いただければと思います。
■建物データ
敷地面積:140.75㎡(42.57坪)
延床面積:89.44㎡(27.05坪)
間取り:2LDK
工法:木造(強化筋交い工法)
※田中優は都合により出席できません
■開催日時 2018年2月10日(土)
午前の部:10:00~12:00 / 午後の部:14:00~16:00
■場所 横浜市青葉区 田園都市線「市ヶ尾」駅から徒歩
■参加費 無料
■内容 お住まい見学会+セミナー
■お申込み 下記フォームよりお申し込みください。
http://tennen.org/event/syakkei.html
★オープンハウス見学会
横浜市青葉区にて、お住まい見学会を開催します。
2016年の春にお引き渡し、住み始めて1年半のお住まいです。
建主様に住み心地を聞くことのできる貴重な機会です。
★セミナー
構造、内装ともに宮城県産の木材を使用しています。
乾燥方法にこだわり、安全な木材を供給してくれている、くりこまくんえんの大場さんにお話いただきます。
<セミナー講師>
株式会社くりこまくんえん 大場隆博
NPO法人日本の森バイオマスネットワーク副理事長
NPO法人しんりん理事長
森林の環境保全機能を十分に発揮させるために、持続可能な自伐林業を行いつつ、森林資源を有効活用する社会システムをつくり森林を育てる人材育成に取り組んでいる。
・・・・・・・
リビングダイニングとつながるオープンキッチンに立ち、窓辺を眺めると春には桜が咲き、夏には若葉の緑が室内を照らします。
外に出てウッドデッキでくつろぐこともできます。
リビングには、建主様が伐採した存在感のある丸柱があります。
床には、無垢杉のフローリングと蓄熱式床暖房。
内装は調湿効果のあるホタテ貝の漆喰仕上げ。
家具や扉に至るまで国産の無垢材を使用しています。
無垢杉の香りと、柔らかさ、暖かさ、自然素材でつくる空間の気持ちよい空気を、ぜひ体感いただければと思います。
■建物データ
敷地面積:140.75㎡(42.57坪)
延床面積:89.44㎡(27.05坪)
間取り:2LDK
工法:木造(強化筋交い工法)
※田中優は都合により出席できません
2018年2月1日
『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優』
2018.1.30に発行しました!
田中優より
「いきさつを知ってほしい。なぜ豊かでない国が、固定的に貧しくなってしまうのか。巨大な敵がいる。」
--*--*-*--*--*--*--*--*--*--
『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?
日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優』
http://www.mag2.com/p/money/368677
「フェアトレード」を知っているだろうか?
途上国の生産物を「適正な価格」で買おうという運動だが、南北格差の根本解決にはほど遠い状態になっている。・・・
-子供の奴隷労働が支える豊かな生活。
世界に「観客席」などないのに-
先日友人に話したら、「フェアトレードって何?」と聞かれてしまった。「公正な貿易」と答えたとしても、理解はされないだろう。現象としては「貧しい国とされる南の国の生産者に公正なレベルの報酬を支払い、適正な価格で商品取引を継続すること」となるだろうか。とりわけ近年は理解されにくくなった。おそらく人々の意識が内向きになり、海外に対する意識が乏しくなっているせいもあるだろうが、もっと大きい点は貧しくて生きるのがやっとという人々が世界の中で見えにくくなったことが影響しているだろう。
それは海外ばかりでなく、同じ国に住んでいても見えにくい。子どもの5人に1人が貧困状態にあるなどと言われても、具体的には見えないのだ。だからまず、貧しさによる生活困窮の状態を知ってもらった方がいい。2001年にはこんな事件があった。 (中略、内容は本文にて)
・・・しかしこの事件は氷山の一角だ。ユニセフによれば、この地域で人身売買される子どもの数は少なく見積もっても年間20万人。ブルキナファソやマリなどより貧しい国々の子どもたちが30ドルほどで売買されてくるという。受け入れ先は「ガボンや赤道ギニア、コートジボワール、ガーナ」で、待っているのは「家内労働」、「農場や漁場の労働」、「児童買春」などの強制労働だった。
船に乗せられた子どもたちは10才から14才で、強制労働や債務労働、少年兵士、児童買春などは「最悪の形態の児童労働」に就かされるという。調べると、それは奴隷労働に等しい酷使の実態であった。
なかでも注目されたのが「コートジボワールのカカオ農園」だった。「コートジボワール」は世界最大のカカオ産出国で、世界中で食べられているチョコレートやココアの40%がここで作られている。そのカカオ生産が過酷な児童労働に支えられていたのだ。
<主な内容>
・「フェアトレード」とは何か
・2001年に発覚した悲惨な事件
・たわわに実ったバナナ畑の脇で、飢えて死ぬ子どもたち
・奴隷労働で学校に通えない子どもたち
・「適正な価格で買ったものを食べたい」という運動
・埋まらない南北格差
・先進国の付け値で販売を続けるしかない途上国
・さらに進む先進国有利
・フェアトレードに期待するのは難しいが…
・フェアトレードを活かす方法とは
他、マネーボイスでの田中優記事はこちら↓↓
◆2018年夏上陸「日本版グラミン銀行」はサラ金とこの国の貧困に勝てるか?=田中優 (2017.12.23)
◆官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優 (2017.9.28)
◆「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と貧困解決の重要点=田中優 (2015.12.10)
田中優より
「いきさつを知ってほしい。なぜ豊かでない国が、固定的に貧しくなってしまうのか。巨大な敵がいる。」
--*--*-*--*--*--*--*--*--*--
写真は以下サイトより
『「公平な貿易」は誰を幸せにするか?
日本が知らないフェアトレードの今と未来=田中優』
http://www.mag2.com/p/money/368677
「フェアトレード」を知っているだろうか?
途上国の生産物を「適正な価格」で買おうという運動だが、南北格差の根本解決にはほど遠い状態になっている。・・・
-子供の奴隷労働が支える豊かな生活。
世界に「観客席」などないのに-
先日友人に話したら、「フェアトレードって何?」と聞かれてしまった。「公正な貿易」と答えたとしても、理解はされないだろう。現象としては「貧しい国とされる南の国の生産者に公正なレベルの報酬を支払い、適正な価格で商品取引を継続すること」となるだろうか。とりわけ近年は理解されにくくなった。おそらく人々の意識が内向きになり、海外に対する意識が乏しくなっているせいもあるだろうが、もっと大きい点は貧しくて生きるのがやっとという人々が世界の中で見えにくくなったことが影響しているだろう。
それは海外ばかりでなく、同じ国に住んでいても見えにくい。子どもの5人に1人が貧困状態にあるなどと言われても、具体的には見えないのだ。だからまず、貧しさによる生活困窮の状態を知ってもらった方がいい。2001年にはこんな事件があった。 (中略、内容は本文にて)
・・・しかしこの事件は氷山の一角だ。ユニセフによれば、この地域で人身売買される子どもの数は少なく見積もっても年間20万人。ブルキナファソやマリなどより貧しい国々の子どもたちが30ドルほどで売買されてくるという。受け入れ先は「ガボンや赤道ギニア、コートジボワール、ガーナ」で、待っているのは「家内労働」、「農場や漁場の労働」、「児童買春」などの強制労働だった。
船に乗せられた子どもたちは10才から14才で、強制労働や債務労働、少年兵士、児童買春などは「最悪の形態の児童労働」に就かされるという。調べると、それは奴隷労働に等しい酷使の実態であった。
なかでも注目されたのが「コートジボワールのカカオ農園」だった。「コートジボワール」は世界最大のカカオ産出国で、世界中で食べられているチョコレートやココアの40%がここで作られている。そのカカオ生産が過酷な児童労働に支えられていたのだ。
<主な内容>
・「フェアトレード」とは何か
・2001年に発覚した悲惨な事件
・たわわに実ったバナナ畑の脇で、飢えて死ぬ子どもたち
・奴隷労働で学校に通えない子どもたち
・「適正な価格で買ったものを食べたい」という運動
・埋まらない南北格差
・先進国の付け値で販売を続けるしかない途上国
・さらに進む先進国有利
・フェアトレードに期待するのは難しいが…
・フェアトレードを活かす方法とは
他、マネーボイスでの田中優記事はこちら↓↓
◆2018年夏上陸「日本版グラミン銀行」はサラ金とこの国の貧困に勝てるか?=田中優 (2017.12.23)
◆官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優 (2017.9.28)
◆「人をお金に依存させる」ベーシックインカムの問題点と貧困解決の重要点=田中優 (2015.12.10)