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TAT審査員紹介 より
「クリスマス休戦」
第一次大戦中のこと、クリスマスの日に奇跡が起こった。
敵同士で戦う兵士同士の間で
「撃たないでくれ! 今日はクリスマスだから休戦しないか」 という事態が起きたのだ。
敵方の歌うクリスマスソングにハミングし、 伴奏を加え始めた後に起きた事態だ。
上官は下士官の構えていた銃を下げさせ、
そしてゆっくりと近づいていくと下士官にワインを持ってこさせた。
「メリークリスマス」と互いに酒を飲み、語り合い、サッカーに興じたという。
翌日には互いの兵士の亡骸を埋葬し、冥福を祈った。
もし戦場でなければ、彼らは親しい友人になれていただろう。
報を聞いた上層部は怒り狂い、一切の休戦を禁止したという。
破ったものは厳罰に処すると。
兵士たちも殺し合い、憎しみ合うことを喜んではいなかった。
それなのになぜ私たちは戦争を喜ぶかのように追い込まれてしまうのか。
小さなことでいい。 非戦の意志を伝えよう。
私たちは戦い合うことも殺し合うことも望んでいないと。
メリーネイルはそんな可能性に満ちている。
田中 優
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『世界で一番の贈りもの』
田中優より 「あの"クリスマス休戦"のお話です。感動的でおすすめです。」
amazon より
第一次世界大戦の初期、戦場の最前線に身を置く両軍の兵士たちが、自発的に休戦を決めた瞬間がありました。兵士たちは、てんでに武器を置くと、塹壕から上がり無人地帯に出て、敵兵を旧来の友人のように出迎えたのです。クリスマスプレゼントを交換し、互いの故郷について語りあい、なかにはサッカーの試合を楽しんだグループもありました。秘密のひきだしで見つけた一通の手紙。最前線で戦う兵士が妻にあてたその手紙には、信じられないような出来事が…。