田中優より
8/8までのパブコメというのであわてて書きました。
「被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針の改定(案)」
に対する意見募集について、です。
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「社会心理学を専門とする山口大学文学部の高橋征仁教授は7月19日、茨城県内で講演を行い、福島原発事故の影響でホットスポットとなった茨城と千葉の住民の意識調査結果を公表した。
分析によると、被ばくリスクに対する低減行動をとっている母親ほど専門知識を有しており、「放射線恐怖症」と呼ばれるような精神的な特徴はなかったと結論づけたという事実があります。
http://ourplanet-tv.org/?q=node%2F1952
政府側から人々の被ばく量に対して指導するならば、「精神的な被ばく問題ではない」ことから安全側に指導すべきです。しかしこの方針案は逆に被ばくを安全なもののように評価しています。
これでは方針として意味をなしていません。あたかも「安全だから帰還せよ、安全なのだから補償金も支払う必要がない」と言っているかのようです。「被災者生活支援等施策の推進」の名に値しません。
「避難すべき状況にない」という決めつけは、国際的にも国内法上も適切ではありません。
チェルノブイリでは年間5ミリシーベルト以上の場所を強制移住の対象とし、年間1ミリシーベルト以上の場所を移住の権利のある地域としました。それに比べても全く規制が弱すぎて、どこかの発展途上国のようなレベルです。しかもチェルノブイリでは、強制移住にならなかった地域ですらたくさんの疾病が多発しました。疾病は、ガンだけではないのです。その4倍の年間20ミリシーベルトで避難の必要がないというのは全くナンセンスです。
放射線の被害は、外部被ばく量だけでなく、呼吸、飲食物による内部被ばくも含めて想定されるべきものなのに、外部被ばく量の、しかも個人データを抽出しただけでの評価では不適切です。
このような方針を認めることはできません。
再度、安全側からの評価をした上で提案されることを望みます。」
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◆ パブコメ詳細・意見提出先 ◆
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=295150710&Mode=0