「石井さん、ぼくらが「どうして郵貯がいけないの(1993年)」を出版して講演をした時に、自著を持って来てくれた。
国会議員が知識があると思い込むのは幻想だ。しかし石井さんだけは違っていた。この人には生き続けていてほしかった。」
動画18分00秒より抜粋
石井は国民の目には映らない、不透明な金の流れを追った。
通常国家予算と呼ばれるのは一般会計年間85兆円、しかし石井は、これまであたり前のものとして今まで誰も疑問に思わなかった「特別会計」に目をつけた。その実態は、財務大臣でさえ把握することはできなかった。
特別会計こそ、日本の"裏帳簿"だと石井は主張した。その額、年間およそ330兆円。
特別会計とは、道路や公安整備など政府が特定の事業を行う際に用意できる予算だ。
その財源は税金や郵便貯金、年金などからきている。そしてこの特別会計は、国会でほとんど審議されることなく打ち出の小槌のように各省庁に流れて行く。その行き先を決定するのは、一部の政治家と官僚たち。国民には見えない税金の行き先。
ある時石井はそれが特殊法人であることに気付く。
「会計検査院が調べなければならない団体はいくつあるのか?」
この質問が、後の特殊法人改革の出発点となる。 ・・
動画 石井紘基事件の顛末